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脳梗塞:治療に効果、血栓回収療法広がる 専門医「早期搬送で救命」

【出所:2017年5月14日 毎日新聞】

 突然の発症で穏やかな日々が奪われることになりかねない脳梗塞(こうそく)の治療に、新たな手法が広がっている。発症から4時間半まで効果があるとされる脳に詰まった血栓を溶かす薬「t―PA」(アルテプラーゼ)による治療に加え、脚の付け根から直径2~3ミリのカテーテル(管)を入れて器具によって血栓を除去する「血栓回収療法」が成果を上げている。専門医は「この治療は時間との勝負。早ければ早いほど助かる可能性は高くなる。家で家族が倒れたら、夜中でもためらわずに病院に搬送してあげてほしい」と呼びかけている。

 昭和大学藤が丘病院(横浜市青葉区)の寺田友昭・脳神経外科教授によると、t―PAは静脈から点滴投与して血栓を溶かし、脳の血管を「再開通」させるもの。2005年から国内に導入されたが、大きな血栓や古い血栓による閉塞(へいそく)には、ほとんど効果が認められないことが判明した。

 そこで、新たに登場したのが血栓回収療法だ。筒状の網を広げて血栓を絡め取る「ステント型」と、器具の先端で崩した血栓を掃除機のように吸い取ってカテーテルの中に回収する「吸引型」の2種類がある。まずはステント型で治療するのが一般的で、寺田教授は「この方法だと8割以上が再開通できる」と話す。ただ、血管が大きく曲がっている場所などステントがうまく広がらないケースもあり、その場合は吸引型で血管を再開通させるという。

 昭和大学藤が丘病院では、ステントが保険適用となった14年に7件(7~12月の半年間)だった血栓回収療法の症例が、海外の研究で有効性が証明された15年は18件、16年は25件と着実に増え、今年は1~3月だけで9件に上っている。

 この治療は、原則として日本脳神経血管内治療学会の専門医が実施する。寺田教授は「今後、さらに治療効果を上げるためには、できるだけ患者を早く搬送し、早く治療できるシステムを確立することが重要」と指摘。その上で「脳神経外科医、神経内科医、脳神経血管内治療専門医が常勤し、365日24時間体制でこのような治療に当たれる包括的な脳卒中センターの設立が望まれる」と話している。
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