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東京シティ・フィル第308回定期(7月22日)

2017年07月23日 | コンサート
イギリス物をレパートリの中核に据える藤岡幸夫を珍しく迎えた定期演奏会である。最初はパーセル作曲(ブリテン編曲)のシャコンヌト長調。小さな弦楽のための編曲で、端正なアンサンブルを聴かせてまずは絶好のスタートを切った。続いてソリストに木嶋真優が登場してショスタコーヴィッチのバイオリン協奏曲イ短調作品71。プログラムでブロマイドさながらの笑顔を振りまく木嶋は驚くことにこの曲を得意としていると言うのだが、それはまさに手の内に入っていることが実感できる演奏。ほぼ40分間休まずに難解なパッセージと格闘する風情のこの曲を、何の苦もなくサラッと、更に堂々と弾き切ったその技巧とエネルギーには驚かされた。決して神経質にならない逞しくもある表現からは、所謂ショスタコのアイロニーは一切感じ取れない。しかし逆にその純音楽的な姿が、よく響くストラディバリウスEx Petriの美音に乗って美しくし浮かび上がった。休憩を挟んでメインはエルガーの交響曲第1番変イ長調。得意とするエルガーで藤岡は溌剌とした音をシティ・フィルから引き出し、共感に満ちたメロディがオペラシティコンサートホールを満たし、終演後は盛大が拍手が会場に鳴り響いた。
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