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手術を中止、日産工場も影響…サイバー攻撃の被害広がる

【出所:2017年5月14日 朝日新聞】

 米マイクロソフト(MS)の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」を狙った大規模なサイバー攻撃が12日起きた。「ランサム(身代金)ウェア」と呼ばれるコンピューターウイルスが使われ、被害は欧州を中心に世界約100カ国・地域に広がった。英国で医療機関が診療ができなくなるなどの被害が出た。

 今回の攻撃ではウィンドウズの脆弱(ぜいじゃく)性が狙われた。電子メールに添付されたファイルを開くなどしてコンピューターが感染すると、内部のデータが暗号化されるなどして使えなくなり、解除するカギ代として、感染したコンピューターごとに300ドル(約3万4千円)相当の仮想通貨ビットコインが要求された。欧州のほか日本を含むアジア各国も標的になった模様だ。

 被害が最も深刻だった英国では12日、イングランドとスコットランドの国営医療制度「国民保健サービス」(NHS)のコンピューターシステムが使えなくなった。英BBCによると、患者情報が閲覧できなくなるなどの被害は約40の医療団体におよび、このうち国内最大規模のロンドンの団体は13日、傘下の五つの病院ですべての外来予約の診療を取りやめた。予定していた手術の中止や救急搬送先の変更など、各地で影響が出た。英メディアは13日、英中部サンダーランドにある日産自動車の工場も影響を受けたと報じた。

 英国のメイ首相は12日、「これはNHSを狙ったものではなく、多数の国や組織が被害を受けた国際的な攻撃だ」と述べた。だが、NHS内の9割のコンピューターが、2014年にサポートが打ち切られたMSの旧OS「XP」を使い続けていた問題も浮上し、管理体制が問われそうだ。

 今回の攻撃の犯人は分かっていないが、使われた技術はもともと米国家安全保障局(NSA)が監視活動用に開発し、4月にハッカー集団が入手して拡散したとされる。MSは3月に、狙われたOSの脆弱性を補うアップデートを無料配布して対策を促していた。

 13日に閉幕した主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議でも、サイバー攻撃への対応が話し合われ、共同声明では「サイバーの事件が、我々の経済にとって大きくなりつつある脅威であり、適切な経済全体の政策対応が必要だ」と指摘。サイバー攻撃などの対応強化に向け、G7として作業部会で検討を進めていく方針を示した。
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