まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
たまにライヴや本の感想、中小企業診断士活動もアップします。

小さな園の大きな奇跡 五個小孩的校長

2016-12-17 21:34:39 | 香港映画(あ~な行)

香港の実話をベースにしたヒューマンドラマで主演は楊千[女華]ミリアム・ヨン。古天楽ルイス・クーも出演し、製作は陳木勝ベニー・チャン。

エリート教育の風潮が著しい香港の幼児教育界。有名幼稚園の園長を辞職した呂慧紅ルイ・ウェホン(楊千[女華])は、テレビのニュースで園児が5人しかいない幼稚園の話題を見る。教師が辞めたその幼稚園は、月給4500香港ドルの安値で園長を募集していて、呂慧紅が実際に様子を見に行くと荒れ果てた園の教室にマスクをした5人の子供が。素直な瞳を見た呂慧紅は園長として働くことを決意する。

親が失業していたりインド系の移民だったり事故で亡くなっていたりして底辺の暮らしをしている家庭の子供ばかり。園を掃除して家庭訪問したりお遊戯したりして、子供たちの顔にも笑顔が戻ってきた。

しかしお金がない彼女たちの転園を受け入れてくれる幼稚園は無く、1人卒園して園児が4人になると強制的に閉園になってしまい、今の園児たちも幼稚園に通えなくなってしまう。呂慧紅と保護者たちは幼稚園の一般開放日を作って、新入生の勧誘をするが。。。

園児が5人とも可愛らしく、やはり子供と動物は鉄板だと思いました。幼稚園でも家庭でも、子供たちの自然な感じがいいですね。エンドロールに撮影風景があったり、実話の先生が出てきたりするのも、香港映画らしい楽しい演出です。

ただストーリーの背景には香港が抱える社会問題が深く根を張っています。子供にいい教育を与えたい、という願いが行き過ぎの親たちに、彼らを宛てこんだ幼児向け教育ビジネスの興隆。それとは対照的な河原のバラックに暮らし屑鉄拾いで生計を立てたり、インド系の移民で肩を寄せ合って暮らしているような家族がいます。こうした底辺の見本のような家がスラムにあって、立ち退きを迫られたりしているのも実際に香港ではあるんだろうなあ。そんな彼らも呂慧紅が園長に来て子供に笑顔が戻るにつれて、笑顔が増えていくのが救いですが、根本的な解決にはなっていないですね。

呂慧紅役の楊千[女華]は今42歳、なのに年齢を感じさせない綺麗さ、若々しさでした。呂慧紅の夫役で古天楽が出ていて博物館でギロチンの模型を作っていたんだけど、あんまり本編に絡んでこなくて残念。過労で入院した呂慧紅に自分の作った実物大のギロチン模型を見せるんだけど、ギロチンに特別な意味でもあるのかな。

実話でその後新入生が入って閉園を逃れ存続しているっていうのが、安心しました。

公式サイトはこちら

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶりです (ここなつ)
2016-12-27 17:36:15
こんにちは、お久しぶりです。
この作品良かったですよね~。
泣くとわかっていて、やはり泣いてしまいました。
心が温かくなる涙でした。
ここなつさんへ (まてぃ)
2017-01-04 23:54:44
コメントありがとうございます。
わかっちゃいるけどお約束、みたいな感じで直球ですよねー。
子供たちも可愛いし、先生役のミリアム・ヨンもいいし。
ハートウォーミングな映画でした。

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