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前立腺がん ロボで手術 日経実力病院調査 進行に応じ放射線や温熱療法

【出典:2017年9月25日 日本経済新聞】

 男性に特有の前立腺がんは、罹患(りかん)率で上位に位置する。60歳以上になると発症しやすいが、比較的進行が遅く、治療は年齢や進行度に応じて多くの選択肢がある。日本経済新聞社が実施した実力病院調査で精度を高めるロボット手術が広く普及しているほか、放射線や温熱療法など多様な治療に取り組んでいることが分かった。

 前立腺がんの手術件数が全国トップクラスの東京医大病院(東京・新宿)は2006年に国内で初めて手術支援ロボット「ダヴィンチ」を取り入れた。導入当初は開腹手術も併用していたが、ここ数年は全ての手術をダヴィンチでこなす。手術実績は累積で2千件超、スタッフの陣容も厚い。

自分の手のよう

 ダヴィンチは特殊なカメラとアームをおなかに入れて、10倍以上に拡大した映像を見ながら遠隔操作で手術する。そのアームの動きについて、泌尿器科を率いる大堀理教授は「自分の手がおなかの中に入ったような感覚」と操作性の高さを表現する。

 ダヴィンチの操作性が高いといっても、慣れるまで十分なトレーニングが必要だ。だが精密な動きで腹部の神経を傷つけず手術ができるので、術後に尿失禁や性機能障害が起きるリスクを減らせる。小さな穴を腹部に数カ所開けるだけなので、傷が小さく、出血も極めて少ない。

 さらに操作は座ったまま可能なので、医師が長時間立って手術を強いられることも無い。突発的な動きや手ぶれを制御する機能があり、手術する医師にもメリットがある。こうした多くの利点から「前立腺がんの手術はダヴィンチが一般的」といえるほどに普及が進んできている。

 同病院では停電などに備えて非常用の電源を備えており、万が一の事態のために開腹手術も可能な体制になっている。

 「手術なし」の件数でトップだったのは国保旭中央病院(千葉県旭市)。ロボット手術も行うが、それ以外の治療手段も幅広くそろえ、放射線や化学療法など様々な治療が可能だ。

 泌尿器科の中津裕臣主任部長は「周囲30キロメートルに前立腺がんを診られる病院がないので、全ての治療ができる体制にしている」と語る。

 同病院ではロボット手術よりも放射線治療の方が数が多い。16年は約100例の放射線治療を実施。主に「強度変調放射線治療(IMRT)」と呼ばれる方法で、コンピューター断層撮影装置(CT)で得られるがんの形に合わせて正確に放射線を当てる。健康な組織にできるだけダメージを与えずに済む。

 中津主任部長は「早期の前立腺がんならば、手術と放射線どちらも選べるが、進行すると放射線が中心」と説明する。

 ただIMRTは照射ポイントの設定に時間がかかり、1~2カ月先に治療が先送りになることもある。このためIMRTよりも照射の精度が粗いものの、早く治療開始可能な「3次元原体放射線治療(3DCRT)」も受けられるようにしている。

併用が効果的

 原三信病院(福岡市博多区)は、泌尿器科に強い病院として全国に名をはせる。泌尿器科医が20人という大学病院並みの布陣だ。

 標準治療以外に、温度を活用した治療も積極的に手がけている。「サーモトロン」と「高密度焦点式超音波療法(HIFU)」だ。いずれも、電磁波および超音波でがんを加熱し、治療効果を高める。

 サーモトロンは電磁波で42度以上にがんを熱する。電子レンジと似たような仕組みだ。放射線治療・ハイパーサーミアセンターの寺島広美医師は、「がん細胞は熱に弱く、放射線や抗がん剤の増強効果もあり、併用治療が効果的だ」と話す。比較的進行した患者に使うことが多いという。

 一方、HIFUは体内に超音波を集中させてがんを90度以上に温め死滅させる治療。早期のがんに用いるのが一般的だ。

【新薬相次ぎ選択肢拡大】

 前立腺がんは早期ならば手術か放射線で治療し、進行していたり転移があったりしたら化学療法を行うのが一般的だ。他のがんよりも進行が遅く、がんが悪化するより前に寿命を全うすることもある。

 原三信病院の山口秋人副院長は、「過剰な治療がかえって患者に悪い結果をもたらすこともある」と話す。悪化の兆候が見られるまでは経過観察をすることも、前立腺がんでは普通だ。

 がん治療では最近、抗がん剤の進化がめざましく、前立腺がんも例に漏れない。2014年以降、立て続けに新薬が発売され、治療の選択肢が増えている。

 同年に発売された「ジェブタナ」は、従来型の抗がん剤「タキソテール」が効かなくなった場合の手段になる。骨に転移した場合には16年発売の「ゾーフィゴ」という薬が使用できるようになっている。

 前立腺がんは男性ホルモンで増殖し悪化する。14年に発売された「イクスタンジ」「ザイティガ」は、その男性ホルモンの働きを抑える薬だ。

 ホルモン抑制薬は一般に通常の抗がん剤よりも体への負担が少ない。従来のホルモン抑制薬は数年たつと効かなくなるが、選択肢が増えたためホルモン抑制薬を使える期間が延びている。

 前立腺がんは、前立腺特異抗原(PSA)検査で見つかることが多い。血液を採取するだけで調べられるので、企業検診などで広く普及している。

 厚生労働省は現在、公的ながん検診用にPSA検査を推奨していない。死亡率が低下する証拠が不十分との立場だ。もっとも専門家の間では有用性に関して意見が割れており、今後推奨度が変わる可能性もある。
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腎炎:新たに発見 見逃された患者発掘も 福井大など

【出典:2017年9月20日 毎日新聞(福井)】

 福井大医学部などの研究チームは、通常の検査では見逃されてしまう腎炎を見つけたと発表した。腎臓内の尿細管やその周囲にある組織、間質に炎症が起きる腎炎の1種で、診断基準が確立できれば、これまで見逃されたり原因不明とされた腎炎患者の掘り起こしにつながる成果という。8月9日付の米医学誌電子版に掲載された。

 腎炎患者の多くは、血液中の老廃物をろ過する糸球体に炎症が起きる「糸球体腎炎」だ。ろ過後の原尿から必要な物質を再び体内に吸収する尿細管や間質に炎症が起きる「尿細管間質性腎炎」の症例は比較的少ない。

 尿細管間質性腎炎は、腎臓内にウイルスや細菌から体を防御するタンパク質「免疫グロブリンG」を作る細胞が多く出現することが分かっており、この細胞の出現で診断をしていた。

 研究チームは2010年、免疫グロブリンGではなく、構造の異なる「免疫グロブリンM」を作る細胞が多く出現している尿細管間質性腎炎患者を発見。全国の共同研究機関で同様の診断を受けた患者13人について他の臓器障害や治療経過を解析した。

 13人は尿の酸性化に障害があるなどの共通点があるほか、目や口が乾燥する「シェーングレン症候群」などの自己免疫疾患を合併している場合が多かった。ただ、免疫グロブリンMを作る細胞と腎炎との因果関係は不明という。

 福井大の高橋直生助教(46)は「発症のメカニズムを解明し、治療法の確立を目指したい」と話す。
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新タイプの腎炎 発見 福井大医学部など共同研究 「治療法確立目指す」

【出典:2017年9月8日 福井新聞】

 福井大医学部の研究チームは7日、県外の研究機関との共同研究で、通常の腎臓の組織検査では診断できなかった新たな腎炎を発見したと発表した。老廃物をろ過した原尿から、必要な物質を再吸収する腎臓内の「尿細管間質」が炎症を起こす腎炎の別のタイプ。同チームは「発症メカニズムの解明を進め、新たな治療法の開発につなげたい」としている。

 同大学術研究院医学系部門の腎臓病態内科学分野の医師でつくる研究チームを中心とする7府県10研究機関の医師計29人による共同研究。米国の腎臓学会誌電子版(8月9日付)で論文を発表した。

 腎炎の多くは、体内の老廃物をろ過する「糸球体」が炎症を起こす糸球体腎炎。尿細管間質性腎炎は少なく、タンパク質の一種「免疫グロブリンG」をつくる細胞が腎臓に多く存在することなどから診断する。

 福井大医学部の研究チームは2010年、免疫グロブリンGと同じタンパク質だが、構造の異なる「免疫グロブリンM」をつくる細胞が腎臓に多く存在する尿細管間質性腎炎患者1人を発見した。共同研究で腎炎患者2万1786人分の腎臓の組織を調べたところ、13人に免疫グロブリンMをつくる細胞が多くあることを確認した。

 13人全員に尿の酸性化障害があるなど共通点があり、尿細管間質性腎炎の新たなタイプと結論づけた。特定の自己免疫疾患を合併するケースが多いことも突き止めた。

 会見した同大医学部の高橋直生助教は「新タイプの腎炎は通常の検査では診断が難しく、見逃されたり原因不明の腎炎とされたりしていると考えられる」と指摘。「まずは診断基準を策定したい。発症メカニズムを解明し、新たな治療法の確立も目指す」と話している。
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日本メジフィジックス、前立腺がん診断薬供与 韓台企業に 製造・販売権

【出典:2017年9月8日 日本経済新聞】

 放射性医薬品大手の日本メジフィジックス(東京・江東)は、前立腺がんを画像で見つける診断薬の製造・販売権を韓国や台湾の企業に供与する。前立腺がんの患者が世界的に増えているほか、韓国や台湾は日本と同程度の診断装置のインフラが整っているため普及が見込めると判断した。

 がんの悪性腫瘍に目印をつける陽電子放射断層撮影(PET)向けの診断薬ライセンスを供与する。これまでブドウ糖を使っていたがアミノ酸に変えたことで、今まで見えなかった腹部のがんを診断しやすくなるという。
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(北海道)旭川で梅毒患者急増 若年層の性交渉感染が散見 来月から無料検査

【出典:2017年9月6日 北海道新聞】

 旭川市は、市内で性感染症の一つである梅毒の感染者が急増しているのを受け、10月から梅毒の無料検査に乗り出す。今年は今月4日時点で15人と、記録が残る2003年以降で最多だった昨年と同ペースで推移。今後さらに増える可能性もあり、市保健所は「早期発見、早期治療につなげ、まん延防止を図りたい」としている。

◎ 梅毒は基本的に性交渉で感染する病気で、リンパ節の腫れや発疹、性器にしこりができるなどの症状が特徴。痛みはなく、症状が消えたりするため、知らないうちに他人にうつすこともあるという。長期間の放置で、心臓などに菌が回って重篤化すれば死に至る場合もあるが、抗生物質で完治するため、無料検査で、早期治療を促す方針だ。
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痔核 特殊な注射で小さく…「病院の実力」

【出典:2017年9月5日 読売新聞】

 今回の病院の実力は「痔の手術」を取り上げる。痔で悩む人は多いが、恥ずかしさもあって適切な治療を受けず、悪化させる人は少なくない。治療経験が豊富な五十嵐クリニック(沼津市)の五十嵐章院長(48)に手術や予防について聞いた。

 痔には、通称いぼ痔と呼ばれる「痔核」、肛門が切れる「切れ痔(裂肛)」、肛門の奥から細菌が侵入し、肛門の周囲が化膿して膿がたまり、細い管ができる「痔ろう」の3種類がある。患者が一番多いのが痔核だ。

 痔核は、直腸や肛門の静脈の血流が悪くなり、できる。発生場所により、肛門内側の直腸側にできる「内痔核」と肛門外側にできる「外痔核」に分けられる。

 内痔核は出血があるが、しばらくの間は痛みを感じない。直腸の粘膜には痛みを感じる神経がないためだ。気づかないまま放置すると内痔核が大きくなり、脱肛だっこうと呼ばれる、肛門の外側に飛び出す状態になり、外痔核も伴うようになる。

 現在、内痔核に特殊な注射を打って小さくする「ALTA療法」が普及している。治療自体は10分程度で終わり、痛みも少なく、日帰りが可能になっている。内痔核と外痔核の両方がある場合は、ALTAと外痔核の切除を行う「併用治療」が主流になりつつある。

 痔ろうの初期段階の肛門周囲膿瘍は、痛みが強く、発熱の症状もある。薬では治らないので、根治のためには切除手術が必要だ。

 排便時に出血や痛みがあっても、恥ずかしさから診察を受けない人は多い。そのため五十嵐クリニックでは診察の際に、ベッドをカーテンで仕切ったり、部屋を暗くしたりするなど最大限の注意を払っている。

 排便時の出血は、痔ではなく、大腸がんが原因で、命にかかわることもある。また初期の場合は便に血が混ざらないことが多く、ほとんど痛みもない。五十嵐院長は、「恥ずかしいかもしれないが、どんな病気が隠れているか分からないので、病院に行ってほしい」と話している。

 痔の予防や再発防止には、便意を我慢しないことや、食事に気を配るなど生活習慣を見直す必要もある。
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前立腺がん患者支援アプリ 「医療新世紀」

【出典:2017年9月5日 共同通信社】

 前立腺がん患者が体調や検査値の変化を自分で記録し、通院時に主治医とのコミュニケーションに活用できるパソコン・スマートフォン用のアプリ「腺ノート」を健康関連アプリ開発のウェルビー(東京)が公開した。

 前立腺がん患者会「腺友倶楽部(せんゆうくらぶ)」(兵庫県宝塚市)が製作に協力し、専門医が監修。体の痛みやしびれ、だるさ、気持ちの落ち込みなどの症状、日々の活動、検査値や体重などを記録、グラフ化して変化を把握できる。

 患者の登録・利用は無料。希望者は手書き用の記録用紙も郵送してもらえる。問い合わせはウェルビー、電話03(6261)3767。
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(埼玉)透析24時間受け入れ 富士見・さくら記念病院 患者の負担軽減、働き盛りの世代も便利

【出典:2017年8月30日 埼玉新聞】

 富士見市水谷東1丁目の透析認定施設「さくら記念病院」は、24時間対応の透析治療を2月から行っている。入室時間と退室時間に制限がなく、患者の都合の良いタイミングで治療を受けることができるのが特徴。定期的に治療を受けなければならない透析患者の負担軽減が図られ、今後さらにニーズが高まりそうだ。

 通常、透析治療は週3回行い、1回につき約4時間かかる。透析患者には働き盛りの世代も多く、治療のために仕事を早く切り上げなければならないなど、負担が大きかった。

 同病院では、腎不全外来を設け、これまでも朝、昼、夜(午後11時まで)の三つの時間帯に分けて透析治療を行ってきた。そこに新たにオーバーナイト(深夜~朝まで)という時間帯を設けた。病院スタッフの配置など課題もあったが、「患者さんのために」という思いから今回の対応に踏み切ったという。

 早朝に治療を受けてから出勤したり、仕事を終えてから深夜に治療を受けたりすることもできるため、仕事が制限されることもなくなる。また、寝ながら行う透析治療は、通常よりも血流量を少なくして行うため、体への負担も少なく毒素を多く体外に出すことができるという。

 2月から24時間体制を始め、新たに20人が治療を受けるようになった。患者の増加に伴い、病院スタッフの増員などが今後の課題だ。黒沢範夫院長(64)は「体制を整え、良い環境で医療を提供したい」と話す。

 入院と外来に対応している同病院は約90床を備える。血液透析のほか、新しい技術である腹膜透析なども行っている。
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梅毒報告3千人超える 「医療新世紀」

【出典:2017年8月29日 共同通信社】

 全国の梅毒患者の報告数が昨年を上回る勢いで増加し、7月30日(第30週)までの累計で3123人に達したことが、国立感染症研究所のまとめで分かった。

 梅毒の報告数は昨年、42年ぶりに年間4千人を超えて速報値で計4518人だった。昨年同時期の約2400人と比べ、今年は1・3倍近いハイペース。地域別では東京都が971人、大阪府413人、愛知県185人、神奈川県178人、福岡県149人など都市部が突出している。

 梅毒は早期に治療を受けるほど治療しやすい。専門家は、心当たりがある場合はためらわずに検査を受けるよう、強く推奨している。
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生体間腎移植、普及に力 県内の医療機関

【出典:2017年8月22日 岩手日報】

 人工透析患者の負担軽減のため、生体間腎移植の普及に向けた取り組みが県内で広がっている。盛岡市の岩手医大付属病院(杉山徹院長)と奥州市の県立胆沢病院(勝又宇一郎院長)などは、医師や栄養士らが一体で相談に対応する腎移植外来を開設しているほか、市民公開講座や医療関係者向けのフォーラムなどを開き、移植への理解を深めている。本県の透析患者は年々増加しており、より日常生活への支障が少ない移植の普及で患者の選択肢を増やす。

 2013年に県立胆沢病院で妻の腎臓を移植した一関市の男性(69)は「毎週3度、各約3時間の透析は苦痛だった。東日本大震災での透析患者の苦労も報道で知っていたので、災害への不安もあった」と振り返る。「近い病院で受け入れてくれたので思い切って移植に踏み切れた。通院が月1度に減って食事制限も楽になり、生活を楽しめるようになった」と感謝する。

 県によると、16年9月1日時点の県内の透析患者は3126人で、5年間で133人増加。生体間腎移植は全国で年間約1500件実施されているが、本県で行っているのは両病院のみで、年間計10件程度と少ない。実施例の多い秋田市の秋田大医学部付属病院や仙台市の仙台病院に通院して移植を受ける患者もいる。

 県立胆沢病院泌尿器科の米田真也医長は、12年度に秋田大医学部付属病院から赴任。県外への通院が可能な一部の患者しか移植を受けられない現状を受け、移植と啓発に取り組み始めた。13年度以降、毎年1件のペースで移植手術を行っており、これまでに5件の実績を積んだ。

 今月開設した腎移植外来では、米田医長や看護師、薬剤師、栄養士らがチームを組んで移植前後の患者の健康管理や服薬をサポート。他病院と連携を深め、移植経験を生かしてより多くの患者への移植実施や情報提供の契機とする考えだ。

 米田医長は「透析のほかに移植という手段もあることを周知していきたい。関心のある人は相談に来てほしい」と呼び掛けている。
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(熊本)梅毒の患者数、昨年比2・5倍超

【出典:2017年8月4日 熊本日日新聞】

 7月24~30日の県感染症情報によると、梅毒の患者が1人報告され、今年1月からの累計で38人になった。昨年の2・5倍以上のペースで推移しており、県健康危機管理課が注意を呼び掛けている。

 梅毒は主に性的接触によってうつる。潜伏期間は3~6週間程度で、感染初期には感染した部位にしこりができたり、股の付け根のリンパ節が腫れたりする。3カ月以上経過すると赤い発疹が出ることがある。

 過去5年間の県内感染者は年間7~15人。男性は20~50歳代、女性は20~30歳代に多い。全国的にも増えており、同課は「感染部位と直接触れないよう、コンドームの使用や、異常があった場合は医療機関を受診してほしい」としている。

 50定点医療機関から報告された手足口病の患者は、前週比82人減の454人で、県全体で警報レベル。ヘルパンギーナ(50定点)は15人増の283人で、保健所管轄別では山鹿、菊池、八代、水俣、天草で警報レベルにある。
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(岡山)県内で梅毒患者の増加ペース加速 17年前半で50人超え

【出典:2017年7月13日 山陽新聞】

 岡山県内で梅毒患者の増加ペースが加速している。今年は半年で50人を超え、現行の届け出制になった1999年以降で最多だった2016年の年間40人を既に上回った。全国的にも感染拡大は止まらない状況だが、急増の原因の特定には至っておらず、県や専門家は予防の徹底を呼び掛けている。

 県健康推進課によると、県内の医療機関から報告された今年の患者数(2日現在)は56人。年間7人だった5年前の8倍に達している。内訳は男性40人、女性16人で、年代別では多い順に20代、40代が各17人、30代15人―などで、特に女性の増加が目立つ。感染経路の大半は性交渉とみられる。

 県内の患者数は、1999年の19人から徐々に減り、2006年には3人にまで減少。13年までは年間1桁台で推移してきたが、14年は21人に急増し、その後も増加ペースが鈍る気配はない。

 日本性感染症学会理事で県環境保健センターの岸本寿男所長によると、数年前は東京、大阪などの大都市部で感染が拡大していたが現在は地方にも広がっている。

 急激な拡大の要因については、まん延国からの観光客の増加などが指摘されているが、十分な根拠はないという。患者増を受けて国は専門家の研究班を設け、実態把握などに努めている。

 梅毒は主に性行為の際に、梅毒トレポネーマという病原菌が体に入り引き起こされる。症状は感染後3週間程度で陰部などにしこりができ、症状がいったん消えた後に全身に発疹が出る。

 岸本所長は「初期症状に気付きにくいため知らない間に感染を広げている可能性があり、実数はもっと多い恐れがある」とした上で「不特定多数との性的接触を避けたり、避妊具を使用したりといった予防を心掛け、心当たりがある人は早期に医療機関の受診を」と訴える。

 県内の各保健所ではHIV(エイズウイルス)検査と併せて梅毒検査も匿名、無料で受けられる。
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現実の中で変わっていく 考え直した腎臓移植 小説家 久間十義さん 「医療新世紀」「病、それから」

【出典:2017年7月4日 共同通信社】

 腎臓病のネフローゼ症候群を患った小説家の久間十義(ひさま・じゅうぎ)さん(63)は自分の病気体験が、腎臓移植の問題を考え直すきっかけになったという。そこから腎臓移植を描いた長編「禁断のスカルペル」など、何作かの医療小説が生まれていった。

 ×   ×   ×

 2011年の暮れごろから、疲れて歩けなくなるし、駅の階段を上れなくなってしまいました。翌年正月の5日に病院に行ったら、即入院です。腎生検でネフローゼと分かり、大量のステロイドを投与されましたが、2カ月ほどで退院できました。3年かけてステロイドを徐々に減らし、今は症状がない「寛解」です。

 一時は危なかったのかもしれないですが、僕の場合は幸運な経過で、入院仲間には人工透析になった人、腎臓移植を受けた人もいます。そんな経験から腎臓移植の問題を深く考え直しました。

 ▽書くのはやめよう

 実は、作家デビューから数年後の1992年にNHKテレビの番組で、腎臓移植に関係した人たちの声を聞いていくリポーター役をしたことがあるのです。自分の家族の腎臓を提供した人、提供を受けた患者、そして医師たちにインタビューしていきました。

 現場で接した腎臓移植は大変な世界でした。"異物"である移植臓器を免疫が排除しようとする自然な反応を抑えるために免疫抑制剤を使うと、全身で皮膚病が出たり、カリニ肺炎になってしまったり。「臓器移植には無理がある。今後、移植のことを書くのは絶対にやめよう」と思いました。

 でも実際に自分が腎臓病になってみると、考えが変わってきたのです。闘病仲間が腎臓移植を受けています。免疫の研究も進みました。生きるか死ぬかという場に置かれると腎臓移植に対する理解も変わって、このテーマの小説を書いてみたいと思ったのです。

 ▽大きい文化の差

 臓器の提供者と移植を受ける人の橋渡しをするコーディネーターの在り方も随分変わってきたと思う。昔は、家族の臓器を提供した人と提供を受けた人が文通などをしていたケースもあります。

 亡くなった息子の腎臓を提供した人にとって、その腎臓は他人の体の中に入っても息子の腎臓で、自分の子の命のように感情的になったりする場合もありました。現在はコーディネーターが、そんなことがないように機能していると思います。

 NHKの番組で取材した当時は、国の脳死臨調が答申を出した後で「脳死は人の死か」が社会で大きな問題になっていました。欧米ではキリスト教の影響やボランティアの思想から、臓器提供や脳死は受け入れやすい素地があると思います。

 でも日本人の場合は「医学的には脳死は人の死です」と言われても、文化的にはやはり「心臓が止まらないと」と考える人が多いのではないかと思います。僕自身も、腎臓の病気をし、腎移植小説を書いても、脳死は人の死ということをすんなり受け入れられていないように思います。文化の差は大きいです。

 ▽道はそれぞれ

 でも脳死の問題とは別に、死に接した人が移植を受ける権利はあるし、そうやって生きていく人がいていいのだと思うようになりました。「禁断のスカルペル」も、登場人物の考えが現実の中で変わっていく小説です。

 今も同じころ入院していた3人で、近くの温泉へ年に何回か出掛けます。10歳ほど上の男性は透析をしている人。10歳ほど下の男性は腎臓移植を受けた人です。腎臓病患者として歩んだ道はそれぞれですが、気楽にいろんな話ができて楽しいですよ。

  *  *  *

 ※久間十義さん略歴

 1953年北海道生まれ。早稲田大卒。87年「マネーゲーム」で文芸賞佳作。90年「世紀末鯨鯢記(げいげいき)」で三島由紀夫賞。「刑事たちの夏」がベストセラーに。昨年まであった日本医療小説大賞の選考委員。純文学から刑事小説まで幅広く活躍。

 ※ネフローゼ症候群

 腎臓でろ過機能を担う糸球体の障害により、尿中にタンパク質が漏れ出して血液中のタンパク質が減少し、むくみが起こる病気。糖尿病などの病気が原因になることもある。ステロイドによる治療が行われることが多い。
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ニプロ、中国で人工腎臓の生産2倍に 透析患者増に対応

【出典:2017年6月21日 日本経済新聞】

 医療機器大手のニプロは糖尿病患者などの人工透析治療に使う人工腎臓の生産能力を中国で2倍に引き上げる。現地工場で約40億円を投じ製造ラインを増設する。国際糖尿病連合によると中国の糖尿病患者は約1億人。経済成長に伴う食生活の変化を受けて増加している。今後人工透析を受ける患者も急増するとみて、世界シェア2割の同社は生産体制を整える。

 人工透析は腎臓の機能が低下した患者の血液を体外に取りだし、老廃物を除き浄化する治療法。人工腎臓は内部に中空糸膜があり、老廃物をこし取る役割を果たす。

 ニプロは子会社の尼普洛医療器械(合肥)が安徽省に構える工場で、2017年内に設備増強する。中国の生産能力を従来の2倍にあたる年1200万本に引き上げる。早ければ10月に稼働させる。

 人工腎臓の現地需要は年4800万本とみており、2割強を供給できるようにする。

 ニプロによると中国では腎臓病を抱え人工透析治療を受ける人は16年に約44万人いる。5年前から8割増えた。中国では都市部では透析治療が広まっているが、内陸部では医者や設備が足りず適切な治療を受けられない患者が多い。日本の透析患者は約30万人であることから、ニプロは中国で潜在的な患者が相当数いるとし、年10~15%のぺースで透析患者の増加が続くとみる。

 市場拡大に備え、ニプロは透析治療を担う医療スタッフを育成する研修センターを上海や北京など4カ所に設けている。病院などに機器を売り込む代理店を現在の38社から数年後に100社程度まで増やす考えだ。

 中国では人工腎臓の需給が逼迫しており、日本のメーカーが相次ぎ経営資源を投入している。東レは17年5月末に現地市場に参入した。年間500万本の生産能力を持つ中国工場(山東省青島市)から出荷する。

 旭化成の医療機器子会社である旭化成メディカルも中国向けの人工腎臓を浙江省の工場で生産している。東南アジアなどに比べて高い利益率が見込める中国で販売を強化していく方針だ。

 人工腎臓の世界首位は独医療機器大手のフレゼニウスだが、ニプロの佐野嘉彦社長は「世界シェアを4割まで引き上げて首位を目指す」との目標を掲げる。
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食事制限の意味、理解して 腎臓病の悪化防止に必須 専門家の指導活用を 「医療新世紀」

【出典:2017年6月20日 共同通信社】

 国内の人工透析患者は2015年末時点で約32万5千人に達し、糖尿病から糖尿病性腎症、慢性腎臓病(CKD)に進む場合が約4割を占める。慢性腎臓病が悪化して透析になるのを防ぐには、腎臓病になる前からの節制と、発病後の服薬や食事制限を守る患者自身の努力が必須だ。ただ、食事制限の方法は分かりにくい。その意味と、制限を守ることの重要性について専門家に聞いた。

 ▽三つの成分

 茨城県日立市の日立総合病院は、腎臓病生活習慣病センターを設け、健康診断などで腎臓病になる恐れが分かった段階の人から、透析に進んでしまった患者まで、一貫して治療、指導している。

 センター長を務める植田敦志(うえだ・あつし)・筑波大日立社会連携教育研究センター准教授は「慢性腎臓病の食事制限では特に塩分とタンパク質、カリウムの三つが重要です」と話す。

 腎臓の中には「糸球体」という毛細血管の塊が多数あり、ここを血液がスムーズに流れることで血中の老廃物をろ過し、尿に排出する。

 塩分を取り過ぎると血中濃度を薄めるために血液量が増えて血圧が上昇。腎臓にも負担が掛かり高血圧が続くと糸球体が壊れ始める。
「いったん壊れた糸球体は回復しません。"壊さないこと"が重要です」と植田さんは強調する。高血糖や高血圧、腎臓病になる恐れが指摘されたら、腎機能が正常なうちから塩分を1日3グラム以上6グラム未満にすることが推奨される。

 ▽主治医の判断で

 タンパク質は体をつくる素材としても、エネルギー源としても大切だが、その老廃物をろ過するのはやはり腎臓の役目。糸球体が壊れ始めると、残った糸球体にはタンパク質の取り過ぎが負担になる。

 果物や野菜に多く含まれるカリウムも体に大事な栄養成分だが、腎臓病により排出が滞ると血清中の濃度が上がり、心臓の神経伝達に支障が出て、不整脈などで命に関わることもある。

 ただし、カリウム制限には注意が要る。植田さんは「食習慣によって摂取量に大差があり、ただ減らせば良いわけではない」と話す。血液検査の結果に基づいた主治医の判断に従う必要がある。

 タンパク質も問題だ。腎臓病の重症度によって摂取の目安が変わってくる。重症度の指標である糸球体ろ過量(GFR)を目安として、体重1キロ当たりのグラム数で摂取量を調整する。

 ▽達成感持って

 同センターは、血圧や血糖値、脂質などの検査結果で腎臓病になる兆しがあった人には、診察と栄養指導を組み合わせて食生活の疑問に答え、改善を促している。

 5月末、血糖値異常を指摘された茨城県内の50代女性が栄養指導を受けていた。最近の食事の記録を挟んで管理栄養士と一つずつ点検。「もう少し食べた方がいいです。むしろカロリー不足が心配。納豆も1パック食べて大丈夫ですよ」と具体的なアドバイスが続く。無理なダイエットをしていた女性は、うなずきながら聞いていた。

 病院の栄養科長で管理栄養士の石川祐一(いしかわ・ゆういち)さんは「食事制限の内容は、病状、体調によってそのつど変化するので、戸惑う人も多い」と話す。

 例えば、人工透析に入ったら、それまで厳しく制限したタンパク質を今度は少し増やすよう指導される。透析によって老廃物の排出ができるようになるからだ。ただ、高齢者ほど食が細り、必要量を食べられなくなっていることが多い。

 石川さんは「最初からあれもこれもと厳しい制限を強いるのではなく、達成感を持てるよう、一つずつ取り組んでほしい」と話している。
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