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浜松市長選への仮立候補宣言

2011年02月15日 | ハ行
                    牧野 紀之

 浜松市民の皆さん

 民主党は「官僚主導政治から政治主導政治へ」と言いましたが、今では完全に「官僚主導政治」に戻りました。浜松市長は、20年も続いた栗原市政から転換しようと、一部の財界人の主導で北脇市長に変わり、それが官僚に丸投げする市政になると、今度は鈴木康友市長になりました。

 しかし、これで「官僚主導行政」から市長主導行政に変わったでしょうか。否です。ではなぜ変わらなかったのでしょうか。北脇市長や鈴木市長が「悪い」人だったからでしょうか。そうではないと思います。2人とも悪い人ではありません。善意に満ちた人です。それなのに、なぜ市長主導で公正な行政が出来ないのでしょうか。なぜ男女共同参画は進まず、駅周辺の駐車場化は止まらず、過疎化は一層ひどくなり、学校でのイジメや学級崩壊は少なくならないのでしょうか。

 この現実を直視することなしには今回の市長選挙は本当の物にならないだろうと思います。

 では、具体的にはどうしたら好いのでしょうか。どういう心構えで市長選挙に臨んだら好いのでしょうか。一般に、主権者は選挙に対してどういう態度で臨むべきでしょうか。我々が生活して行くに当たっての心構えと本質的な違いはないと思います。なぜなら、選挙はとても重要なものですが、結局は選挙も生活の1部だからです。

 我々は毎日の生活をどのように生きているでしょうか。意識性の違いはあるにしても、誰でも、直面した問題を「これまでの経過と現状」を調べ考えた上で判断していると思います。人が対象となる場合には、その人の「これまでの行動実績に基づいて」判断していると思います。

 これは浜松市長選挙ではどうなるでしょうか。言うまでもなく、「浜松市長選立候補者のこれまでの行動実績」で判断すると思います。では、それはどこで調べられるでしょうか。簡単です。今では、いくらでも詳しく分かりやすく説明出来るインターネットというものがあります。ここに各候補者が必要十分な情報公開をしているか、それが先ず第1の手掛かりです。不十分な情報公開者はそれだけで既に失格です。必要十分な情報公開がなされているならば、後はその内容で判断することになります。

 しかし、判断に際しては対象を調べるだけでは不十分です。判断は対象に「自分の判断基準」を当てて行うものだからです。つまり、その「与えられた情報を自分で判断する時の、その判断基準」を反省し、確認しなければなりません。今回の選挙で考えるならば、「今、浜松市長に求められる条件は何か」です。皆さんはこれをしっかりと考えてほしいと思います。

 ご参考までに、私見を述べます。それを重要な条件から順に3つ挙げて見ます。

 第1の条件は、浜松市政の「全体的真実」を研究する探求力であり、それを分かりやすく市民に知らせる説明能力でしょう。

 第2の条件は、そこで明らかになった「全体的真実」を基に、我が浜松を「公正で楽しい浜松」に変えるアイデアを考え出す構想力だと思います。

 第3の条件は、市民や職員の意見を聞きながら市民や職員を指導して、第1と第2の任務を実行して行く指導力だと思います。

 これらの3条件が欠けていたから官僚主導政治から脱却出来なかったのだと思います。特に、その大前提である「探求力」と「説明能力」に欠けていたからだと思います。これの是正は「浜松行革審」にも期待されたことでしたが、行革審にはその問題意識すらありませんでした。

 その結果、浜松市政の全体像はどこにも発表されていないという状態が続いています。そのもっとも顕著な証拠が混乱を極めたホームページです。

 私はこれに対する対案を出そうと、数年前から「浜松市役所の真ホームページ」というものをネット上に作ってきました。それをしてみて分かったことは、これを求める市民は多いということです。私のブログの閲覧頁数(ページビュー)は市議や副市長のブログのそれをはるかに上回っています。

 しかし、同時に分かった事は、「浜松市政の全体像を示すことは市長にしかできない」、ということです。在野の市民にはもちろん、市議にも無理だということです。重要なことになると、質問してもまともな答えが返ってきません。そもそも、役所の中でこういう「全体的真実」という問題意識で情報が整理されていないようです。

 私が今回、市長選に立とうと考えた最大の理由はこれです。哲学者としての研究で得られた理論に基づいて、「浜松市政の全体的真実を分かりやすくまとめてみよう」と考えたからです。

 従って、私は、「政策の方向」も発表しますが、それはあくまでも2次的なものです。「確約事項」こそ私の公約です。それは、次の通りです。
 ① 市政の全体的真実を明らかにし、発表します。
 ② ダンマリ市政反対。活発な議論が起きるようにします。
 ③ 市民による行政監視を強めるようにお願いします。

 見れば分かる通り、いわゆる政策は入れていません。浜松市の現状はこのような大前提から再出発しなければならない程、行き詰まっています。真相が闇の中なのです。実際には国政でも県政でも同じでしょうが、この問題を浜松市政で実際に解決してみようと考えたのです。

 多分、2年あれば調査は終わるでしょう。一般にも「予算を2回作らないと行政は分からない」と言われています。ですから、私は、4月に当選して5月に市長になりましたら、既に考えてあります計画に沿って、職員や外部の専門家の協力を得て、市政の全体像の調査・研究に取り掛かります。そして、その結果を順次、新しい市役所ホームページに発表して行きます。

 これを終えて2年後にいったん辞職します(これが第4の確約事項です)。その後は、明らかになった全体像を見て、志のある人たちが「本来の政策」(マニフェスト)を掲げて市長職を争えばいいと思います。その時には私も新たに「政策の方向」を「公約」に変えて再度立とうと思っています。しかし、それは先の話です。

 囲碁や将棋をしたことのある人なら、誰でも、「盤面全体を見て最も重要な所から手を付けて行く」ということを知っています。それなのに、行政ではこの当たり前のことが実行されていないのです。全体を見ないまま、あるいは見ようとしないで、あるいは見えないのをいいことにして、自分の部署の事だけ考え、自分達の保身を考え、「適当な事業」を案出しているのです。

 確かに日本の役人は他国の役人より優秀だったのでしょう。これでもかなりの成果がありました。しかし、このやり方は今や完全に行き詰まっています。だから、国政でも県政でも市政でも「官僚行政の克服」がテーマとされているのです。

 しかし、これは実に言うは易く行うは難(かた)い事なのです。それは、その大前提たる「行政の全体的真実の追求」ということがとても難しい事だからなのです。そのため、十分な研究と準備をしないで空論を掲げて当選した首長や首相が、現実の壁にぶち当たって「公約違反」を繰り返すというのが当たり前になっています。

 今こそこの悪習慣に終止符を打たなければなりません。そのためには、主権者も「候補者がどれだけ研究しているか」「どれだけの実績があるか」を基にして判断しなければならないでしょう。

 さて、これを「仮立候補宣言」としたのは、浜松市長選に立候補するには供託金として240万円が必要ですが、市民のご寄付でその額が集まった場合にしか立候補しない(出来ない)からです。2400人以上の方が1000円ずつ出して下さったら立候補できると思います。

 私は選挙運動も、これまでの方々とは違って、ほとんどをインターネットで行います。つまり、ブログと(出来れば)動画を使います。これらを使って、自分の考えを伝え、皆さんと対話をします。

 「出たい人より出したい人を」と言います。「牧野を市長に出したい」と思う方は、まず1人1000円の寄付をお願いします。後援会はありませんから、「公楽研」(公正で楽しい社会研究会の略ですが、この略が正式名称です)に送って下さい。

 そして、もし正式に立候補出来ましたら、自由に「勝手連」を作って活動して下さい。しかし、その場合でも「正直は最良の政策」という言葉を忘れないで下さい。

 正しい目的を達成するには正しい手段でなければなりません。正々堂々と、正論を掲げて、言論だけでやりましょう。(→ 私の「公約」)

 なお、私への意見や問い合わせなどには、すべて、このブログのコメント欄を使って下さい。返事の欲しい場合は、氏名、住所、電話番号を書いて下さい。こちらで判断して、必要ならお電話をさしあげます。私への電話はお断りします。直接、拙宅に見えるような事は絶対にしないで下さい。

 よろしくお願いします。

2011年2月15日、牧野 紀之

   公楽研の口座

金融機関名──ゆうちょ銀行
名前──公楽研(コウラクケン)
口座番号①──(記号)12300──(番号)16179491
口座番号②──(店番・店名)238(ニサンハチ)──(種目)普通預金──(口座番号)1617949

 説明・郵便局から送金する場合は①を、他の金融機関から送金する場合は②を使って下さい。

 1001円以上のご寄付を下さった場合は、このブログの「コメント」欄を私信として使って、「氏名」と「住所」と「職業」と「年月日」と「寄付額」をお知らせ下さい(こういう法律をそのままにしておくから、日本では個人献金が増えないのだと思います)。

 なお、これは公楽研の帳簿に記載するだけで、選管に提出する収支報告書には記載されません。5万0001円以上のご寄付の場合は、収支報告書にも記載しなければなりませんので、その旨ご承知おき下さい。

      関連項目

浜松市役所の真ホームページ
哲学の広場

私の自治会長
行革審はどこが間違っているのか
(2009年の)「静岡県知事選の争点」

議論の認識論
白熱教室は50点
主義を糧とする人々(アメリカ映画「追憶」を見て)

鈴木やすともの公式サイト
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