ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

原発の是非や危険性に言及しながら報じる数少ない番組や新聞を、わたしたちが応援しないで誰がする!?

2014年11月09日 | 日本とわたし
少し古い記事になりますが、まずこれ↓から読んでください。

川内原発:再開へ噴火判断基準公表せず
【毎日新聞】2014年10月8日
http://mainichi.jp/select/news/20141009k0000m040065000c.html
 
九州電力は8日、川内(せんだい)原発1,2号機(鹿児島県)の運転管理方法などを定める、保安規定変更認可の補正を、原子力規制委員会に申請した。
焦点になっている、巨大噴火のモニタリングについて、予兆を判断するため、3人の有識者の意見を聞くなどの手順を定めている。
しかし、その判断基準については「社内文書」として公表せず、予兆があった場合の核燃料の搬出先も決めていない。

九電によると、既存の国の観測網に加え、新たに2カ所の離島に機器を設置して、地殻変動を毎月1回監視。
兆候が見られた場合、有識者の意見や社内の議論を踏まえて、社長が、原子炉の停止や核燃料の搬出を決定。
約5年かけて、核燃料を搬出するとしている。
一方、具体的な搬出場所や方法は、「5年の時間があるのでその時に検討する」と説明した。

専門家の間では、巨大噴火は、「予知が不可能」とする意見が多い。
規制委は、火山のモニタリングのあり方を検討する有識者会議を、8月に設置したが、結論は出ていない。

このほか、九電は、1号機の工事計画認可の補正書の、完成版を提出した。
2号機も、月内にも出す方針だ。



『川内原発』火山学会と規制委が対立 噴火リスク軽視に不信感 ー鹿児島県
【西日本新聞朝刊】2014年11月9日
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kagoshima/article/125932

九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)への、火山の噴火影響をめぐり、原子力規制委員会と日本火山学会の対立が深まっている。
規制委の影響評価ガイドラインが、カルデラを含む巨大噴火の前兆把握が、可能とする前提に立って作られているのに対し、
日本火山学会の常識は、「現在の知見では予知は困難」と食い違っているからだ。
川内原発周辺には、カルデラが多い。
7日、再稼働への地元同意手続きは完了したが、安全性を問う議論は、なお続いている。

両者の対立の発端になったのは、火山学会の原子力問題対応委員会(委員長・石原和弘京都大名誉教授)が2日、
福岡市で開いた会合でまとめた「巨大噴火の予測と監視に関する提言」
規制委のガイドライン(2013年6月策定)が、電力会社による監視(モニタリング)によって前兆を把握する、と規定したのに対し、
「可能性、限界、曖昧さが考慮されるべきだ」とした。

石原氏は会合後、記者団に、
「モニタリングができるもんだとして話が進むのは、怖い話だ」と述べ、
ガイドラインの再検討を求めているのか」との質問に、「そういうこと」と明言した。

これに対し、規制委の田中俊一委員長は、不快感をあらわにした。
5日の記者会見では、
「今更そんなことを言われるのは、本意ではない」
「提言自体には、(ガイドラインを)見直すべきだと書いていない。石原さんが勝手に言っただけでしょ」などとまくしたてた。

だが、学会の規制委への批判は、一学者の個人的なレベルにとどまらない。

九電は、規制委の川内原発の審査で、
「南九州で、平均的なカルデラ噴火の間隔は、約9万年の一方、直近の噴火は約3万年前で、6万年間隔の余裕がある」などと主張。
これを基に、規制委は
「運用期間中に、カルデラ噴火に至る状況にないが、万が一を考え、事業者にモニタリングさせる」とした。

火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長(東京大名誉教授)は、痛烈に批判する。
「例えば、阿蘇のカルデラ噴火の間隔は2万年、3万年、11万年などとばらばら。6万年大丈夫というのはとんでもない議論だ」

東京電力福島第1原発事故から、3年8カ月。
なぜ、こんな対立が、今も続くのか-。
福岡市であった学会の内部資料には、こう記してあった。

「気象庁・火山噴火予知連絡会には、(規制委から)ガイド制定時にまったく相談がなく
行政機関で調整が行われないまま、川内の優先審査のみが進行している


火山の専門家がないがしろにされている、という不信感がある。

「国や電力会社は、カルデラ噴火のリスクがあり、科学的に安全だと言えないことを認めるべきだ。
その上で、どうしても電力が必要で、原発を動かしたいというなら、そう言うべきだ」


藤井氏は、そう強調している。


↑以上、転載おわり



日刊ゲンダイの記事より引用します。

↓引用はじめ

おまえもか!
報ステ『原発報道』封印


安倍政権にスリ寄るテレビ朝日


発端は、9月10日の「報道ステーション」の事実誤認報道。
原子力規制委員会による川内原発の安全審査に関するニュースで、
「竜巻」についてのやりとりを「火山」と伝えたり、田中委員長が一切の回答を拒否したかのような印象を与える報じ方をした。

この事実は新聞各紙が報じたが、ベタ記事扱いで騒ぎにはならず、通常なら「社内教育を徹底します」で終わるところ。
しかし、
テレ朝内部はこれを重大事にして、BPO(放送倫理・番組向上機構)に自ら報告
関係者に厳しい処分を科すべく、検討を始めたのです。
過去の訂正と比べて、なぜそこまで過剰反応するのか、疑問の声が出ています」(テレ朝関係者)。

テレ朝上層部の狙いは、報ステの「原発報道」潰しではないか。

報ステが、原発の是非や危険性にも言及しながら報じる数少ない番組なのは、周知の事実だ。

今回の訂正は上層部にとって〝渡りに船〟なのだ。

テレ朝が、BPOに提出した報告書は、23ページにもわたる詳細なもので、わざわざ「厳しく裁いてください」と言わんばかり
今月(10月)10日、BPOはこの問題の「審議入り」を決めたが、テレ朝は、これをうまく外圧として利用し、
「BPOの決定は重大」と、今週、関係者に処分を出す見通しだ。

以上、引用おわり


続いて、フライデーの記事より引用します。

<番組プロデューサー、番組ニュースデスク、社会部担当記者の3人が、減給3ヵ月、(管理職にあたる)報道局ニュースセンター長ら4人が、けん責処分>
10月28日発表。

「あまりに重過ぎる…」

テレ朝社内には衝撃が走ったという。
過去、減給3ヵ月の処分が下ったケースは、制作局の副部長が警察官を殴った際(2009年4月)や、
ある番組の内容が、総務省から「放送法に抵触する」として、厳重注意を受けた時(同年同月、制作部の担当副部長が減給3ヵ月)など、
「明らかな法律違反や、それに近いことを行った場合」が主だった。

中略

「放送局が、自局の番組を、BPOに〝告発〟すること自体が珍しい。
23ページもの緻密な報告書を提出したのも、異例中の異例です」
(BPO関係者)


狙われたディレクター

たしかに報道内容に問題はあったが、法に触れるものではない

テレ朝社内に、報ステを快く思っていない人たちがいるのです」
こう明かすのは、テレ朝の幹部だ。

「今年放送開始から丸10年を迎えた報ステは、最近、反原発報道に力を注いでいる。
しかし原発特集は、視聴率には結びつきにくいうえ、スポンサーを刺激したり、付き合いのある政治家からイヤミを言われることも多いことから、上層部は苦々しく思っている
安倍総理とも親しい早河洋会長(70)も同様の考えのようで、現場には『もう少しニュートラルな報道の仕方ができないか』との〝要望〟が何度も降りたそうです」

「BPOから何らかの指示が出れば、報ステにはさらなる慎重さが求められるようになり、自由な番組作りはできなくなるでしょう。
報告書では、原発問題に熱心に取り組んでいたベテランディレクターが『彼が問題の原稿を書いた』と、わざわざ名指しで批判されている
これまで原発と火山の関係について特集を組むなどしてきた彼も、しばらくおとなしくするほかない」(同前)

中略

報ステの現場には、上層部からのプレッシャーがかかっているとのウワサです。
近々、プロデューサーの異動やコメンテーターの変更などが、行われるかもしれません」(同前)

視聴者不在の権力争いで、テレ朝の看板番組の報ステが、骨抜きにされるなら、それこそ〝やりすぎ〟だ。

↑以上、引用おわり


上記の記事の中にもあるように、火山基準の見直しの提言が出されましたが、その後、どういう進展があり、結果が出たのでしょうか?
よく、カルデラ噴火なら九州全体が全滅するような事態になるのだから、原発事故を考えても仕方が無いというような、トンデモな人もいます。
原子力推進委員会の田中委員長も、それに近いことを言ってましたね。

「700万人の九州の人が焼け死んで、全国では1億2,000万人が亡くなる、というようなことを出しているわけ。
もうその前に、原子炉は止まっていますし、ある程度燃料が残ったとしても、もうそういう状況なのですよ」
「放射能に汚染されると言うけれども、どの程度の汚染の広がりか、ということですよ。
別に、シミュレーションすることもないでしょう。
核実験とか、いろいろな核爆弾とか、そういう経験もあるわけですから、冷静によく考えたらどうですか」


いやもう、これを読んだ時には、原発の爆発事故を、核実験や核爆弾と一緒くたにするような人が〝科学者〟で、
しかも、原子力規制委員会みたいなもんの〝委員長〟やってんだと、ほんとに呆れ返りましたが、

起こってしまった福島第一原発とその周辺が今、どんな悲惨な状況であるのか、まるで全く遠くの世界で起こっているようなふうに考えているのでしょうか。
自然災害だけなら、これまでのように、被災者の救済や被災地の復旧作業を、速やかに始めることができます。
けれども原発が重大事故を起こしたら、本来なら助けられたかもしれない人を置いてけぼりにして死なせてしまったり、復旧の作業を見合わせなければならないことになります。

田中委員長が言うように、原子炉は止まるかもしれませんが、使用済み燃料など、そこにある全ての放射能物質が、何の対策も施されないまま漏れ続けていくのです。
そんな国があっていいのでしょうか?

もうすでに、何の対策もうまくいかないお手上げ状態で、地球を汚染し続けている原発を抱えているというのに。
そして他にも、50以上もの核施設を、活断層や活火山が多い小さな領土に建ててしまった事を、今だに全く反省もせず、責任も取らないままでいるというのに。
報道規制と言っても過言ではない状況に成り果ててしまっている中で、覚悟を決めて番組を作ってくれている人たちを、
今わたしたちが支え、応援し、助けになる行動をとらなければ、本当に恐ろしい事態に巻き込まれていってしまうと思います。

そこで、わたし自身ができることを考えてみました。

テレビ朝日視聴者センター(http://www.tv-asahi.co.jp/sphone/hi_tvasahi/)というものがあります。
上記の青い文字をクリックしてください。
ここから、テレビ朝日への要望がかけます。

「視聴者センター」
(視聴者窓口)
▼電話番号
03-6406-5555

▼受付時間
○月曜~金曜
⇒8時から「報道ステーション」終了まで
○土曜・日曜
⇒10時から18時まで(※13:00~14:00は業務休止時間になります)
○祝日
⇒11時から19時まで



こういうところには、原子力ムラに雇われている人たちからの多数の声も、執拗に届けられているはずです。
お金をもらってやってる、いわば仕事ですから、そのしつこさは当然ともいえます。
ならばわたしは、それらのしつこい顔無し人間たちに負けないよう、自分の思いを込めた声を届けようと思います。

「原発報道を正しく伝えてきたのはあの番組だけだったのに、なぜ局は、番組とそのディレクターを守らず、逆に過大な厳罰を処すのですか」

「火山学会が規制委に、火山基準見直しの提言出したニュースをやっていましたが、その結果などが知りたいです。なぜ放送しないのですか?他局ではやっていましたよ」


などなど、あんまり長い文を書くと疎ましがられてしまうかもしれないので、できるだけ簡潔に、言い足りなかったらまた別の日に、
コツコツと、良い報道をして欲しい、応援しています、という気持ちを言葉にして、報道局に伝えていくことは、
報道という機能がとてもおかしくなってしまっている今、わたしたち市民にできる、小さいけれども大きな意味につながる行動だと思います。

こんな特色を持つ国土に、




これだけの原発を押し付けさせてきた、国際原発ムラと自民党政府に、これ以上好き放題させてはなりません。

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2 コメント

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無題 (風間 哲也)
2014-11-11 13:30:44
コンニチハ

先日は家のことで不快にしてしまいごめんなさいm(_ _)m
一応、素人に毛の生えたものです
(高校は建築科でした)

さて下記のような記事見つけました。

小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
http://goo.gl/bcEVgR
一部引用

宮沢大臣が、「川内原発」を「かわうち原発」と誤読したことの意味は、ただの情報不足ではない。

 大臣が焦点の原発の名前を誤読したことは、日本の原子力発電行政を指導監督する官庁のトップに任命された人間が、震災後はじめて再稼働するかもしれないと言われている原子力発電所について、ほとんどまったく下調べも、検討も、話し合いも、ブリーフィングもしてこなかったことを裏書きするものだ。

 いや、ブリーフィングだの研究だの検討会だの、そんな小難しい話を持ち出すまでもなく、普通に新聞を読んで、日々流れてくるニュースに耳を傾けてさえいれば、「川内原発」の読み方が「センダイ原発」であることには、いやでも思い至らざるを得ないはずなのであって、ということは、宮沢大臣の誤読は、彼自身が、当の川内原発に対して、当たり前な日本人としての通り一遍の関心さえ払ってこなかったことを物語ってしまっているのである。

 なんということであろうか。
 大臣は自分の仕事を知らないのだ。

お詫びメールにしようとも思ったのですが。



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哲也さんへ (まうみ)
2014-11-12 12:26:59
哲也さん、高校は建築科でした、とおっしゃるのを聞いて、さらに気が重くなりましたが、もういいです、やめましょう。
この家が建てられたのは、今から110年前という、わたしには想像もつかない時で、同じように、どのような建て方がポピュラーだったのか、それがもうアメリカという異国のことなんですから、さらに全くわかりません。
なので、今の大工さんが、自然をよく取り入れるよう、様々な工夫がされている良い家だとおっしゃってくださったことを信じて、気持ちよく暮らしていこうと思っています。

いずれにせよ、わたしが哲也さんに理解して欲しかったのは、哲也さんがおっしゃったような言葉は、よほど親しい友人同士が、面と向かって話している時以外は、使わない方が良いと思うということです。
それ以下でも以上でもありません。
だからもう、気にしないでください。
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