まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
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インポッシブル (試写会) THE IMPOSSIBLE

2013-08-16 23:23:53 | その他の映画(あ~な行)

2004年、スマトラ沖大地震の大津波で実際にあった出来事を元にしたストーリー。主人公の1人マリアを演じたナオミ・ワッツがアカデミー主演女優賞にノミネートされました。昨年の東京国際映画祭では、チケットが発売後すぐに売り切れて、鑑賞した人から「ぜひ今の日本で公開を」という声が多く、その反響に後押しされてこのタイミングでの一般公開を決めたそう。開映前に配給会社プレシディオの宣伝担当者が登壇して、一言断ってから試写会が始まりました。

2004年のクリスマス休暇をプーケットで過ごそうと、ヘンリー(ユアン・マクレガー)一家がやってきた。海辺でヴィラで、プールサイドでバカンスを満喫していたその時に、“それ”がやってきた。あっという間に人々は呑みこまれ、ホテルもヤシの木もなぎ倒して津波は進んでいく。このあたり全てをなぎ倒していく水のパワーは、東日本大震災で世界中の人がリアルタイムで見た津波と同じくらいの破壊力で、自然の暴威の前に人間の無力さを禁じえません。

マリアと長男のルーカスは、幸運なことに津波にさらわれている最中にお互いを見つけて、何とか陸に上がります。プーケットは熱帯だから凍えることはないけれど、その分日中の暑さで体力の消耗は激しく、雪が降る3月の東北とどちらが助かる可能性が高いかというと、どちらも厳しいということでしょう。

どこともしれないところへ流れ着いたマリアとルーカスは、あてもなく原野の中を進みます。途中で赤ん坊のダニエルを拾いながら、津波にのまれたときにマリアが負った怪我もひどくなり、木の上でひと休みしていたところ、地元の村人に救助されて病院へ搬送されます。

プーケットは世界的な観光地のため被災者には外国人が多く、東日本大震災の現場とはまた違った混乱が数多あり、マリアの入院を通してその混乱ぶりが描かれます。マリア自身が別の患者と名前を取り違えられて、ルーカスが病院内で人捜しをしている間にベッドごといなくなっていて、ルーカスは識別用の名札を貼られて親が行方不明の子供たちが集められたテントに入れられます。マリアの指輪やピアスなどを見せられて、最悪の事態かと思わせますが、何とかマリアとルーカスは再会、ルーカスが病院内を駆け回って何組もの離散した家族を再会させるシーンは胸が熱くなりました。タイ人スタッフだけでは、絶対にそこまで手が回らないから。でもマリアの傍を離れたために、また離ればなれになる寸前になってしまったのは皮肉というか何というか、外国人が被災した場合の難しさですね。それ以来、ルーカスはマリアから離れなくなったから。

一方、夫のヘンリーは津波が引いた後、ホテルの敷地で意識を取り戻し、下の子2人と3人で、ホテルの他の客たちと一緒に避難します。携帯電話が通じても、バッテリーを気にして他人に貸さない人もいれば、本国にいる親とヘンリーがしっかり話すように、と気遣う人もいて、でもそれぞれの立場もあるから極限状況ではどちらが正しいとも判断がつかない難しい問題です。

ヘンリーがマリアとルーカスを捜して病院巡りをして、最後は見事に一家5人が再会するんだけど、あの大津波の直撃を受けて一家5人が全員助かったこと自体が奇跡的です。めったにないことだからこそ、家族愛の物語として映画化されるまでになったのでしょう。東日本大震災から2年足らずの日本で一般公開することがどうなのか、は判断が難しいところですが、前向きに考えていきたいと思います。あの震災から、こうした感動的な話が語られるのには、どれくらいの年月がかかるのでしょうか。

公式サイトはこちら

4/30 虎ノ門ニッショーホール
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