結婚披露宴司会者「みずの歩」オフィシャルブログ

ブライダルを通じて感じた、かけがえのない出会いや感情を素直にお話しております。

ずっと秘めていた新郎の熱い思い

2017年04月27日 13時46分38秒 | 雑談
先日司会をさせていただいた新郎は、とっても穏やかで優しい方。
新婦が言うことはなんでも聞いてくれて、
プロポーズの段取りもすべて新婦が考えたものをそのまま実行したそう。

でも、実は新郎は、
「プロポーズをやり直したい」と思っていました。

大好きな新婦の思い通りに、すべて実現させてきたけど、
自分がしたかったプロポーズって、こうだったのかな…

そこで、披露宴の中で新婦へのサプライズで行うことにしました。

新婦は打合せのたびに「私へのサプライズはないの?」と、
自分へのサプライズを新郎へずっとリクエストしていて、
最後の打ち合わせの時も、
「みずのさんと会うの、これが最後だよ!サプライズは?」と(笑)
新郎はしきりに
「ないよないよ。ないのがサプライズ。」と繰り返すのみ。
まあ、新婦のいる前で言ったら意味がないのですが(汗)

そして迎えた当日。

「○○さん(新婦)には内緒にしていたのですが、こちらのムービーをごらんいただけますか?」
で、スタートした、新郎手作りのムービー。
まずは新婦のお母様と、新郎のお父様お母様から、新婦へ向けたメッセージ。
「空港で見送ったとき、もう日本には帰ってこないと思って覚悟を決めていたのに…○○(新郎)ありがとうね。」
と話す、新婦のお母様。
「こんな息子を選んでくれて、本当にありがとう。○○(新郎の名前)、あんた今から何泣いてるの!」
とビデオカメラを向けていた新郎に笑顔で激を飛ばした新郎のお父様とお母様。
本当に涙もろい新郎で、挙式の時からずっと涙ぐんでいたそうです。
披露宴でもお兄様のご挨拶だけで涙。
それだけで、新郎の人柄が伝わってきます。

新郎新婦は保育園の頃からの幼馴染なので、
お互いのご両親様とのつながりも長いんですよね。

そして最後に、新郎から新婦へのメッセージ。
新婦が大好きなコナンのコスプレをした新郎を見て、
笑いながらもしっかりムービーを見つめていた新婦。
「もう一度、プロポーズをさせてください。」

ムービーが終わって、ブーケをもちながら新郎が話してくれました。

どんな思いで新婦が日本に帰ってきてくれたのか。
その気持ちを、しっかり自分は受け止めていること。
もうすでに尻に敷かれていることはわかっているし、
これからもそれでいいと思っていること。
涙をいっぱいためながら、まっすぐ新婦と向き合っていました。
そして、
「保育園の頃からずっと好きでした。」
「僕が、あなたの、運命の人です!」
そういって、ひざまずき、新婦にブーケを差し出しました。
涙ぐみながら嬉しそうにブーケを受けとった新婦。
もう~絶対に幸せになって!と誰もが思ったことでしょう!

新郎新婦の気持ち・・・だけじゃない。

2017年04月18日 13時05分27秒 | 雑談
ブログはまた、ブランクができてしまいましたが、
春のブライダルシーズンです!
もちろん、幸せのお手伝いさせていただいております!

昨日は平日でしたが、
心温まる披露宴の司会をさせていただきました。

偶然にも新郎と母校が一緒だったので、
親近感をもちながらの打ち合わせ。
お二人の希望は「シンプルな披露宴」でした。
ご親戚のみだったこともあり、
ゆっくりお食事していただければ・・・ということでした。
とはいえ、いろいろご提案してみると、
新郎はやりたいことがあったようですが、
新婦はあまり乗り気ではなく。。。
最終的には、
・ウエディングケーキ入刀
・新郎家のみテーブルスピーチ
・ご両親様への花束贈呈
この3つのシーンは加えることとなりました。

最近は、シンプルな披露宴は少なくないんです。
お客様に負担をかけたくない。
写真を撮る時間がない披露宴にはしたくない。
私たちはそんなに目立たなくていいんです、などなど。

新郎新婦が披露宴にかける思いはそれぞれ。
同じように、出席される方も披露宴に対して、
いろんな思いを抱きながら当日を迎えられます。
新郎新婦のお気持ちを尊重するのはもちろんですが、
そのお気持ちが許す範囲の中でできる限りのことをして、
出席してくださった方々から
「いい披露宴だった」「出席してよかった」
と思っていただけるようにするのが、
司会者の役割だとも思っています。

進行の中で私が一番気にしたのは、テーブルスピーチでした。
本当に新郎家のみでいいのかな?と。
「新婦家は前に出て話すのは苦手な方が多いので。」
とおっしゃっていたので、新婦のお気遣いなのは重々承知です。
でも、親族代表のご挨拶も新郎家のみだったので、
新婦家の方がおひとりもお話しないのはもったいないなと思っていました。
もしかしたら、お話したい方がいらっしゃるかもしれません。
そこでお色直し中に、新婦のご両親様にうかがってみました。
すると、なんと3人もお話してくださることに!
しかもお二人を巻き込んだ余興までしてくださって、
会場を大いに盛り上げてくださったんです。
突然にもかかわらず、快くお引き受けいただいたご親戚の方々。
本当にありがとうございました。
ご両家の雰囲気が調和していくのを感じることができました。

その様子を、嬉しそうにごらんになっていた新婦のご両親様。
新婦は、大切な大切なひとり娘です。
ご両親様としては、「せっかくだから新婦家からも挨拶を」
というお気持ちがあったかもしれません。

おひらき後、新婦のお父様とお話をしました。
はじめにご挨拶したときには、本当に寂しそうだったのですが、
少し晴れやかなお顔になられていたような・・・そんな気がします。
口数の少ないお父様でしたが、
「お二人には幸せになっていただきましょう!」と言ったら、
「○○(新郎の名前)はね、とってもいい子だからな・・・」と。
嫁いでさみしい気持ちと、
幸せになってほしいと願う気持ちが凝縮されたこのひとこと。
お父様の素直なお気持ちだったと思います。

私はまだまだ未熟な司会者ですが、
新郎新婦とご両親様と出席される方々のお気持ちを大事にしながら、
これからも披露宴をつくっていきたいと強く思いました。
磨こう!感受性!