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(兵庫)心療内科 若者来やすく

【出所:2017年5月15日 読売新聞(兵庫)】

 ◇元町で平日夜間診察

 ◇うつ病で親友亡くす、院長「社会のニーズ」対応

 JR元町駅の近くに4月、平日夜間に診察する心療内科「そらクリニック」(神戸市中央区)が開業した。救急以外では珍しく、午後10時まで診療を行い、患者を受け入れる。2年前の夜、うつ病で親友を亡くした経験から、院長の津田桂子さん(32)が始めた取り組みだ。「仕事や学校などで日中は通いにくい若い世代が、気兼ねなく治療を受けられる場所にしたい」との思いが込められている。

 雑居ビル2階の1室で、間接照明を取り入れた落ち着いた診察室。インターネットなどで同クリニックを見つけたという患者が訪れている。

 不眠症と神経症で通院する神戸市の会社経営者の男性(42)も、その一人だ。3年ほど前から不調を自覚して苦しんでいたが、仕事で時間が割けず、通院を諦めていたという。「思った以上に気持ちが楽になった。夜に通える病院が見つかって良かった」と話す。

 うつ病や統合失調症など精神疾患の患者は年々、増加傾向にあり、厚生労働省は2011年、がんや脳卒中、心臓病、糖尿病に加えて「5大疾病」に位置づけた。14年の患者数は約390万人に上る。

 同市出身の津田さんが夜間診療を決意したのは、中学時代から仲の良かった女性の死だった。真面目で人一倍頑張り屋な彼女。夢をかなえ、関東地方で希望の仕事に就いたが、職場の人間関係で悩み、うつ病を発症した。

 互いの仕事が終わった後、何度も電話で相談に乗った。次第に声が暗くなっていく友人の様子から通院を勧めたが、仕事を抱え、精神的に不安定になる深夜帯に受け付けてくれる心療内科がなく、快方に向かうことはなかった。

 しばらく連絡が途絶えた2015年3月のある夜、友人は自宅で亡くなった。津田さんは友人を失った悲しみとショック、専門医でありながら身近な人を救えなかった自責の念で一時、眠れなくなった。

 しかし、自らの仕事を見直すきっかけにもなった。勤務先の病院では、仕事の都合で来院しなくなったり、夜間に症状が悪化したりする患者を何人も診てきた。「社会のニーズに心療内科の診察時間があっていない」。親友に寄り添えなかった悔しさも重なり、夜間中心の診療所を自分で開く決意をした。

 クリニックの診療は平日午後5~10時(水曜は午前、午後も)など。津田さんは「精神疾患は、誰でもなりうる身近な病気。たくさんの患者さんのブルーな心を、優しい空色にできるようにしたい」と話している。
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