ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

2020東京オリンピックを返上して、予算を “フクシマ救済” に廻そう!

2014年08月24日 | 日本とわたし
その通り過ぎて、他に言うことがなんにもありません!!




-カルディコット博士が国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長へ宛てた手紙-
カレイドスコープさんの記事より、手紙の部分を引用させていただきます。
http://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-2724.html

↓以下、引用はじめ

2014年1月23日

トーマス・バッハ様

私は、内科医、小児科医として、福島第一原発事故によって放出された、放射能汚染物質や放射線の医学的影響について、精通しております。
(私の経歴はhelencaldicott.comでご覧いただけます)

ここに一筆申し上げましたのは、2020年開催の東京オリンピックに出場する選手たちの健康に、深い懸念を抱いたからです。

東京電力は、一日ごとに採取する汚染水のサンプルから、60種以上の人工放射性物質を確認しています。
その多くは、セシウム-137ストロンチウム-90ヨウ素-129など、核分裂が出現する以前の、自然界には存在しなかった放射性物質です。
つまり、この種の放射性物質の、自然放射線として占める量は、ゼロです。

ところが、一旦放出されると、危険な状態のまま、数百年間自然環境に残留します


私の懸念事項は以下の通りです。

1. 東京都の一部地域は、福島第一原発事故による放射能汚染を受けています。
アパート、建物の屋根に生えている苔、通りの土壌から、無作為に集めたサンプルを検査したところ、高濃度の放射能が検出されています。
調査結果参照のご要望があれば応じます。

2. 従って、選手たちは、アルファ線、ベータ線やガンマ線といった、放射能を出す放射性ちりを吸い込んで、体内に取り込んでしまう恐れがあります。
汚染された道路上や、土中からのガンマ線による(エックス線撮影のような)外部被曝についても、同様に考えられます。

3. 東京の市場に並ぶ食品の多くは、放射能に汚染されています。
政府による奨励策で、福島県産の食材が売られているためです。
(食品中の放射性物質を、味やにおいで感知することは不可能な上、全品検査も実際的ではありません)

4. 日本の東方沖で獲れた魚の多くは、放射能に汚染され、中にはかなり深刻な度合いのものもあります。
この問題は現在も続いており、ほぼ3年間、毎日、損壊した原子炉からは、300~400トンの汚染水が、太平洋へと流れ込んでいます。

5. 汚染された食物や飲料を、選手たちが摂取した場合、何年か後に、癌や白血病を発症する可能性があります。
こうした疾患の潜伏期間は、個々の放射性核種や罹患臓器によって異なりますが、5年から80年です。

6. 日本政府は、放射性廃棄物を焼却し、一部の焼却灰を、東京湾に廃棄しています。
そこは、オリンピック選手たちが競技する会場です。
もう一つ、大きな心配の種は、これから2020年までの間に、福島第一原発から、更に、放射能汚染物質が放出される可能性です。
原発3号機と4号機は、地震とその後の爆発で、激しく損傷。
今後、マグニチュード7以上の地震に襲われたら、倒壊する危険性は増します。

7. その場合、チェルノブイリの10倍、もしくはそれ以上の放射性セシウムが、空中に放出される可能性があります。
東京は、既存の汚染問題に追い打ちをかけられ、選手たちは、大きな危険にさらされます。

8. 福島第一原発には、1,000基を超える鋼製タンクが急きょ設置され、数100万ガロンの高濃度放射能汚染水を貯蔵し、更に1日400トンの汚染水が、汲み上げられています。



未熟な作業員が設置したタンクがある上に、組み立てには、腐食したボルト、ゴム製シーリング材、プラスチックパイプ、 粘着テープが使用されています

次に大きな地震が起きたら、多くのタンクは破裂し、大量の高濃度汚染水が、東京からわずか北の太平洋に、流れ込むことになります。

以上の理由から、私は、会長からIOCに対し、生物医学の専門家による独立調査団の編成を促すよう、強く要請いたします。

即ち、
原子力産業、及び原子力規制・監督機関と、金銭やその他の利害関係にないメンバーによって、放射能の影響を受けた全地域を調査し、健康被害の広がりや程度を明らかにするのです。

そして、これが、日本が意欲を燃やす、2020年の東京オリンピック計画の本格化で、手遅れとなる前に行われることです。

加えて、
福島第一原発の原子炉と建屋の、予断を許さない現状、地下水問題、汚染水で満杯の膨大な数のタンクについて、調査団が理解し、報告することが必要不可欠です。

敬具

医学博士
王立オーストラレーシア内科医師会会員

ヘレン・カルディコット 

(日本語訳 野村初美)

↑引用おわり

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2 コメント

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誤訳の可能性 (Tamotsu Hashimoto-Gotoh)
2014-08-25 21:24:28
英文をチェックしてください。汚染水という語はradioactive water(放射能水)となっていませんか?欧米ではcomtaminated water(汚染水)という中立的表現を東電の政治的ごまかしであるという理解が広まっています。BBCもCNNもNature誌でもそれが指摘されているのでカルディコット氏がそれを知らないとすれば教えて上げるべきです。なぜ、汚染水と訳しては間違いかというのは、その表現では汚染を取り除けば奇麗な水になるという前提があるからです。現に、経産省の事務次官はALPSで濾過した水はこれほど奇麗になるといってテレビカメラの前で飲みました。田母神氏は汚染水はコーヒーを入れる程度の汚染だとか、魚の養殖に使うと脂の乗った美味しい魚が出来ると欺いています。しかし、実態は「汚染水」の水分子は、それ自身が三重水素(トリチウム)を含むのでいくら浄化しても除く事はできません。この4月の時点ですでにそれが800兆ベクレルほど貯水タンクに溜まっています(東電発表)。そして、すでにそのうちの28兆ベクレルが漏水し海に流れたと言われています。翻訳者はそこまで知らないのだと思いますが、正確な訳を御願いします。
Tamotsu Hashimoto-Gotohさんへ (まうみ)
2014-08-26 00:20:46
ご指摘ありがとうございます。
おっしゃる通り、単語としての“radioactive water”と“contaminated water”というものが存在しており、カルディコット氏が使われた“contaminated”という部分をさらにきちんと書くとすれば、“radioactively contaminated water”となります。

けれども、全体の文脈、そして主旨などがはっきりとしており、その流れの中で使われているので、“contaminated”という単語は“radioactive”であると誰もが理解できるということで使われたものだと思います。

それはさておき、汚染水という言葉の解釈についてのご意見、とても重要だと思いました。
様々な事に関する、しかも人の命や健康に関わったりする重大な事が多いのですが、言葉の誤摩化しが横行しています。
この汚染水にしても、まさしくそうなのだと、改めて認識することができました。
放射能水という単語を使うことで、その水の本性がきちんと伝わるのだと思います。
報道の変更を要求しなければなりません。

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