ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

泥さん、見守っててください!安倍晋三の、安倍晋三による、安倍晋三のための憲法改悪など絶対に許さない!

2017年05月03日 | 日本とわたし
泥さんが亡くなりました。
まだまだ生き続けていきたかっただろう、64歳の人生でした。



泥さんは、兵庫県の姫路市生まれ。
1969年に陸上自衛隊に入隊し、少年工科学校(今の陸上自衛隊高等工科学校)を経て、ホーク地対空ミサイル部隊に所属していました。
その後、1975年に自衛隊を除隊し、1978年には工場経営、1992年には神戸及び姫路の弁護士事務所に勤務し、多重債務問題などに取り組みました。

まだヘイトスピーチなどという言葉が知られていない頃から、ヘイトスピーチに対するカウンター活動(それもたった一人で)でも、知られていました。
元自衛官という立場から、安保法案に反対し、こんな飛び入りの街頭演説をした(初めてだと言われています)こともありました。
この演説は、わたしもここで紹介させていただいたことがあるのですが、その記事が見つかりません。
そこでこの方、武田康弘さんのブログ記事を、ここに紹介させていただきます。

すごい説得力ー強烈な安倍首相批判=元自衛官(防空ミサイル部隊)の泥 憲和さん
【武田康弘の思索の日記】2014年7月5日
http://blog.goo.ne.jp/shirakabatakesen/e/40768d2be233f251b6ff75903613f0db?fm=entry_awp

街頭(6月30日 神戸・三宮の街宣活動に飛び入りで) 元自衛官(防空ミサイル部隊所属)泥 憲和さん

突然飛び入りで、マイクを貸してもらいました。
集団的自衛権に反対なので、その話をします。
私は元自衛官で、防空ミサイル部隊に所属していました。
日本に攻めて来る戦闘機を、叩き落とすのが任務でした。

いま、尖閣の問題とか、北朝鮮のミサイル問題とか、不安じゃないですか。
でも、そういったものには、自衛隊がしっかりと対処します。
自衛官は、命をかけて、国民をしっかり守ります。
そこは、安心してください。

いま、私が反対している集団的自衛権とは、そういうものではありません。
日本を守る話ではないんです。
売られた喧嘩に正当防衛で対抗する、というものではないんです。
売られてもいない他人の喧嘩に、こっちから飛び込んでいこうというんです。
それが、集団的自衛権なんです。

なんでそんなことに、自衛隊が使われなければならないんですか。
縁もゆかりもない国に行って、恨みもない人たちを殺してこい、 安倍さんは、このように自衛官に言うわけです。
君たち自衛官も殺されて来い、と言うのです。
冗談ではありません。
自分は戦争に行かないくせに、安倍さんに、なんでそんなこと言われなあかんのですか。
なんでそんな汚れ仕事を、自衛隊が引き受けなければならないんですか。
自衛隊の仕事は、日本を守ることですよ。
見も知らぬ国に行って殺し殺されるのが、仕事なわけないじゃないですか。

みなさん、集団的自衛権は、他人の喧嘩を買いに行くことです。
他人の喧嘩を買いに行ったら、逆恨みされますよね。
当然ですよ。
だから、アメリカと一緒に戦争した国は、かたっぱしから、テロに遭ってるじゃないですか。
イギリスも、スペインも、ドイツも、フランスも、みんなテロ事件が起きて、市民が何人も殺害されてるじゃないですか。

みなさん、軍隊はテロを防げないんです。
世界最強の米軍が、テロを防げないんですよ。
自衛隊が海外の戦争に参加して、日本がテロに狙われたらどうしますか。
みゆき通りで、爆弾テロがおきたらどうします。
自衛隊は、テロから市民を守れないんです。
テロの被害を受けて、その時になって、自衛隊が戦争に行ってるからだと、逆恨みされたんではたまりませんよ。
だから私は、集団的自衛権には、絶対に反対なんです。

安部総理はね、外国で戦争が起きて、避難してくる日本人を乗せたアメリカ軍の船を、自衛隊が守らなければならないのに、いまはそれができないからおかしいと言いました。
みなさん、これ、まったくのデタラメですからね。
日本人を、米軍が守って避難させるなんてことは、絶対にありません。
そのことは、アメリカ国防省のホームページに、ちゃんと書いてあります。
アメリカ市民でさえ、軍隊に余力があるときだけ救助する、と書いてますよ。

ベトナム戦争の時、米軍は、自分だけさっさと逃げ出しました。
米軍も、どこの国の軍隊も、いざとなったら、友軍でさえ見捨てますよ。
自分の命の方が大事、当たり前じゃないですか。
そのとき、逃げられなかった外国の軍隊がありました。
どうしたと思いますか。
軍隊が赤十字に守られて、脱出したんです。
そういうものなんですよ、戦争というのは。

安倍さんは、実際の戦争のことなんか、まったくわかってません。
絵空事を唱えて、自衛官に戦争に行って来い、と言うんです。
自衛隊はたまりませんよ、こんなの。

みなさん、自衛隊はね、強力な武器を持ってて、それを使う訓練を、毎日やっています。
一発撃ったら、人がこなごなになって吹き飛んでしまう、そういうものすごい武器を持った組織なんです。
だから、自衛隊は、慎重に慎重を期して、使って欲しいんです。
私は、自衛隊で、「兵は凶器である」と習いました。
使い方を間違ったら、取り返しがつきません。
ろくすっぽ議論もしないで、しても嘘とごまかしで、国会を乗り切ることはできるでしょう。
でもね、戦場は国会とは違うんです。
命のやり取りをする場所なんです。
そのことを、どうか真剣に、真剣に考えてください。

みなさん、閣議決定で、集団的自衛権を認めてもですよ、 この国の主人公は、内閣と違いますよ。
国民ですよ。
みなさんですよ。
憲法をねじ曲げる権限が、たかが内閣にあるはずないじゃないですか。
安倍さんは、第一回目の時、病気で辞めましたよね。
体調不良や病気という、個人のアクシデントでつぶれるのが、内閣ですよ。
そんなところで勝手に決めたら、日本の国がガラリと変わる、そんなことできません。

これからが正念場です。
だから、一緒に考えてください。
一緒に反対してください。
選挙の時は、集団的自衛権に反対している政党に、投票してください。
まだまだ勝負はこれからです。
戦後69年も続いた平和を、崩されてたまるもんですか。
しっかりと考えてくださいね。
ありがとうございました。


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この2014年4月に、泥さんは癌のため、余命一年と宣告されていました。
だからこのスピーチは、そん宣告から2ヶ月ほどが経ってからのものです。
泥さんは、余命が一年ならと、以前より増して、精力的に、日本全国を駆け回り、集団的自衛権、改憲問題、人種差別などの様々な社会問題について、話し続けました。

その泥さんを、東京新聞は、一面で紹介していました。



そして2015年9月14日、いよいよ安保法制の強行採決が迫っていた頃、国会前で、このようなスピーチを行いました。

文字起こししてくれたきーこさんのブログ記事を、ここに紹介させていただきます。

<安保法制反対国会前>
元自衛官 泥憲和さん「安倍総理は自衛隊をとんでもないものに変えようとしています」(文字起こし)
【みんな楽しくハッピーがいい】2015年9月14日
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-4357.html

2015年9月14日 国会前





元自衛官 泥憲和さん:

ありがとう、おつかれさまです。
私は今日、参議院の議員会館で、ある集会に参加してきました。
それは、「自衛官の人権を守る」そういう集会です。
私ね、びっくりしました。
自分が自衛隊にいた時には、「自衛官は大学に来るな!学ぶ人権はない、お前達に人権はない!」と言われていたのに、
なんて日本の民衆の人権感覚って広くなったんだろう。
本当にびっくりしました。
もう、うれしくてうれしくって。

ところが、私が自衛隊の時に、「私たちが誰を守るか」という事を教えてくれた時に、ベトナム戦争の真っ最中でした。
全国で、反対デモが起こりました。
「自衛隊をなくせ」、という声もたくさんありました。
私たちは、教官に教えられました。
「『自衛隊をなくせ』というああいう国民を、有事の時には、君たちは命をかけて守るんだ」
「だから、自衛隊というのは、崇高な使命なんだ」
そういう風に言われたんです。
それが、私がいた時の自衛隊です。

ところが今、安倍総理は、その自衛隊を、とんでもないものに変えようとしています。

いま、水島先生の話を聞いたら、遠い遠いアフリカに行って、大国と一緒になって、アフリカの国々で、縁もゆかりもない人を撃つとしたら、自衛隊は殺すかもしれない。

みなさん、大洪水があったじゃないですか、大雨の。
そして陸上自衛隊、災害派遣の隊員達が、一生懸命住民を救助していました。
あれが自衛隊の姿ですよ。
そして、一人一人の自衛官は、「ああいう事がしたい」と言って、自衛隊という職場を選んだんです。
遠い遠い大国で人殺しをするために、自衛隊に入った人なんていませんよ。

ところが、「自衛官は政治的活動に関与してはならない」という、そういう法律があります。
だから、自分では声をあげられません。
そこで、私たちOBが、現役に成り代わって、彼らの胸の内を語らなければならない、と思っています。

私は、ミサイル部隊にいました。
今こちらに、元レンジャー部隊の、井筒さんが来ていらっしゃいます。
それから、今日の自衛官の人権を守る集会で、スピーチなさったのは、なんと、今年まで自衛隊の戦車部隊にいた、末延(すえのぶ)さんという方です。
補給部隊の井上さんという人も、顔と名前をあげて、今、戦争法案反対を訴えています。
元自衛隊OBが、●されています。

そして、この前国会で、自衛隊の機密文書が出てきたじゃないですか。
24万7000人いる自衛官の中で、たった350人しか出席できない会議だったんです。
そこで配られた資料なんです。
たった350人しかいないエリート中のエリート。
そこから資料がリークされました。
どういうことですか?
最高幹部ですよ。
その資料をリークした事がばれたら、その人の一生は台無しです。
守秘義務違反という事で、刑事罰にされます。
懲戒免職されたら退職金もない。
自衛隊の関係者の中で、もう信用も何もなくなっちゃってて、一生を●にしてしまう。
だけど、そのリスクと、日本が戦争に向かっていくリスクと天秤にかけたら、
「俺の人生かける時だ」と思って、あれをリークしてくれた幹部自衛官がいた、という事ですよ。

その決意をね、その決意を引き出したのは、みなさんのこの集会そのものです。
本当に感謝します。

今日は、私もちょっと、賢いところを見せたいと思います。

安倍総理は、「日本は国際貢献が足りない」と言うでしょ。
だから、「PKOに、これからどんどん積極的に参加していくんだ」そんなふうに言います。

じゃあね、国連常任理事国が、PKOに、どれくらいの兵隊を出しているか?
国連資料で、去年の数字が上がっています。
ドイツが204人です。
イギリスは280人ぐらいです。
自衛隊は250人近く出しています。
もう西側先進国並みの貢献は、ちゃんとしているんですよ。

じゃあアメリカは、何人出しているか!?
去年1年間で、113人しか出していないんですよ。
自衛隊の半分以下ですよ。

自分の勝手な戦争には、何万人も送り込む、そんなアメリカですけど、
世界の平和と安全のために手伝ってください、PKO出してください、って国連が頼んでも、113人しか出さない。
そういう国なんですよ、アメリカは。
おかしいでしょ。

しかもですね、そのアメリカが、自分たちのする戦争の、教科書を作っているんですね。
「低強度戦争の軍事戦略」という、テロとの戦いのことを書いた教科書があります。
米軍の教科書です。
それを読んだら、どういうことが書いてあるか?
一番初めに書いてあります。

「テロとの戦いは、アメリカの国際的利益を守るためだ、推進するためだ」

自分の都合でやっているんですよ。
なにもテロから世界を守るんじゃない。
そんなアメリカと、自衛隊が一緒になって海外に出て行ったら、どんな使い方をされるか。
冗談じゃないよ、ということです。

この法案を、廃案にするまで諦めないで、諦めないで、毎日毎日ここに結集して、集会をやってデモをやって、
それも全国の全国で集まって、国会に声を届けて、安倍総理を引きずり下ろして、廃案にしましょう!

最後に、警備の警視庁の皆さん、どうもご苦労様です。
私も自衛隊で、散々なことを言われたので、みなさんが色々と、散々なことを言われているけれど、
それはみなさん仕事でやっているんで、上から言われてやっているんで、好きでやっているわけじゃないことはわかります。
あなたがたを、そんなに人の嫌われ者にさせているのはね、やっぱり安倍ですよ!
市民と手をつなげる警察にするためには、みなさんも、安倍総理を引きずり降ろすために、今度の選挙、お願いします。

ありがとうございました。


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けれども、その3日後の17日に、安保法案が、与党によって強行採決されてしまいました。

国会の外では、激しく降る雨にもかかわらず、大勢の人たちが反対の声を上げていました。







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そして今日、2017年5月3日、70回目の憲法記念日に、泥さんは亡くなりました。


大勢の人が集まり、自民党がまた強行を目論んでいる憲法改悪に、反対の声を上げました。






野党の党首全員が、揃ってこのように立ったのは、画期的なことだと思います。





憲法記念日にちなんだ、NHKのアンケート調査では、






という結果が出ています。


一方、憲法改正に執念を燃やす日本会議が主催する集会も開かれ、


その集会の場に、安倍首相からの、ビデオレターが公開されました。


「東京五輪が開かれる2020年に、新しい憲法を施行させたい」

この男は、また大酒でも飲んで酔っ払っているんでしょうか?
シラフだとしたら、なんという軽薄さでしょう。
この男は、オリンピックをダシにして、なんでもかんでも決められると思っています。
オリンピックとさえ言えば、共謀罪も憲法改悪も、国民なんてコロリと騙されるし、強行採決したって誰も何も言えないと。

けれども、改憲について、施行の期日や内容をこんなふうに公の場で語るのは、重大な違反です。
憲法99条の「憲法尊重擁護義務」に違反し、立憲主義に反するからです。

野党議員はこのことを指摘し、追求してください。
新聞テレビも、このことについて報道してください。

そしてまた今、急に、教育の無償化などという、国民が食いつきやすい話を出してきましたね。
無償化など、憲法をいじらなくてもできることです、その気があれば。
もうほんと、しょうもない政権のしょうもない言葉遊び、止めさせましょうよ。

民進党の蓮舫党首がこんなふうに言いました。
「緊急事態条項や教育無償化、今度は自衛隊。毎回言うことが違う。なんのために誰のために憲法改正するのか見えない」
「総理の、総理による、総理のための憲法改悪に反対!」


その通りだと思います。

安倍晋三の、安倍晋三による、安倍晋三のための憲法改悪など、絶対に許さない!


憲法施行70年
【東京新聞】2017年5月3日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017050302000138.html

日本国憲法は3日、施行から70年を迎えた。
1947年5月3日の施行から、一文字も変わらず、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三原則を掲げてきたが、
改憲は今、現実的な政治テーマになっている。
 
昨年7月の参院選の結果、与党と、改憲に前向きな野党の改憲勢力が、衆参両院で3分の2以上を占め、数の上では改憲発議が可能に。
2014年施行の改正国民投票法で、改憲手続きは確定している。
衆参両院に設置された憲法審査会では、テーマごとに議論が進む。
 
改憲勢力は、国会議員の任期延長特例や教育無償化など、比較的国民の理解を得やすい分野から、改憲を目指す方針。
安倍晋三首相は、来年の自民党総裁選で、3選された場合、任期となる21年9月までの改憲に、意欲を示す。
今月1日、改憲を目指す超党派議連の大会で、「(憲法施行70年の)節目の年に、歴史的な一歩を踏み出す」と訴えた。
 
共同通信社が、今年3~4月に実施した世論調査では、
改憲を必要とする回答が、「どちらかといえば」を含めて計60%に。
一方で、安倍首相の下での改憲には、51%が反対
憲法で、自らの人権が「守られている」「ある程度守られている」との回答は、計91%に達した。

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毎日新聞、朝日新聞、読売新聞に出された、意見広告です。


憲法70年、未来につなごう

武力で
平和は 
つくれない。
今までも、
これからも。

黙らない
この意見広告は、
主権者であるわたしたちが、
直接発言する紙上のデモです。


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泥さん、どうか見守っててください!!

土だ〜!

2017年05月03日 | ひとりごと
やっとのことで見つけた、オーガニックの土を家まで配達してくれるお店から、ダンプカーがやってきた。
ドライブウェイはあるか?と聞かれたので、あると答えたのだけど、まさかドライブウェイに土を降ろされるなんて全然考えてなくて、ダンプの運ちゃんに慌ててお願いをした。

「うちは全く放ったらかしの野原なので、ダンプが入ろうがコンクリートミキサーが入ろうが、全然気にしないので、
どうかお願いだから、レイズドベッドぎりぎりまで入ってって、そこで土を降ろしてください!」と懇願したのだが、
「放ったらかしだろうがなんだろうが、後々面倒なことになる可能性はゼロだから、とにかくドライブウェイまでね」、と頑として聞いてくれない。

う〜ん…困った困った。

「大変なら、業者に頼めばいいじゃない」と運ちゃんは言うが、
そんなことができるなら、最初っからあなたに配達などしてもらってないわい!と言いたいところをぐっと抑えて、
「作業はわたし一人がするので、せめてドライブウェイからもうちょっとはみ出したとこまで運んでくださいな〜」と、手を合わせて頼んだ。

ザザザーッ!


どど〜ん!


この山を、ショベルとぶっ壊れてる一輪車で、左端のレイズドベッドまで運ばにゃならんのね…。


今日は、根幹治療からクラウン治療に移った第二弾、ポストを入れる治療をした。
この治療は長い期間待てないので、こちらですることにしたけれど、クラウンはやはり、日本に帰省した際にしてもらうことにした。
だから今日は300ドル。
これでも日本と比べたら、目が飛び出るほどに高いけれど、あと800ドルをクラウンに払うことを思えば、ふふふん♪である。
いや、ほんとはイタタタ!です、はい…。

ということで、まだ麻酔がしっかり残ってて、右半分が目のあたりまで痺れてるけど、明後日から雨が降るらしいので、何としても今日明日中に土運びを終えなければならない。


夫は10分ほどしか手伝ってくれなかったけど、まあ最初っから期待していないから、ありがたいと思うことにする。
成長したなあ〜あたし…。

近くで迷走中、いや、瞑想中の海。


え?なに?ボクの手も借りたいってか?

「彼の気を散らせておくんだ。その間は北朝鮮と戦争しなくて済むんだから」

2017年05月03日 | 世界とわたし
米大統領が異例の欠席 ホワイトハウス記者会夕食会
【NEWS JAPAN】2017年5月1日
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-39768271

米大統領とホワイトハウスの記者団が、お互いを痛烈にからかい合うのが慣例となっている、毎年恒例のホワイトハウス記者団夕食会が、30日に開かれたが、ドナルド・トランプ氏は欠席した。
大統領の欠席は、銃撃されて負傷したロナルド・レーガン大統領が欠席した、1981年以来の異例な事態となった。

前年の夕食会では、バラク・オバマ大統領(当時)が、トランプ氏を徹底的にこき下ろした。
このため民主党は、大統領となったトランプ氏が欠席するのは、まだ前回の傷が治っていないからではないか、と皮肉った。

トランプ氏はこの日、代わりに、ペンシルベニア州で支援者集会を開き、「すごく退屈な」夕食会から遠く離れて、「これほど嬉しいことはない」と述べた。

大統領が欠席した(そしてBBCも欠席した)正装の会場では、何があったのか――。

1. コメディアンの最難関
ホワイトハウス記者会夕食会では、大統領が、まず軽い調子で、自分と記者団をからかってから、次に、コメディアンが大統領をネタにして、からかうのが慣例だ。
しかし、その展開は、今年はあり得なかった。
コメディーニュース番組「デイリー・ショー」の「特派員」、ハサン・ミナジ氏が、
「お集まりの皆さん、ホワイトハウス記者会夕食会の、シリーズ最終回にようこそ!」とあいさつしたように。

トランプ氏とマスコミをネタにしたジョークに、集まった報道関係者は、何度か「うーん……」と頭を抱えていたものの、クスクス笑いが聞こえるジョークもあった。
比較的、受けが良かったミナジ氏のジョークは、たとえば――、

「この国の指導者は、この場にいません。
だってモスクワに住んでるから。
すごい長いフライトだし。
それで、もう片方の奴はというと、ペンシルベニアにいるらしい。
冗談が通じないので」

「どうしてドナルド・トランプが、今日、ロースト(からかわれるの意味)されたくなかったのか、分かりますよ。
見た目からして、70年間ずっと、ノンストップでロースト(焼く、の意味)されてきたみたいだから」

(報道陣に)
「このトランプ時代に、皆さんは、今まで以上に完璧じゃないとダメなんですよね。
大統領は、皆さんを通じてニュースを知るので、(中略)だからミスはできない。
誰か1人のミスを、大統領は、会社全体のせいにするから。
おかげで、マイノリティー(少数者)が、日ごろどういう気持ちでいるか、わかったでしょ」

「あと4時間もすれば、ドナルド・トランプは、ニッキー・ミナジ(女性ラッパー)が、この夕食会ですべりまくったってツイートしますよ」


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ロイターの記事には書かれていませんが、彼はとても素晴らしいメッセージを話してくれました。

大統領の替わりに登壇した、イスラム教徒のコメディアン、ハッサン・ミナージュ氏。
そのメッセージの一部を、ここに紹介させていただきます。

呼んでいただいて光栄です、と言ってもいいけど、
それは”オルタナティブ(二者択一)な事実”になるね。
嫌だよ!
誰もこんな仕事やりたくないよ!
だからこそ、(僕みたいな)移民がやることになるんだ。
いつだってそうでしょ?
誰だってやりたくないよ!
誰だって!

多くのメディアが、ドナルド・トランプはゴルフに行きまくってるって報じてる。
でも、一つ聞いていい?
それって悪いことかな?
彼がゴルフしていない時、何してるか知ってる?
大統領やってるんだよ!
彼にゴルフでもさせておこうよ。
気を散らせておくんだ。
バドミントンでも教えたらいい。
彼の体格はボブスレーにぴったりだって、言ってやればいい。
マルバツゲームをやらせてもいい。

彼が気が散っている間は、北朝鮮と戦争しなくて済むんだから!

ドナルド・トランプが、酒を飲まないって知ってるでしょ?
それ自体は立派なことだよ。
でもね、ということはつまり…、
どの声明も、どのインタビューも、どのツィートも、
完全にしらふってことだ。
ありえないでしょ!


このトランプ時代、メディアの皆さんは、かつてないほど完璧じゃないといけないよ。
だって、トランプ大統領は、皆さんからニュースを得てるんだから。
補佐官からでもなく、専門家からでもなく、情報機関からでもなく、皆さんから?!
だから皆さんは、最善を尽くさなきゃいけない。
人の倍できなきゃいけない。
一つも間違いを犯しちゃいけない。
皆さんの誰か一人でもしくじったら、大統領は皆さん全員を非難するんだから。
さあ
これで皆さんも、マイノリティの気持ちがわかったでしょ

皆さんも、今やマイノリティだから、今この瞬間はね、僕の置かれた立場もわかってくれるでしょう。
それは、この国の、たくさんのマイノリティの子どもたちが、感じてることでもあるんだ。
こういう場では空気を読んで、ことを荒立てないでおこうか、それとも本心を言おうか…。

だって、この場は、合衆国憲法修正第一条にある、言論の自由を祝福する場でしょ?
言論の自由は、開かれた、自由な、民主主義の基礎なんだ。
大学のキャンパスからホワイトハウスまで。
アメリカだけだよ。
インド移民一世のイスラム教徒のガキが、こんな舞台に立って、大統領をからかうなんてことができるのは。


この会は、素晴らしい伝統だよ。
世界に向けて、大統領でさえ、(言論の自由を保障した)修正第一条を超える存在ではないんだ、って示してるんだ。
でも、大統領は来なかった。
なぜなら、ドナルド・トランプは、言論の自由なんて気にしていないからだ。
頭に浮かんだものすべてをツィートしちゃう男が、その自由を与えてくれる修正第一条を、認めようとしないんだ。
今何時?11時?
4時間もすれば、ドナルド・トランプは、「ニッキー・ミナージュ(*似た名前の女性ラッパー)が、この会でどんだけ悲惨なパフォーマンスをしたかを、ツィートするでしょうよ。
それも、完全にしらふで。
でも、それは彼の権利なんだ。
その権利(言論の自由)を守るために、僕ら全員が、今晩ここに集まったことを、誇らしく思います
たとえ、ホワイトハウスにいる男が、決して守ろうとしなくても。


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アメリカは大国です。
その大国を牛耳っている、軍産複合体を始めとする権力を持つ者たちが、たくさんの過ちを犯しています。
その最たるものが戦争です。
アメリカが大国になったのは、戦争をし続けてきたからと言っても過言ではないと思います。

そんなふうに上の者に愚か者が多いけれども、この国の社会には、特に市民レベルでは、言論の自由、個人の尊重が、力強く生きているように感じます。
大統領の言動を非難しても、誰一人、「無礼者」などとトンチンカンなことを言いません。
大統領が間違ったことを言ったりしたりしたら、激しく抗議するし、マスコミも無視しません。

日本の今の総理は、漢字もろくに読めないし、自分が口癖のように使っている「そもそも」の意味すら知らなかった…。
こちらでそんなことがバレた日にはもう、夜中の番組までずっと、徹底的にとことんバカにされますし、国の長としての資質を問われます。
まあ、質問を先に知らせてもらってるばかりか、フリガナ付きの、誰かがきちっと書いた回答原稿を読むだけの、小学生にも劣る言論能力しかない閣僚なんて、
そもそも、まともな国会を実施する国には、絶対にいませんしね。

ほんと、日本の政治家、大掃除が必要ですよ。
特に、わたしたち国民に与えられている言論の自由に足枷をつけ、生き辛い社会に変えてってしまおうと企んでいる連中は。