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妊婦サポート 増えるSOS/青森県内 医療機関から市町村へ

【出所:2017年3月21日 東奥日報】

 心や体のケアを必要とする妊産婦が青森県内で増えている。県の「妊産婦情報共有システム」を利用して、県内医療機関が市町村に対し、高リスク妊産婦の支援を依頼した件数は、2015年度687件と4年前(353件)の約2倍となった。県は、増加の要因として、システムの浸透のほか、核家族化の進展に伴う妊産婦支援者の不在を指摘。医療関係者は「妊婦の高年齢化で合併症がある人が増えている」「経済的に苦しいシングルマザーが増加している」と説明する。

 県は、11年度から、県独自のシステムを運用している。医療機関が妊婦を診察する際、「高リスク」と判断した妊産婦について、妊産婦の居住する市町村に「要連絡・指導妊産婦連絡票」を届け、保健師の支援を依頼する。

 支援対象となる妊産婦は、高齢妊娠、切迫早産の恐れ、高血圧症、精神科疾患など医学的なリスクを抱えた人のほか、生活困窮、家庭内暴力など社会的・家庭的な問題がある人、障害がある人ら。指導内容は、栄養管理、流産・早産予防、服薬管理、精神的支援など。支援機関の紹介も行う。

 県のまとめによると11年度以降、依頼は増え続け、15年度は687件と最多となった。医学的なリスクでは「心理的・精神的な不安要素がある」(162件)が目立ち、社会的・家庭的リスクでは「複雑な婚姻関係・未入籍の妊娠」(163件)が多かった。

 厚生労働省の人口動態統計によると15年の青森県の出生数は8621人で、統計がある1950年以降、過去最少を更新した。

 出生が減っている一方、妊産婦への支援依頼が増えている主な理由について県こどもみらい課の担当者は「システムが周知され、機能しているため」と説明。また「核家族化で相談する相手が近くにおらず、精神的なサポートを必要とする妊産婦がいる」とも語った。

 県立中央病院総合周産期母子医療センターの尾崎浩士センター長は「妊婦の高年齢化によって高血圧症や糖尿病などの合併症がある人が増えている」と説明。また、体外受精など不妊治療の進展によって多胎児が生まれるケースが増えている分、支援も必要になっている―という。同病院の柿崎紀子・看護指導監は「学歴が高く、社会的な地位もある女性が妊娠・出産後、ライフスタイルを変えられずに、支えが必要になる場合もある」と語った。

 市立三沢病院産婦人科の丸山英俊医長は「シングルマザーの増加は著しく、これに伴って経済的に困難な人も増加している」と解説した。

 県は新年度、これまで紙ベースで管理してきた妊産婦情報共有システムを、対象者の同意を得た上でデータベース化し、情報を一元化する。高リスクの内容や傾向を分析し、母子支援の課題を整理することで、効果的で切れ目ない母子支援を打ち出せるようにする。
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