先日の記事に書いたとおり、渋谷の映画館で「ベルサイユのばら」の映画を見てきました。ジャック・ドゥミ監督の二つの映画が公開される記念として、レイトショーで見ることができるわけです。
池田理代子の有名なマンガが、日本の宝塚で上演されて記録的なヒットとなり日本テレビでアニメーション化されました。ここで正直に告白します。私、アニメしか見たことがありません。
宝塚はともかく、原作のマンガくらいは読みたいのですが未読です。が、ともかく、映画は映画、原作は原作なので見てみます。
客は、予想通りあまり多くありませんでした。ベルばら世代とでもいうべき女性が多く、あとは私のような物好きでしょうか。
しかし、もしかしたらこの劇場の中に、「ライプツィヒの夏」を読んできた人もいるかもしれません。この日はいなくても、4日間の興行のうち、一人でも見に来てくれればかなり私としては嬉しいものがあります。いや、もちろん私はこの映画館と何の関係もありませんけどね。
最初に「公開当時のプリントなのでお見苦しい点がある」との説明がありました。たしかに画面は退色していて音声も悪く、あまりいい状況での鑑賞とは行きませんでした。
フロントクレジットは英語表記でした。で、日本テレビ、東宝、資生堂が参加した作品であることがわかります。日本テレビはアニメを放送したのでそのからみかな。東宝は、宝塚を運営する阪急と一緒の企業グループだからなのかも。資生堂は、美しさというコンセプトから乗ったのでしょうね。
で、映画のセリフが英語なんですよねえ・・・・。
時代が違うという話にはなるのですが、なにはともあれフランスを舞台にしている映画なんですから、そして監督もフランス人なんだから、これはフランス語のセリフにしてほしいですよね。いかなる事情でこのようなことになったのか判然としませんが、確かに調べてみるとキャストは英国人が多いことにも気付きます。
もちろん「アマデウス」なんて映画もドイツ語でなく英語ですが(もっともこれは、戯曲が原作ですが)、この映画はもともと日本制作で日本での興行を念頭に置いている作品なわけで、これだけでちょっと大幅に評価を割り引いちゃいます。英語題名は、「Lady Oscar」です。
なお、字幕を池田理代子が担当しているのには驚きました。彼女なりの責任感があったのでしょう。
で、オスカルは次のような人です。
うーん、なんか、特に男性っぽくない普通の女性に見えてしまうんですけど。
宝塚でこの作品がヒットした理由の大きな部分が、たぶん男装した女性が主人公という部分が宝塚のコンセプトに合致したことがあると思います。しかしこれは日本ではピンと来る話でも、海外ではあまりそういった事情が認識されているわけもないので、これは仕方ないところかも。ただ日本でこの映画を見る観客には、失望してしまう大きな理由になってしまいますよね。
なお、オスカル役の女優さんは、カトリオーナ・マッコールという人で、今でも現役の女優さんです。英国人ですが、フランスで仕事をしていることが多いようです。日本のwikipediaでも紹介されています。1954年生まれといいますから、撮影時24から5歳くらいですかね。また、このようなサイトも見つけちゃいました。
個人的には、この写真には笑っちゃいました。映画にタイアップしていた資生堂の工場での写真らしいんですけど、そりゃ工員さんからすれば、こんな取材というか表敬訪問なんて、迷惑にもほどがあるってもんですよね。
しかし、このオスカル役って、ドミニク・サンダ(驚!)、ジェーン・バーキン(!!!以下無限大)もオファーされていたとか。
ドミニクとかジェーン(彼女らがオスカル役にむいたかどうかはともかく)らを押しのけて(?)無名女優の彼女が選ばれたというのもどうかと思います。おそらくカトリオーナ・マッコールの将来性とか若さとギャラの関係で選ばれたという常識的な理由でしょうが、もしドミニクやジェーンの起用が可能だったら、作品のしょぼさも少しは防げたかなとつまらんことを考えてしまいました。
ついでながら、この映画ではカトリオーナのヌードのシーンもあります。つまり自分の胸のふくらみを見て自分が女であることを再確認する(そしてアンドレがそれを見て動揺する)というシーンで、必然性がないシーンだとは思いませんが、そして私ももちろんこんな程度のシーンに動揺するほど初心でもありませんが、彼女の胸がそんなに形がよくないのがちょっと残念でした。
すいません。予想以上に記事が長くなっちゃったので、また続きを書きます。
池田理代子の有名なマンガが、日本の宝塚で上演されて記録的なヒットとなり日本テレビでアニメーション化されました。ここで正直に告白します。私、アニメしか見たことがありません。
宝塚はともかく、原作のマンガくらいは読みたいのですが未読です。が、ともかく、映画は映画、原作は原作なので見てみます。
客は、予想通りあまり多くありませんでした。ベルばら世代とでもいうべき女性が多く、あとは私のような物好きでしょうか。
しかし、もしかしたらこの劇場の中に、「ライプツィヒの夏」を読んできた人もいるかもしれません。この日はいなくても、4日間の興行のうち、一人でも見に来てくれればかなり私としては嬉しいものがあります。いや、もちろん私はこの映画館と何の関係もありませんけどね。
最初に「公開当時のプリントなのでお見苦しい点がある」との説明がありました。たしかに画面は退色していて音声も悪く、あまりいい状況での鑑賞とは行きませんでした。
フロントクレジットは英語表記でした。で、日本テレビ、東宝、資生堂が参加した作品であることがわかります。日本テレビはアニメを放送したのでそのからみかな。東宝は、宝塚を運営する阪急と一緒の企業グループだからなのかも。資生堂は、美しさというコンセプトから乗ったのでしょうね。
で、映画のセリフが英語なんですよねえ・・・・。
時代が違うという話にはなるのですが、なにはともあれフランスを舞台にしている映画なんですから、そして監督もフランス人なんだから、これはフランス語のセリフにしてほしいですよね。いかなる事情でこのようなことになったのか判然としませんが、確かに調べてみるとキャストは英国人が多いことにも気付きます。
もちろん「アマデウス」なんて映画もドイツ語でなく英語ですが(もっともこれは、戯曲が原作ですが)、この映画はもともと日本制作で日本での興行を念頭に置いている作品なわけで、これだけでちょっと大幅に評価を割り引いちゃいます。英語題名は、「Lady Oscar」です。
なお、字幕を池田理代子が担当しているのには驚きました。彼女なりの責任感があったのでしょう。
で、オスカルは次のような人です。
うーん、なんか、特に男性っぽくない普通の女性に見えてしまうんですけど。
宝塚でこの作品がヒットした理由の大きな部分が、たぶん男装した女性が主人公という部分が宝塚のコンセプトに合致したことがあると思います。しかしこれは日本ではピンと来る話でも、海外ではあまりそういった事情が認識されているわけもないので、これは仕方ないところかも。ただ日本でこの映画を見る観客には、失望してしまう大きな理由になってしまいますよね。
なお、オスカル役の女優さんは、カトリオーナ・マッコールという人で、今でも現役の女優さんです。英国人ですが、フランスで仕事をしていることが多いようです。日本のwikipediaでも紹介されています。1954年生まれといいますから、撮影時24から5歳くらいですかね。また、このようなサイトも見つけちゃいました。
個人的には、この写真には笑っちゃいました。映画にタイアップしていた資生堂の工場での写真らしいんですけど、そりゃ工員さんからすれば、こんな取材というか表敬訪問なんて、迷惑にもほどがあるってもんですよね。
しかし、このオスカル役って、ドミニク・サンダ(驚!)、ジェーン・バーキン(!!!以下無限大)もオファーされていたとか。
ドミニクとかジェーン(彼女らがオスカル役にむいたかどうかはともかく)らを押しのけて(?)無名女優の彼女が選ばれたというのもどうかと思います。おそらくカトリオーナ・マッコールの将来性とか若さとギャラの関係で選ばれたという常識的な理由でしょうが、もしドミニクやジェーンの起用が可能だったら、作品のしょぼさも少しは防げたかなとつまらんことを考えてしまいました。
ついでながら、この映画ではカトリオーナのヌードのシーンもあります。つまり自分の胸のふくらみを見て自分が女であることを再確認する(そしてアンドレがそれを見て動揺する)というシーンで、必然性がないシーンだとは思いませんが、そして私ももちろんこんな程度のシーンに動揺するほど初心でもありませんが、彼女の胸がそんなに形がよくないのがちょっと残念でした。
すいません。予想以上に記事が長くなっちゃったので、また続きを書きます。
すべてがダメダメ映画です。
英語セリフもダメ、主演もダメ、ストーリーもダメ、ダメダメ大行進ですよ。
あの壮大な話を2時間弱にまとめるのも、そもそも無理
この作品の成否は、とにかくオスカル役にかかっていると言えますよね。
ぱっと目に華奢な男性に見えないといけません。
あるいは中性的な雰囲気の持ち主でないといけません。
社交界のレディたちは、オスカルを女とわかっていて熱を上げ、恋していたわけで・・
それくらいの人、連れてこいっての(怒り)
宝塚の男役のほうがはるかにオスカルっぽいです。(ひどい方もいますが)
まあ、年がら年中、どうやったら♂に見えるかを研究されているヅカの方に敵うわけないですけどね。
今ならお金をかけてもっと素晴らしい「ベルサイユのバラ」を撮れるのでは・・とも思います。
誰かやんないかな~
>ダメダメ大行進ですよ。
いや、「ベルサイユのばら」が原作と考えなければそんなに悪い映画ではないかも(笑)。無理ですね、そんなこと。
これやっぱり監督は日本人がやった方が良かったかもしれませんね。どうせ、日本以外のヒットは難しいのだから、おもいきって割りきっちゃった方ができが良かったと思います。ドゥミ監督のような人を使ったら、当然ストーリーその他が彼の好みになるわけで、日本側のプロデューサーの認識が甘かったのかもしれませんね。
>一人の人間としても凄く社交的で人格者で
というのは、よくわかります(苦笑)。