まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
たまにライヴや本の感想、中小企業診断士活動もアップします。

ブラッド・ウェポン 逆戦

2013-03-23 23:40:36 | 香港映画(は~わ行)

密告・者』や『ビースト・ストーカー/証人』の林超賢ダンテ・ラム監督が、香港を飛び出してヨルダンとマレーシアを舞台に、それぞれの国の軍隊の全面協力を得てド派手なアクション映画を作りました。主演に謝霆鋒ニコラス・ツェーと周杰倫ジェイ・チョウ。

物語のプロローグ、ヨルダンでの戦闘シーンからCGではなく本物の迫力が炸裂しています。車列を襲うロケット砲の飛んでくるスピードといい、その爆発力の凄まじさといい、リアルな感覚に「凄い!」とあっけにとられるしかありません。

周杰倫がその時に受けた銃弾が脳の深奥部に留まっていて、あと数か月もつかどうか、という設定や、周杰倫の母が神経痛で車椅子生活だったり、離婚して別れた父も片脚が義足だったり、いろいろと設定は凝っていて面白いのですが、ストーリーの鍵になる伏線ではないので、脚本家の趣味が入っているのでしょうか。

前2作にも主演した謝霆鋒が冒頭に警察署から逃走するシーンから、走りまくります。『密告・者』でもよく走っていて、桂綸[金美]とすれ違っていたなあと思い出しつつ観てました。案外早く、周杰倫と謝霆鋒が兄弟だってことは分かっちゃって、その後は殺人ウィルスをめぐって周杰倫とコンビを組む謝霆鋒。ヨルダンで周杰倫たちを裏切った安志杰アンディ・オンが率いる犯罪組織と悪徳警官たちを相手に、はらはらどきどきの大アクションを繰り広げます。

カーチェイスならぬヘリコプターチェイスなんて初めて見た!高層ビルの間を追いつ追われつビルに沿ってぐるりと急旋回したり、これまで見たことのないアングルからのシーンでした。まさにマレーシア政府・軍の全面協力がなければ撮影できなかったシーンでしょう。カーアクションもとにかく激しく、大きなショッピングセンターの中でしょうか、オープンテラスの店の軒先を走り回って最後には2階のガラス張りの壁から外へダイブ!そうはいっても主役の謝霆鋒が乗っている車だから、無事に着地するんじゃないかという予想はあっさり外れて、激しく縦回転しているし。

研究所のウィルス保管庫では完全に人間から隔離されたところにウィルスが保管してあって、取り出すロボットの動きがメカニカルで未来的だったけど、本当の感染症研究所でもあのような管理なのでしょうか。マフィアのアジトにある、ビニールで囲った簡易的な実験室は、いかにも非合法なそれっぽい感じですが、逆に危険すぎないか?と思ったり。

林超賢監督作品らしくほろ苦い終わり方でスカッとしないのは、監督のメッセージなのでしょうか。CG全盛の昨今に、これだけ大掛かりなロケをするのは大変だろうと思います。アクション監督にはしっかりと銭嘉楽チン・カーロッの名前が入っていて、安定感がありました。香港アクションも、ハリウッドやインド映画に負けずに頑張ってもらいたいですね。

公式サイトはこちら

1/4 角川シネマ新宿
クリックで救える命がある。イーココロ!クリック募金投資信託

霧社事件を描いた台湾映画大作『セデック・バレ』 GW公開!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿