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千葉の福祉施設で84歳死亡、管理者逮捕 傷害致死容疑

【出典:2017年9月20日 朝日新聞】

 千葉県市川市の女性専用の福祉施設で8月、入所者の無職川久保儀子さん(当時84)の遺体が見つかる事件があり、県警は19日、川久保さんに対する暴行と傷害致死の疑いで、管理者として施設に住み込んでいた生田玲子容疑者(55)を逮捕し、発表した。

 県警によると、生田容疑者は8月4日、市川市北方町4丁目の「グリーンハウス市川」で川久保さんに殴ったり蹴ったりする暴行を加えた疑いがある。また、同月27日には川久保さんに同様の暴行を加えて死亡させた疑いが持たれている。

 施設は東京都中央区のNPO法人「さくら福祉推進協会」が運営する女性向けの施設で、精神疾患のある人やドメスティックバイオレンスの被害者、高齢者施設への入所を待つお年寄りら幅広い世代の人が有料で暮らしている。生田容疑者は施設の管理をしていた。
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困窮者向け施設長を逮捕 高齢女性死なせた疑い

【出典:2017年9月20日 共同通信】

 千葉県市川市北方町の生活に困窮した女性向けの無料・低額宿泊所「さくらグリーンハウス市川」で8月、入所者の川久保儀子(かわくぼ・のりこ)さん=当時(84)=を暴行して死なせたとして、県警は19日、傷害致死などの疑いで施設長生田玲子(いくた・れいこ)容疑者(55)を逮捕した。

 千葉地検は同日、施設内で6月16日に別の入所者を数回突き飛ばしたとして、暴行罪で生田容疑者を起訴。県警は複数の入所者に対して日常的に暴行を繰り返したとみて裏付けを進める。

 逮捕容疑は施設内で8月4日、川久保さんに殴ったり、蹴ったりするなどの暴行を加え、同27日にも同様の暴行をし、死なせた疑い。容疑を否認しているという。

 捜査関係者によると、生田容疑者は別の入所者に、川久保さんへの暴行を口外しないように脅迫した疑いで同29日に逮捕されていた。県警は他にも関与した人物がいないか慎重に捜査する。

 県警などによると、施設はNPO法人「さくら福祉推進協会」(東京)が運営。事件当時は18部屋に10~80代の女性17人が入所していた。職員が同居し、生活や就労の相談に応じている。生田容疑者は2016年7月ごろから、住み込みで食事の調理や施設の管理などをしていたという。

 入所者の女性が今年8月28日、「川久保さんが女性職員から暴行を受けている」として、近くの交番を訪れ相談。署員が施設を訪問し、自室で死亡している川久保さんを発見した。顔などに複数のあざがあった。司法解剖で死因は判明しなかった。

 さくら福祉推進協会の男性担当者は「事実関係が分からないのでコメントできない。(入所者が)亡くなったことは重く受け止める」と話した。

 ※無料・低額宿泊所

 社会福祉法に基づき、生活困窮者のために無料または低額で滞在場所を提供する施設。厚生労働省の調査によると、2015年6月末現在で全国537施設に1万5600人が入所し、このうち90・7%が生活保護受給者だった。滞在期間が1年を超える入所者が全体の58・8%を占め、自立できずに入所期間が長期化する傾向が見られる。運営主体はNPO法人が多い。設置に当たっては都道府県などへの届け出が必要で、立ち入り調査も行われる。
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施設長、死亡女性に不満か 「ルール従わない」漏らす

【出典:2017年9月20日 共同通信】

 千葉県市川市の無料・低額宿泊所「さくらグリーンハウス市川」で入所者の高齢女性が死亡した事件で、傷害致死などの疑いで逮捕された施設長生田玲子(いくた・れいこ)容疑者(55)が、女性について「ルールに従わない」「言うことを聞かない」といった不満を周囲に漏らしていたことが20日、捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、生田容疑者は「事実ではない。でたらめだ」などと容疑を否認しており、県警は動機や経緯を慎重に調べている。死亡した川久保儀子(かわくぼ・のりこ)さん=当時(84)=に対して否定的な発言をしていたことは、複数の施設関係者が県警の捜査に証言しているという。

 県警などによると、川久保さんは5月ごろ、この女性向け宿泊所に入所。生田容疑者は2016年7月ごろから、住み込みで調理や施設管理などをしていた。

 生田容疑者は19日、川久保さんに殴ったり、蹴ったりするなどの暴行を加えて死なせた疑いで逮捕、別の入所者を数回突き飛ばしたとして暴行罪で起訴された。
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ホームレス高齢化、平均61・5歳…厚労省調査

【出典:2017年9月20日 読売新聞】

 厚生労働省は19日、昨年10月に実施したホームレスの全国実態調査結果を公表した。

 平均年齢は61・5歳で、調査を開始した2003年以来、60歳を超えるのは初めて。路上生活が10年以上の人も初めて3割を超えた。同省は、高齢者ほど社会復帰が難しく、それが全体の高齢化や路上生活の長期化につながっているとみている。体調不良を抱えながら、医療行為を受けていない人も目立ち、同省は、看護師らが巡回してホームレスの健康相談を受ける取り組みを導入する方針。

 同省は調査を5年に1度程度実施。今回は都内23区や全国の政令市など計52市区の路上や河川敷などで暮らすホームレス計1435人を対象に面接した。
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教材買えず、虫歯も放置 貧困世帯7% 川崎市が独自調査

【出典:2017年9月11日 神奈川新聞】

 川崎市は、市内で子どもと若者がいる世帯の生活実態や健康状態などを把握する独自の「子ども・若者生活調査」を実施し、分析結果を公表した。国が相対的貧困の指標としている「貧困線」を下回る世帯は全体の約7%。こうした世帯では、文具や教材が買えなかったり、虫歯を治療していなかったりといった事態が高い割合で生じていることが明らかになった。

 市は今年1~3月、子ども本人や保護者、児童福祉施設などの職員を対象にアンケートとヒアリング調査を実施。学識経験者の意見も踏まえ、結果を分析した。

 0~23歳の子ども・若者がいる6千世帯を無作為に抽出したアンケートでは2635世帯が回答。可処分所得額が貧困線を下回る世帯は全体の6・9%だった。ひとり親の世帯では42・9%に上った。

 貧困線を下回る世帯のうち、過去1年間で経済的な理由で電気料金などが支払えない事態が発生したという世帯は2割以上。子どもが必要な文具や教材を買えないことが「よくあった」「ときどきあった」とする世帯も25・6%だった。

 このほか、所得水準が低い世帯ほど「治療していない虫歯が1本以上ある」とした割合が高く、小学生以上では夕食を子どもだけで食べることが「多い」「ほぼ毎回」と答えた割合も高かった。

 生活保護と児童扶養手当受給世帯の保護者や子どもなどを対象に支援ニーズも調査。学校での学習内容について「分からない」とした割合は、生活保護受給世帯が高く、児童養護施設に入所する子どもも高かった。進学や自立に関する項目でも差が出ている。所得が低いほど、「経済的な理由により進学断念・中退の可能性がある」とした保護者の割合は高く、貧困線を下回る世帯の全体では40・9%を占めた。

 将来の夢や目標も「持っていない、持ちたいと思わない」と答えた割合が、保護受給世帯や施設の子どもほど高かった。

 児童相談所や施設職員などへのヒアリングでは、子どもや保護者が抱える課題の個別事例を把握。経済的な問題以外に、「保護者に虐待やDV被害の経験がある」「食事や睡眠など基本的生活習慣を身につける養育力が家庭にない」といった事例が挙がった。

 市は「所得が低いことと不安定な就労・生活との関連性が把握された。所得が低い世帯では、保護者の孤立・不安や教育費の負担など、悩みが大きくなっていることが課題」と分析。結果を基に子どもの貧困に関わる対応策を検討する。
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うつ病男性自殺で県を提訴 生活保護申請、両親に伝達

【出典:2017年9月7日 共同通信社】

 うつ病を発症していた徳島県内の30代男性が自殺したのは、県の担当者が生活保護申請の事実を男性の両親に漏らしたためとして、両親が県に対し2千万円の損害賠償を求めて徳島地裁に提訴していたことが6日、分かった。

 訴状によると、2014年11月、県東部保健福祉局の担当者から、男性が「うつを発症し失職して、保護申請があった」と両親に電話があり、両親が男性に連絡。同12月、男性は練炭自殺した。男性は「裏切られた。絶対に連絡をしないと約束していたのに」と話していたという。

 両親側は、対応を誤るとうつ病の男性が自殺する可能性があることは予見できたとして、県側に過失があると主張している。
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生活保護継続狙い医師に強要 京都、未遂容疑で男逮捕

【出典:2017年9月6日 京都新聞】

 京都府警城陽署は5日、強要未遂の疑いで、宇治市小倉町、無職の男(50)を逮捕した。

 逮捕容疑は3月28日、城陽市内の病院の診察室で、生活保護を継続受給するのに必要な意見書について、医師の男性(34)に「右翼の偉いさん知っとる」などと脅迫し、就労できないという内容に書き換えるよう要求した疑い。

 城陽署によると、男は「お願いしたが脅していない」と一部否認しているという。
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6月の生活保護世帯増加 高齢者の増加続く

【出典:2017年9月6日 共同通信社】

 厚生労働省は6日、全国で生活保護を受給している世帯は6月時点で、前月から961世帯増え、164万519世帯だったと発表した。現役世代は減少したが、65歳以上の高齢者世帯の増加が続いている。受給者数は3カ月連続で減り、前月より1823人少ない212万8659人だった。

 世帯別(一時的な保護停止を除く)では、高齢者世帯が前月比1116世帯増の86万2076世帯で、過去最高を更新。このうち単身世帯が78万2992世帯に上り、約9割を占めている。
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生活保護受給者に顔写真カード、大阪市長が拡大を検討

【出典:2017年9月2日 朝日新聞】

 生活保護の不正受給を防ぐため、大阪市の一部の区が、受給者に顔写真付きのカードを交付し、窓口で本人確認に利用していることについて、吉村洋文市長は31日の定例会見で「不正受給を1件でも減らすのが僕の仕事。全市展開してもいい」と述べ、拡大を検討する考えを明らかにした。

 カードは「確認カード」と呼ばれ、免許証ほどの大きさで、顔写真が貼り付けられ、整理番号が記入されている。全24区のうち浪速、福島、東住吉の3区で2013年に始め、翌年には港区でも導入された。

 市によると、生活保護費を窓口で受給する場合、氏名や住所、生年月日を尋ねて本人確認する。担当者は「カードがあれば顔写真だけで素早く確認でき、なりすましも防げる。本人に目的を説明し、同意を得てから交付している」と説明する。今年3月末時点での4区の受給者は計1万8964人に上り、カードは延べ5869枚が交付された。

 一方、このカードについて、生活保護受給者を支援する「生活保護問題対策全国会議」など30団体は8月8日、「不要な個人情報の収集だ」「肖像権の侵害にあたる恐れがある」などとして市長と4区長に質問状を提出。批判に対し、吉村市長は会見で「大反対はあると思うが、適正に受給する仕組みを厳しく作らないといけない」と話した。
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福祉施設で84歳女性死亡 千葉県警、暴行疑い捜査

【出典:2017年8月31日 共同通信社】

 千葉県警は31日までに、同県市川市、女性向け福祉施設「さくらグリーンハウス市川」で28日、入所者の川久保儀子(かわくぼ・のりこ)さん(84)が死亡しているのが見つかったと明らかにした。顔などに複数のあざがあり、暴行を受けた疑いもあるとみて調べている。

 市川署などによると、施設入所者の女性が28日午後1時50分ごろ、女性職員から暴行を受けているという趣旨の相談で近くの交番を訪れたため、署員が施設を訪問。午後4時10分ごろ、自室で死亡している川久保さんを発見した。

 川久保さんは室内であおむけに倒れていた。部屋に荒らされた様子はなく、施錠されていたという。

 施設を運営するNPO法人「さくら福祉推進協会」によると、川久保さんは2カ月ほど前に入居。施設は、生活に困窮した女性向けの無料・低額宿泊所で、18部屋に10~80代の女性18人が居住。職員が同居し、生活や就労の相談に応じている。
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「精神障害者の受け皿を」 秋田の火災、原因判明せず

【出典:2017年8月30日 共同通信社】

 秋田県横手市でアパートが全焼し、5人が死亡した火災は29日で発生から1週間を迎えた。1人の身元が特定されておらず、出火原因も判明していない。アパートは精神障害者を多く受け入れており、市の福祉担当者は「理解があったのに」と漏らす。障害者が暮らす場の整備はなかなか進まず、関係団体は「居住の場が足りない。受け皿を増やすべきだ」と訴える。

 ▽2階は火の海

 火災は22日午前0時50分ごろ発生。横手市の木造2階建てアパート「かねや南町ハイツ」が全焼し、58~78歳の住人4人が死亡。残る1人の遺体は連絡が取れない菅原真作(すがわら・しんさく)さん(58)とみて県警が確認中だ。

 2階に住む管理人の男性(63)は22日午前1時ごろ、物音で目が覚めた。内廊下につながるドアを開けると「目の前は火の海」。アパートの経営者の佐々木安弘(ささき・やすひろ)さん(48)も「2階は行けそうにないぐらいの火の手だった」と証言する。1階と2階の廊下には、入居者が冬場に使う灯油を置いていたという。5人は2階に居住し、うち4人は西側部分。県警はこの周辺が火元の可能性もあるとみて調べている。

 ▽障害者に理解

 アパートは木造2階建てで、部屋は各6畳一間。朝夕2食付きで家賃は約5万円だった。管理人の他、1人暮らしの20~70代の男性24人が入居し17人が精神科の病院に通院。12人は生活保護を受給していた。

 経営する別のアパートが2015年、全焼したため「防火対策には積極的だった」と佐々木さん。義務がないスプリンクラーは設置しなかったが、現場アパートでは年4回避難訓練を実施し、火気厳禁と取り決めた。地元消防の12年の立ち入り検査時も大きな不備はなかった。

 佐々木さんは統合失調症の人を自社で雇用するなど、障害者支援もしてきた。「管理人、食事付きのアパートは珍しい。障害者に理解のあるアパートだったため残念だ」と横手市社会福祉課の担当者は話す。

 ▽入居拒否も

 精神障害がある人が自立して生活する場所を探そうとしても難しい場合も多いのが現状だ。重いやけどを負った精神障害がある男性(60)の兄(64)は、入院を嫌がる弟のため食事付きで病院に近い物件を探したが見つからず、やっと現場の物件に入居できたという。

 家族らでつくる全国精神保健福祉会連合会の小幡恭弘(おばた・やすひろ)事務局長は「アパートを探しても何かと理由をつけて断られることも多く、入院の必要のない人が病院にとどまるケースもある」と話す。

 障害者が食事などの支援を受けながら共同で暮らすグループホームの設置も、地域住民の理解を得ることが難しく、なかなか進まないという。小幡さんは「障害者は決して特異な存在ではない。受け皿を増やしていくべきだ」と訴えた。
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(秋田)<横手アパート火災>生保受給者、精神科通院歴ある人ら多く入居

【出典:2017年8月23日 河北新報】

 秋田県横手市南町で22日に全焼し、入居者とみられる5人が死亡・安否不明となった木造2階のアパート「かねや南町ハイツ」は、朝夕食付きで月5万円強という割安な家賃で全28室中、25室が埋まっていた。関係者によると、入居者には年金生活の高齢者や生活保護受給者、精神科の通院歴がある人もいて、社会的弱者の受け皿になっていた。

 不動産登記簿によると、アパートは築48年。仕出し業のよこてフードサービス(横手市)が運営し、20~70代の男性24人と男性管理人が住んでいた。風呂やトイレ、食堂、台所は共同で、各部屋に6畳間と1畳分の収納がある。

 横手市社会福祉課の担当者は「個別の物件を紹介することはあり得ない」と否定するが、逃げて無事だった男性は「生活保護を受給する際、行政から紹介されるアパートだった。デイケアの生活訓練をしていた人もいた」と証言する。

 よこてフードサービス社長の佐々木安弘さん(48)が約10年前、精神保健福祉ボランティアの会長を務めた経験から、そうした人々も受け入れ、家賃を据え置いていた。佐々木さんは22日午前1時5分ごろ、警備会社からの一報で駆け付け、1階の部屋の戸を蹴破って避難を促したという。

 市消防本部が2012年に実施した立ち入り検査で、防火面の不備はなかった。15年に同社が管理する別のアパートが失火で全焼して以降、アパート内は火気を一切禁止していた。

 佐々木さんは「防火対策を取っていたつもりだった。今後のことは考えられない」と肩を落とした。
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地方交付税6億円過大受給 大阪府羽曳野市

【出典:2017年8月8日 共同通信社】

 大阪府羽曳野市は7日、生活保護受給者の入院者数などを誤って国に報告し、2012~16年度の地方交付税計約6億3千万円を過大に受け取っていたと発表した。過大受給分が17、18年度の交付税から減額されるという。

 市によると、生活保護受給者が実際には医療機関を退院したのに、入院が続いていたと、システム上で国に誤った報告をしていた。入院者数の伸びが大きかったため、総務省から指摘を受け発覚した。
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報酬は「ただめし」 「未来食堂」を経営する小林せかいさん

【出典:2017年7月23日 日本経済新聞】

 50分間、皿洗いや掃除などの手伝いをすれば、日替わりの豚しゃぶサラダといった900円の定食が提供される。食べなければ「ただめし券」がもらえ、次回の来店時や他人が使うことも可能。夜は定食に加え、食材のリストを示して可能な限り客のリクエストに応じた一品を出す。

 常識を覆す食堂がビジネス街の東京・神保町で営業していると聞いた。「ビジネスとして成立するのか」。半信半疑でのぞいてみた。

 出迎えてくれたのは東工大を卒業後、日本IBMとクックパッドで計6年半、エンジニアとして働いた小林せかいさん(33)だ。2年前、ビルの地下に「未来食堂」を開業。以来、カウンター12席の店を1人で切り盛りする。

 基本的に調理は自ら手掛けるが、ほかの業務は「まかないさん」と呼ぶ客に手伝ってもらう。50分1枠で1日最大7枠。資格や年齢は不問。報酬は冒頭に紹介した食事だ。飲食業に興味のある人などが連日訪れ、店を支える。

 「飲食店の『当たり前』に対する疑問が尽きなかった」という。開業前に6店舗で働いた修業時代のことだ。「なぜお盆から一皿ずつ卓上に置くのか」。客はランチを手早く済ませたい一方、店側にとっては負担を増やしているだけと映った。

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 店のコンセプトは「誰もが受け入れられる場所」だが、エンジニアらしく「効率化」と「客の満足度」を意識する。

 店側がごはんをよそう代わりに、客は自席の前にあるおひつから自分でしゃもじを握る。量の調節は自由だ。誰でもまかないができるようにマニュアルは細分化。価格は50円単位のため10円以下の硬貨は用意しない。ランチは日替わりで1種類に絞るのも食材を無駄にしないためだ。

■   □

 4月、出産を控えた2週間前まで厨房に立ったが、重い物が持てなくなった。すぐに湯飲みや食器は紙類に切り替えて重労働を回避した。ピンチは知恵を絞ることで乗り越える。「極限を経験すると何でもできる」と、あっけらかんと笑う。

 日本IBM時代の同僚で、開業の相談に乗った須藤明人さん(37)は「店の全ての仕組みに小林さんの人柄が表れている」と話す。異端の経営者が誕生した背景については「知識を吸収し、学んだことを次につなげようとほかの人の何百倍も考え抜く。それがイノベーションを起こす力になった」とみる。

 小林さん自身が常に心掛けているのは「自分がやれることをやり尽くしたい」とシンプルだ。ひらめきの原点を問うと「読書。特にエネルギーを使うような本を読む」という。調理の合間を縫って書籍に目を落とす。

 「ただめし」という仕組みを思案していた時に読んだのは、貨幣が生まれた経緯を改めて考えるための経済書だった。「今ある制度などを根本から知ることで、サービスに新しい一面が生まれるのかもしれない」

 奇抜に見える挑戦も綿密な戦略を練った末のようだ。「みんなが見ているものを見ても、頭ひとつ抜けない」。読書などを通じ、他分野から異なる視点で取り組むのが強みと信じる。成熟社会といわれる今、常識の枠を越えようとする姿勢が異彩を放っている。
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病院で高知県初の子ども食堂 高知市の図南病院

【出典:2017年7月22日 高知新聞】

 子どもに安心して過ごせる居場所や無料の食事を提供する「子ども食堂」が7月20日、高知市知寄町1丁目の図南病院内にオープンした。職員用食堂を活用したもので、病院内の子ども食堂は高知県内初。当面は毎月第3木曜日の午後4~7時。

 医師や看護師、元職員ら図南病院関係者の有志約10人でつくる「チアーズ会」(代表=高野篤・緩和ケア病棟医長)が、「子どもたちの力になれたら」と開設した。近所で空き店舗などが見つからなかったが、病院側が2階の職員用食堂を貸してくれることになった。

 名称は「子どもたちが元気になれる場所に」(高野医師)との願いを込めて「元気食堂」にした。「共働きなどで夕飯が遅かったり、1人で食べたりする子のために」と夕方の開催にした。

 初日は、地元の店々をスタンプラリーで回っていた昭和小学校児童ら約50人が訪れ、夏野菜がたっぷり入ったカレーライスなどを笑顔で頬張っていた。

 次回は8月17日。子どもは無料。付き添いの保護者は300円。

 高知県児童家庭課のまとめによると、子ども食堂など子どもの居場所は、高知県内で30カ所目となった。
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