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松本歯科大 歯の再生医療センター開設

【出典:2017年9月16日 日本経済新聞】

 松本歯科大学(塩尻市)は15日、大学病院に「細胞・再生医療センター」を開設し、歯科分野の再生医療を開始すると発表した。カネカとダイダンが整備した小型の細胞調整施設を利用し、治療に必要な細胞を自動培養して臨床研究から始める。同センターの設備で安全性を確保しつつ作業コストを低減できるため、再生医療の普及をめざしていくという。

 同センターは同病院の医科歯科連携診療部に設置した組織で、大学病院で行う再生医療を支援する。設備はダイダンの気流制御技術を使ったクリーンルームに、カネカの自動細胞培養装置を入れた。投資額は2000万円前後という。再生医療に使う通常の設備に比べて小スペースで、細胞培養も自動化される。維持費も含めてコストを1割程度にできる。

 最初に取り組むのは歯を支える「歯槽骨」の再生医療。腫瘍などの病気で歯槽骨が萎縮したり欠損したりして、骨の移植が必要な患者が対象。腰から骨髄液を採取して骨のもとになる細胞に自動培養し、患者に移植する。11月にも治療対象者を募集する計画だ。

 カネカの装置は容器が密閉したシステムで細胞培養が行われるため、業務の負担を軽減できるとともに、人手による汚染を避けて安全性も確保できる。再生医療で自動培養した細胞の臨床応用は日本で初めてという。
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医療費の膨張 小休止 昨年度概算0.4%減、75歳以上は増加

【出典:2017年9月16日 日本経済新聞】

 厚生労働省が15日発表した2016年度の概算医療費は41兆3千億円と、前年度と比べて0.4%減った。減少に転じるのは診療報酬が大幅にマイナス改定された02年度以来、14年ぶり。薬価(薬の公定価格)引き下げなどが奏功したが、75歳以上の高齢者に限ると医療費は増え続けている。今秋本格化する18年度の医療費抑制策を巡る議論は、薬の「費用対効果」をどう値段に反映させるかといった対応が焦点になる。

 15年度はC型肝炎を治療する高額薬剤の「ハーボニー」と「ソバルディ」が集中的に使われた影響で医療費が3.8%増えた。16年度はこうした薬剤の使用量が減ったうえに薬価が約3割引き下げられた影響が大きく出た。医療費のうち薬代と薬剤師の技術料を合わせた「調剤」は4.8%の大幅な減少となった。

 全体の医療費はわずかに減少したが、75歳以上に限れば1.2%のプラスだ。1人当たり平均で32万5千円の医療費は、75歳以上では93万円にもなる。高齢化と高額な薬剤や医療機器の登場により医療保険財政は膨張圧力が強く、厚労省も「医療費の減少は一時的だ」と説明する。

 医療技術の進化と高額化に対応しようと進んでいる議論の一つが、費用対効果の薬価への反映だ。効果が高い割に価格が低い薬は値段を引き上げる一方、価格に見合う効果が出ていないものは薬価が引き下げられる。

 厚労省は中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)で、具体的な価格調整の方法や費用対効果を判断する際の基準について話し合っている。年内に詳細を詰めて来年度の本格導入を目指す。

 費用対効果を薬価算定に取り入れている代表例は英国だ。費用対効果が低いと判断すれば保険適用から外すこともある。日本ではそこまで議論が至っていないものの、医療保険の持続性を高めるため検討を求める声が政府、与党内でも高まる可能性がある。

 18年度は医療サービスや薬の値段の公定価格である診療報酬が改定される年にあたる。国の予算編成では高齢化などによる社会保障費の自然増を1300億円圧縮する必要があり、薬価引き下げなどで捻出する考え。医師の技術料にあたる診療報酬本体についても、政府内には逼迫する財政状況を考慮して厳しい改定で望むべきだとの声も多い。改定率は年末に決まるが、プラス改定を望む自民党厚労族や業界団体との間で駆け引きが激しくなる。
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さい帯血:詐取で再逮捕 保管会社社長、「研究目的」と偽り 詐欺・横領容疑

【出典:2017年9月16日 毎日新聞】

 全国のクリニックが他人のさい帯血を国に無届けで投与していた事件で、愛媛など4府県警の合同捜査本部は15日、さい帯血の保管を委託した人に医療研究用に使うとうそを言い、さい帯血の所有権を得たなどとして、茨城県つくば市のさい帯血保管販売会社「ビー・ビー」社長、篠崎庸雄(つねお)容疑者(52)を詐欺と横領の疑いで再逮捕した。

 横領容疑については、押収品のさい帯血を無断で販売したとして京都市の医療法人「愛幸会」を実質経営する坪秀祐(しゅうすけ)容疑者(60)も再逮捕した。

 再逮捕容疑は、篠崎容疑者は2014年12月~15年2月ごろ、子供のためにさい帯血を預けていた40代女性と50代男性に対し、実際は販売目的なのに「医療研究に使用するので無償提供してほしい」などと偽り、計3検体のさい帯血の所有権を放棄させ、だまし取ったとしている。

 さらに坪容疑者と共謀し、昨年11月に捜査本部がビ社を捜索した際に押収し、引き続き現場で保管するよう命じられたさい帯血2検体を今年3~4月ごろに勝手に持ち出し、販売したとされる。
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保険を悪用、社員に割安で薬販売 薬局運営会社

【出典:2017年9月16日 朝日新聞】

 東証1部上場の医薬品流通支援会社の子会社でチェーン薬局を展開する「シー・アール・メディカル」(本社・名古屋市)が、健康保険制度を悪用し、医療用医薬品を社員に配っていたことがわかった。社員から「欲しい薬」の注文を取り、病院で診察を受けていないのに保険を使って、自己負担分の3割の値段で医薬品を渡していた。業務上のつながりがあった医師が処方箋(せん)を出すなどして協力していた。

 健康保険制度は、国民の税金や保険料を原資として病気やけがをした人の医療費を支え合う共助の仕組み。医療関係会社がこれを悪用し、市販薬を買うよりも割安で薬を手に入れていた形だ。

 シー・アール社は、「メディカルシステムネットワーク」(本社・札幌市)の中核事業である薬局運営で、東海・北陸地区を担当する会社。「なの花薬局」など48店舗(今年8月現在)を運営している。
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送迎状況を管理するシステム開発 障害者施設の負担軽減へ

【出典:2017年9月16日 埼玉新聞】

 上尾市戸崎の障害者施設「コスモス・アース」で7月13日、知的障害を持つ男性利用者(19)が車内に放置され熱中症で死亡した事故から2カ月。同様の施設からは、利用者の送迎について「人手不足で手薄になりがち」との声が出ている。そんな中、施設の業務負担を減らそうと、「エイ・ケイ・システム」(熊谷市)が、施設側と送迎車がリアルタイムで連携を可能にする「そうげいナビ」を開発した。開発に携わった同社開発担当部長の小野浩さんは「利用者を安全に送り届ける手助けができたら」と話している。

 「そうげいナビ」は施設のパソコンと送迎車に搭載されたナビがネットワークを介して双方のデータをやりとり。GPS機能により、遠隔地の施設側がリアルタイムで送迎状況を把握、管理できる。

 設定にも手間がかからない。施設でその日の利用者を選択すると、利用者とルートが送迎車のナビに転送される。施設側は随時、送迎状況やドライバーの位置情報を把握できるほか、施設側が事前に個々の利用者の体調などをシステムに登録することで、情報を運転手と共有できる仕組みだ。

 同社はこれまで、システムやソフトウェアを開発・設計し、位置情報を生かしたサービスを提供してきた。昨年初め、開発担当者が「そうげいナビ」を提案したが、介護分野の知識が乏しく、「漠然としたイメージでしかなかった」という。その後、高齢者の通所介護施設で働く知人から「送迎時に慣れないルートを走るのが大変」「事務所も送迎状況を確認できない」などという声を聞き、システム開発へ動き出した。

 構想段階ではさいたま市内の通所介護施設に通い詰めた。始業前は慌ただしい状況で、職員らは利用者の送迎状況を確認したり、運転手に携帯で電話連絡していたという。職員からの聞き取りを行い、「いかに現場の負担を減らせるサービスを提供できるか」を考え改良を重ねた。

 開発担当の主任小林弥史さんは「介護業界が忙しいことは漠然と知っていたが、調べるうちに送迎時の苦労を痛感し、スタッフの意識が変化してきた」と振り返る。

 上尾市の障害者施設で起きた事故は、送迎後に男性利用者が車内に取り残された。県などによると、事故当時は運転手1人だけで利用者の降車作業を行っていた。小野さんは「業務に余裕がないが故の事故。そうげいナビが同じような悲しい事故を防ぐきっかけになってほしい」と話した。

 「そうげいナビ」に関する問い合わせは、同社(電話048・530・3800)へ。

■ハード面の対応必要

 社会福祉行政に詳しい立教大学コミュニティ福祉学部の平野方紹教授は、上尾市の福祉施設で発生した事故の背景について「移送がサービスの一部という意識が欠けていることが問題」と指摘する。高齢者の通所介護施設に比べ、障害者施設では移送サービスがマニュアル化されておらず、施設任せになっているのが現状といい、「利用者をただ運ぶという認識では同じような事故が起きてしまう」と警鐘を鳴らす。

 一方、平野教授は「利用者一人を送迎すると加算が付くものの、人件費は入っておらず、施設側の負担は大きい」と送迎サービスを巡る制度上の不備を問題視。再発防止に向けて「報酬面の充実というソフト面に加えて、送迎を手助けできるシステムを導入するなど、ハード面の対応が必要」と話した。
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(群馬)高崎市の救急搬送時間 1分12秒短縮…昨年度平均

【出典:2017年9月16日 読売新聞(群馬)】

 高崎市で2016年度に救急搬送された患者が医療機関に収容されるまでの平均時間は35分3秒で、12年度と比べて1分12秒短くなった。市は、救急患者の「たらい回し」を防ぐため、13年度から実施している緊急改善プランの効果が表れたとみている。

 市の発表によると、119番から医療機関に収容するまでの時間を比較した。16年度の救急搬送件数は1万3174件で、12年度より10%(1190件)増えたが、所要時間は短縮された。

 医療機関が救急患者の受け入れを拒否するのは、ベッドに空きがなく、医師が「専門外」や「処置中」のケースが多い。市は緊急改善プランで、4年間で約6億7000万円をかけて救急患者の受け入れ態勢を強化してきた。

 医師を増員した医療機関に対し、医師1人につき2000万円を補助。夜間・休日に救急患者を受け入れた医療機関には、患者1人につき5000~1万円を支援した。急性期を過ぎた入院患者の転院も促し、救急患者の受け入れの可否をパソコンに1日2回入力した病院には年間72万円を補助した。

 こうしたプランの実施後、救急隊から医療機関への患者の受け入れ要請が1回で決まる割合は16年度に79・6%となり、9・3ポイント改善した。救急隊の現場滞在時間が1分6秒短い14分35秒に縮まったという。
 市によると、救急患者が医療機関に収容されるまでの時間は、全国平均が39分24秒、群馬県平均が36分24秒(ともに15年)だった。
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(山形)鶴岡乳児院:男児重体 県、保育不手際認める 知事陳謝 1億1594万円で和解へ

【出典:2017年9月16日 毎日新聞】

 昨年12月に児童福祉施設「県立鶴岡乳児院」(鶴岡市)で保育中の男児(当時0歳)がうつぶせ寝となり、心肺停止の重体になった事故で、県は14日、男児の家族と和解で合意したと発表した。保育態勢の不手際を認め、慰謝料など計1億1594万円を支払うという。

 県子育て推進部によると、同院の内部規則では寝室で保育中の乳児について、15分ごとに見回ることになっている。男児は2016年12月26日午後4時ごろ、意識のない状態で発見。最後に職員が見回りをしたのは約35分前で、内規に反していたという。男児には重い後遺症が残るとみられる。

 吉村美栄子知事は臨時の会見で「大変申し訳ない。お子様とご家族、県民の皆様に深くおわびを申し上げます。信頼回復に努めます」と陳謝した。再発防止に向け、同乳児院の安全管理体制の再点検、専門家からの意見聴取などに取り組んでいくという。
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MMRワクチン:27年前の接種被害救済 国の不支給一部取り消し 栃木県

【出典:2017年9月16日 毎日新聞】

 はしかやおたふくかぜ、風疹の新3種混合(MMR)ワクチンの接種後に健康被害が出たとして、予防接種法に基づく救済を訴えていた宇都宮市の女性(29)に対し、栃木県は15日までに、国が否定したワクチン接種と熱性けいれんの因果関係を認め、国の不支給処分を一部取り消す裁決を出した。女性は1990年にワクチンを接種していたが、救済制度の存在を知らず手続きが遅れた。20年以上前の被害が認定されたのは極めて異例だ。

 今後、厚生労働省は審査をやり直し、医療費や医療手当の支給が認められる公算が大きい。同省によると、一度否定された健康被害が認められた事例は10例あるという。

 裁決などによると、女性は1歳9カ月で接種後、1週間から10日後に発熱があり、熱性けいれんと診断され、その後、てんかんや知的障害の症状も認められた。県は発熱の時期が副反応として想定される1週間から10日以内で、けいれんも起こした点を重視し、因果関係を認めた。

 女性らが救済制度を知り、2010年に始まった今回の救済手続きでは、国はカルテがないことなどから審査対象としなかったが、不服申立先となった県は一転、20年以上前の事案で、事実関係を証明する文書を提出できないことなどから、母親(57)の意見陳述などを基に審査した。

 一方、てんかんと知的障害については、ワクチン接種後に脳に何らかの障害がないため、関連を否定した。

 母親は「一部でも認められて良かったが、被害救済を申請するのが遅かったのが悔やまれる。年月がたって心が折れそうになることもあった」と話した。

 MMRワクチンは89年から定期接種が始まったが、髄膜炎などの副作用報告が多発。同年中に国は希望者だけに接種する方針に切り替えたが、母親によると、90年の接種の際に医師から副作用についての説明はなかったという。同ワクチンの接種は93年以降は中止されている。

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 ■解説

 ◇周知不足、申請に遅れ

 予防接種で生じた健康被害の認定が27年もかかった最大の原因は、救済制度に関する説明と周知の不足だ。

 被害者の母親は1990年に娘がMMRワクチン接種を受けた時、副作用の危険の説明を受けた記憶がない。3年後に同ワクチンが髄膜炎などの多発で接種中止となった際も、母は「(因果関係に)確信を持ったが、訴える方法が分からなかった」と証言する。実際に救済を申し立てたのは母が制度を知ったその17年後だが、適切な情報提供があれば、もっと早く手続きできただろう。

 空白期間の長さが被害者に不利に働いた面もある。今回、因果関係が認められた熱性けいれんについては、申立時に既にカルテが廃棄されており、国の審査会では無視された形になった。

 被害者側に落ち度のない書類の欠損には、家族からの聞き取り、鑑定人への照会などによる柔軟な事実認定も必要なことを今回の裁決は示す。

 医療の進歩で予防できる感染症も増え、ワクチンへの期待は高まっている。膨大な人に使われるワクチンに一定割合の副作用被害が出るのは避けられないが、健康を害してしまった人にはメーカーや行政の責任の有無を問わず速やかに補償するというのが救済制度の趣旨だ。国民の安心確保のための仕組みであることを踏まえた運用の改善が国や自治体に求められる。

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 ■ことば

 ◇予防接種健康被害救済制度

 ワクチンの定期接種で副作用などの被害が出た場合、国が治療費や障害年金などを補償する仕組み。市町村に申請し、厚生労働省の審査会が因果関係を認定すれば給付が受けられる。不支給決定などには、都道府県への不服申し立て(審査請求)ができる。1977年の現制度開始から2014年までの被害認定者数は2982人。任意接種やワクチン以外の医薬品による副作用被害には別の救済制度がある。
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