DUNIA

ケニア~青年海外協力隊~青少年活動~男子更生院~2年間限定

drip

2009-08-29 | In Othaya
時に、皆さんは「国勢調査」について興味があるだろうか?
「国の勢力を調べる調査」というのがこの調査の名前の所以らしい。
日本では「大規模調査」なるものが10年ごとに行われ、その中間地点である5年目に「簡易調査」なるものが行われる。
調査対象は全数調査となるため、日本(竹島ならびに北方領土を除く)に居住する者すべて(外国人やホームレス、皇族も含まれる)が申告の義務を負う。 
調査を拒否した場合は、懲役、罰金、過料が科される。
厳格かつ壮大な国を挙げた一大行事であり、その時期になると大々的に宣伝をしていたことを憶えている。


さて、上手い具合に首都での所用のfixに成功した私は、一週間程、首都Nairobiに滞在してきた。
長い間、ネット回線に不具合のあったOthayaで過ごしている間に日本では、
甲子園での熱戦に幕が下り、
新型fluが猛威を振るい、
のりピーがマンモスやばいことになっており、
世界陸上でのクドい程のニックネームの連呼が陸連からの要請を受けて自粛され、
衆議院が解散され、政権交代が真しやかに囁かれ始めている。
ということをNairobiの俊敏なネット回線を通じて知った。

私はと言えば、
某会幹事として次回総会の段取り、
JICAへの中間報告、
日本へ帰国されるお世話になった兄貴とも言うべき職員の送別会、
Ochiengのguardianとの面会、
kenya隊員による進学支援機構発足のための諸準備、
Ethiopiaからの同期隊員接待?
穴なく所用をfixしただけに忙しい毎日ではあったが、有意義な一週間だったと思う。
そして特筆すべきは24th/Monから始まった「census」。
そのkenyaらしさ、また十年に一度の実施という「そうそう立ち会える行事ではない」その実施時期にkenyaに居合わせるという幸運にも恵まれ貴重な体験をさせてもらった。


外食を済ませ帰りのタクシーに乗り込むと、一度聞いたら忘れられない独特な声色と口調が車内ラジオから聞こえてくる。
彼が意図的にそういった声色や口調を発しているのかはわかりかねるが、
特徴というよりは個性とも言うべき彼の話しぶりは、彼が一国の大統領として君臨するに重要な要素であったのかもしれない、
などとヘッドライトが照らし出す未舗装の道路を眺めながら、大統領のannouncementに耳を傾けた。
如何にして国家が発展していくべきか、そんなことが延々と述べられてはいるが、いかんせん途中から聞いているのでその主旨がわからない。

「これ大統領だよね?」
とdriverに尋ねると、

「明日は休日になるよ。Censusだってさ。」
とdriver。

日本に例えると、麻生総理が
「明日から国勢調査を実施します。したがって明日は休みにします。」
って発表していることになる。
私の記憶が確かな限り、ここ数日間、kenyanとの会話の中で「census」についてが話題にのぼったことはない。
明日からのcensus実施が初耳なのは私だけでなく、ほとんどのkenyanが同様なはずだ。
おいおい、そんな急で大丈夫か?
しかしながら、私の心配とは裏腹にdriverの様子を見る限り、どうやらkenya国民は大丈夫らしい。

明日はEthiopiaから同期隊員がkenya入りすることになっており、Nairobi観光の予定。
休日となると少なからずそのルートに影響がでることは必至で、若干の不安が過ぎる。
が、心配したところでどうにかなるわけでもなく、いつも通り夜は更け、空が白み始めると6:00amにはEthiopiaから親友がやってきた。

日本を出国してからご無沙汰している親友の彼は、
当然のように少し痩せ、
また多くの隊員がそうのように、感情を表現するに相応しい日本語への変換にしばらく梃子摺っていた。(彼は気付いていないだろうが)
彼の意向を聞き、大体の観光ルートを決めると、この日のために先日より洗濯を済ましておいた「おのぼりさん的一張羅」を取りこみに干し場へ向かう。
地方で暮らす私にとっても首都Nairobiは特別な場所で、さすがに更生院のグランド同様にジャージと言うわけにはいかない。
上ロビした際にはheavy rotationをかけている日本から持参したお気に入りのシャツが乾いていることを願う。

干し場ではJosephが朝からシーツやらバスタオルやらを手際良く干している。
Josephとは話好きでとっても気さくなドミトリーの管理人である。

「おはよう、Joseph。」
「おはよう。マコト。」
「Josephのおかげで今回のNairobi滞在も快適だよ。いつもありがと。」
賃金契約が前提にあるにしても、彼の仕事ぶりはperfectで、私の周りには稀なtypeのkenyanとも言える彼を私は大好きだ。
「マコト一人でもそう感じてくれてるんなら本望さ。」
こんな返事をサラッと返す彼はとてもsmartであり、その笑顔はとてもconsidrateに感じる。


「マコト、今日はcensusだってことを知ってるかい?今日の18時から22時までは原則外出禁止だよ。duka(お店)もhotelini(レストラン)も18時にはみんな閉まるよ。
今晩のtownは人っ子一人居なくなって危険だから早く帰宅しないといけないよ。きっとマコトたちも調査の対象になるからドミトリーに戻ってなくてはならないはずだ。」

「マジで?」
Nice!Joseph!
危うくお腹を空かせて路頭に迷うところだった。
今晩はEthiopiaからの同期隊員のwelcome partyを先日から探りを入れておいた店で盛大に行うつもりにしており、そこで夜を明かすつもりにしていたのだ。

「君のkenya訪問は、国賓扱いと認定されたようだ。」
と、そんな冗談を酒の肴に、結局はドミトリーでTilapia(白身魚)鍋を囲んだ。
肝心のEthiopiaからの客人は旅の疲れが祟ったか、発熱してしまい当初予定していた「漢呑み」の実施は自粛せざるを得なかったが、
彼がお土産として持参してくれたEthiopia coffeeにはほっぺたが落ちた。
彼曰く、Ethiopiaでは町のどんなに小さな店にもエスプレッソマシーンがあり、ほとんど「はずれ」無く美味しいコーヒーが廉価で飲めるそうだ。
ご存知のように、kenyaは茶葉同様にコーヒー豆も栽培が盛んで、私の暮らすOthayaでは畑の5割強がそのどちらかの栽培をしていると言っても過言ではない。
茶葉はchaiとして生活に定着しており、Othayaであればカップ一杯5ksh(約7円)でどこでも美味しいchaiが飲める。
しかしながらコーヒーはと言うと、Ethiopiaのように美味しいコーヒーが生活に定着しているとは言い難く、
価格はchaiの10倍、そしてserveされるのは白湯とインスタント粉末の入った缶という有様で、kenyaに来てからというもの、知らず知らずのうちにコーヒーは飲物から除外していた。


「僕はこれだけで満足だ。タバコとコーヒー。おしゃべり。君と僕と5$。」
そんなセリフを学生時代に観た映画で聞いた時から、
気の利いたジョークと500円玉を常にポケットに入れ、
ブラックコーヒーとマルボロをこよなく愛し、
女性を敬ってきた。
…はずだった。

kenyaでの生活に流され、忘れかけていた、その昔、私が心に刻んだはずの「いい男像」を、彼のお土産のEthiopia coffeeが鮮明に呼び覚ました。


今まで何をしていたんだ俺は。
コーヒーを飲もう。
インスタントじゃダメだ。
Dripだ。
やはり本物は本物を愛すべきだ。
タバコはマルボロじゃなくて良いのか?
5$じゃなくて5kshで良いのか?
そういった挙げ足を取るようなような質問は無視することにして、とにかくNairobiに居るうちに気が付いて良かった。
今なら、首都Nairobiでならコーヒー豆が手に入る。


コーヒー豆を買っただけで「男っぷり」が上がった錯覚に陥りながら、一週間ぶりに気分上々にOthayaに帰省した。
驚くことに、首都Nairobiはcensusのため休日となっていたのに、我が任地Othayaは平日。
「そうなの?」
と、みんなが口を揃えることにはもっと驚いた。
良く考えてみれば、Nairobiでのあの晩は誰一人調査に来た様子がなかった。
kenya、大丈夫か?


豆は買ったが、コーヒーメーカーも無ければ、あのフィルター紙も無い。
が、心配なかれ。
私にはペットボトルがある。




「タバコとコーヒー。おしゃべり。君と僕と5ksh。」
僕はこれだけで満足だ。

WILL

2009-08-10 | In Othaya
恥ずかしながら、先日、久しぶりに体調を崩した。
そして久々に体調を崩した私はちょっと寝込んだ。
先日の「choo choo train」で掻いた汗の始末が悪かっただろうか?(※ 汽車ポッポ 参照)
空想と言えど、やはり冬山はナメてはいけない。
ありがたいことに2日間で熱も下がり、関節痛等の諸症状も消えた。
久々の日光に若干の眩暈を感じたものの、部屋の外の空気は新鮮に感じられ、
砂埃舞い上がる空気を目一杯吸い込んだら、案の定、むせた。
ドンマイ。

解熱に反比例するかのように、食欲の座標は右肩上がり。
人間の摂理で食べれば当然、催す。
ほぼ完全復活に等しいconditionではあるものの、「排出」機構のみ未だ完全復調には至っていない。
特に「排ガス」時は、はっきり言って「一か八か」、「半か丁か」、の大博打を打つ必要がある。
打つ前から負けを想定した博打など、博打とは言わないのかもしれないが、
私はこの一世一代の大博打に負けた場合を想定して、半径20m以内にトイレ(草むら可。但し、hgt 50cm or above)の無い危険地帯への進軍の際は、
「スーパーサブ」をポケットに待機させている。

「薬飲めよ!」
そんな皆さんからのご提案は尤もで、当然私も伝家の宝刀「ラッパのマーク」と「ご当地most recommended」は既に試みた。
しかしながら、それらは私の排出機構に巣食う悪玉にとっては、まるで子供騙しのcandy程度なのだろう。軽く嘲笑われてしまっている。
Nairobiであれば「紙オムツ」も手に入るのだが、supply and demandの法則にもれるのだろう、ここOthayaでは手に入らない。
「紙オムツ」代替案として、近所のkioskで売られている女性用ナプキンの購入も考えたが、
「軍選抜試験合格」、「逃亡犯捕獲」(※recruitment 背中 参照)等のちょっとしたincidentのおかげで近隣住民から厚い信頼を寄せていただいている私は、
その購入が原因で、私の「異常な性癖」とも題された良からぬ噂が一人歩きした場合、
英語、スワヒリ語であればともかく、Othayaの部族語であるキクユ語しか話さないkioskに屯するsenior ladiesを相手に雪冤するだけの自信がない。
ほぼ毎日、煙草を求め近所のkioskには出向くわけだが、それを横目で眺める程度が精一杯で
「おばちゃん、それちょうだい。」
の一言が出ない小心者の私である。


舞台がグランドに移るPE時がもっとも危険な時間帯で、
普段は広大な敷地面積が自慢である我が更生院グランドも、最近は恨めしいばかり。
悪玉にゲリラ戦術に出られたら、Othaya record保持者の私(※ recruitment 参照) の全速力をもっても、shelterとも言えるbushまではおそらくもたない…。
「スーパーサブ」の本来の役目はピンチを救う、状況の好転を企図するものであるわけだが、
私のポケットにて待機している「スーパーサブ」はそれらの目的を担うだけのcapacityは無く、
しいて言うなら勝敗のついてしまった試合を穏便に消化するための「替え」でしかない。
また、私のパンツ全てには日本の友人から頂いた「氏名入りの衣類縫い付け用お守り」が縫い付けられており、
神様の面前での粗相など絶対にあってはならないわけで、
苦悩の末の解決策として、ここ数日はゲリラ戦に備え、bushまでダッシュ3秒という、広大なグランドの端っこでPEをさせてもらっている。
ドンマイ。


皆さんは「flying toilet」という言葉を聞いたことがあるだろうか?
いかにもドラえもんのポケットから出てきそうな名前で、便利そうだ。
少々、値が張りそうだが、現在の私ならば、ローンを組んでもいい。「スーパーサブ」を持参する毎日とは一日も早く別れを告げたい…。
しかしながら残念なことに、この「flying toilet」とはそういった便利な道具の類ではない。
Kenyaの、特にslumでのトイレ事情を表した言葉であり、
排泄物の入ったビニール袋が飛び交う(住居外へ投げ捨てられる)という状態を表す言葉なのだ。
ここkenyaでは、トイレが居室と同じ屋根の下にある家屋は一般家庭には少ない。
もちろん下水道の整備もなされていない場合が大半で、トイレは汲み取り式というか、実際には汲み取らず、
地下10m程まで掘られた穴が一杯になったら、また違う穴を掘るという、
こういったトイレを「何式」と言うのかわかりかねるが、それだ。
この「穴」が、もとい、「トイレ」が住居の近くにあるに越したことはないのだが、あまりに近くては臭う。
従って、用を足す際には一度、家から出て、「離れ」とも言うべき場所にあるトイレまで赴く必要がある。
不便さだけなら、何も排泄物が飛び交うような事態にまでは陥らないのだろうが、
その他にも排泄物を飛び交わせるだけのfactorが存在する。

治安である。
離れであるそこは犯罪を実行するに売ってつけの密室であり、
またトイレでは誰しも悲しいまでに無防備に為らざるを得ない。
そこを狙った強盗、レイプ等の犯罪が後を絶たない。
共同トイレが近所に数軒しかないslumでは日常茶飯事でもあり、
トイレで9歳の女の子がレイプされ、妊娠してしまったと言う話を聞いた時には、
「ああ、神様。」
と、嘆くことしかできなかった。
彼女は10歳で母親になる。
まだ自分のことさえも間々ならない年齢であろう彼女が、
またslumで生活をせざるを得ない家庭環境にある彼女が、もしくは彼女の家庭が、これから生まれてくる赤子を育てて行けるだけの十分な生活力を持っているとは考えにくい。
レイプに及んだ鬼畜がHIV+の可能性だってある。
彼女への感染の可能性はおろか、生まれてくる子への母子感染の可能性だって否定できない。
神の存在を疑ってしまうような境遇にも関わらず、「神の意志に反する」との宗教上の理由で、このようなケースにおける中絶にも否定的であるようだ。
仮に中絶する意志があったとしても、医者に行くだけのお金があるだろうか?
おそらく無い。
(誤解を招くような発言だったかもしれないが、私は平素から中絶に肯定的な立場にいるわけではない。)

Slumでは衣類ハンガー(針金製)を胎内に自ら挿入し、そこを傷つけることで中絶を試みるという方法が現実に存在する。
生まれたばかりの赤子が、ビニール袋に入れて捨てられ、それに野犬が群れを為して貪っているという光景だって珍しくない。


「神様、彼女の出産があなたの御意思ですか?」



Kenyaでの生活で実感していることに、
「世界のeconomic hierarchyの底辺に位置する開発途上国は、上位の国々の経済影響がdirectlyに治安に反映される。」
ということがある。
1barrel当たりの石油の価格の上下で、彼女のような被害者がまた増える。


Surchargeが上がってしまい、楽しみにしていた海外旅行では思わぬ出費がかさむ。
恋人とのドライブは近場に変更、もしくは食事のランクを下げる必要が出てくる。
3000円あれば帰れるはずなのに、所持金ギリギリまで飲んで乗ったタクシーのメーターの上がりがやけに早い。
なんかポテチが少ない気がする。
新卒、中途に関わらず、いつだって「氷河期」な気がしてならない。
物価は上昇しているのに給料は据え置き、もしくは削減傾向。

全く以って不快だ。


全世界が連結している今日のglobalな経済システムにおいては、
今、例に挙げたように石油価格の上昇だけ見ても、それぞれの国で様々な影響が見られ、一国のみならず、全体においてvariousな不都合というか、不快感を催す。
その不快感の大小、不都合の逼迫具合の強弱をdevelopedだからどうとか、developingだからどうとか、そこにfocusしたいのではなくて、
例えば、石油価格の上昇がみられた際に、皆さんが催す不快感に、彼女のような、彼女がお腹に宿した赤子のような人間が増えてしまう可能性がある
ということもaddしてもらえたなら、少し違った「広義な世界平和」への解決策が見出せるのではないかと思っている。




尾篭な話が大半を占め、また最後はなんとも押し付けがましい物言いとなってしまい、
今更ながら、皆さんが気分を害していないことを願うばかりです。
さらに恐縮ですが、有り体に申し上げますと、お腹が猛烈に痛く、そろそろ限界のようです。
言いっぱではございますが、トイレに行かせてください。
今夜は最後の切り札である「虫下し」を飲んで寝ようと思います。
それでは今回はこの辺で。
おやすみなさい。


a plug

2009-08-06 | In Othaya
あなたの目の前に川が流れています。
その深さはどれくらいありますか?



1:足首まで 2:膝まで 3:腰まで 4:肩まで










これはあなたの情熱度を示すそうです。
「1:足首まで」のあなたは、あまり情熱のない人。
「2:膝まで」 のあなたは、あるにはあるけど、常に理性が先に立つ人。
「3:腰まで」 のあなたは、何にでも精力的で、最もバランスの良い人。
「4:肩まで」 のあなたは、情熱過多、暴走注意!な人。



「頭まですっぽり」と言う回答が真っ先に浮かんだ私…。
超ウザい。出来れば無人島で生活しててほしい。
そんな感じだろうか…。
ドンマイ。


若干、押し売り。
相当、叩き売り。
返品不可。
開封後はお早めに。
熱い、ウザイ、面倒くさい。
そんな 「情熱」 あります。
ご用命はO.R.S.まで。