まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
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ジャンゴ 繋がれざる者 DJANGO

2013-07-12 23:03:27 | その他の映画(あ~な行)

とにかく長い!クエンティン・タランティーノ監督の最新作はバリバリのウエスタン映画で、主演はジェイミー・フォックス、『イングロリアスバスターズ』で好演したクリストフ・ワルツと嫌らしい悪役に扮するレオナルド・ディカプリオが脇を固める。

アメリカで奴隷制度が普通に残っている時代、賞金稼ぎのキング・シュルツ(クリストフ・ワルツ)は賞金首の顔を知る奴隷のジャンゴ(ジェイミー・フォックス)を仲間にして、見事にターゲットを見つけ出す。ドイツ人のシュルツは黒人に抵抗がないらしく、ジャンゴを自分と同じ賞金稼ぎの道へと誘い、コンビを組んで一冬を過ごす。そして、ミシシッピの奴隷市場で売られたジャンゴの妻を取り戻すために、策を講じて彼女の持ち主であるカルビン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)の屋敷に乗り込むが。。。

南北戦争直前の1858年アメリカ南部、黒人差別は当たり前に行われていて、ジャンゴが馬に乗っているだけで町の人は訝しげな目で見て、シュルツがジャンをわざわざ「自由人」と紹介しなければいけないくらい。白人が馬車や馬に乗って移動するところを黒人奴隷は徒歩でいき、キャンディの前では力強い大男たちが素手での殺し合いをさせられる。3回闘って、もう自分にはできないと脱走した戦士は、哀れにも番犬に食い殺され、同じく脱走した女奴隷は蒸し焼き部屋で折檻を受ける。

そして頭蓋骨を持ち出して、骨格的に黒人は劣っている、とキャンディは言い出す始末。それが当時のスタンダードだったんだろうから、オバマが大統領になっている現在とは隔世の感があるわけで。リンカーン大統領の奴隷解放宣言や、キング牧師の公民権運動などを経て今の状態があるわけだけど、歴史的事実とはいえここまでひどかった黒人差別を映画で普通に描けるところは、さすが自由の国アメリカだなと。日本で部落差別はエンタメ作品では絶対にタブーでしょう。

キャンディ家の黒人の老執事スティーブン(サミュエル・L・ジャクソン)が、皆の前ではおとなしくキャンディに従っていながら、書斎で2人きりになるとソファで寛いで葉巻を吸ったりバーボンを飲んだりするのを見ると、屋敷の奴隷頭が奴隷商人とならんで、奴隷に一番嫌われているのもわかります。

ディカプリオはアメリカ南部の大農場の若旦那キャンディをけれん味たっぷりに演じていました。クリストフ・ワルツとの芝居がかった台詞のやりとりが、過剰になりすぎないぎりぎりのところまで演じていて、当時の白人の傲慢さがうまいこと滲み出ています。

画面のカット割りや音楽も、タランティーノ監督らしさが満載です。冒頭のシュルツがジャンゴを奪うシーンから、ひとつひとつの画が格好よく作りこんでいるなあと。キャンディの屋敷での銃撃戦から、その後の納屋でのジャンゴの逆さ吊り、キャンディの埋葬から帰ってくる親族やスティーブンを待ち伏せして、最後にダイナマイトで屋敷を爆破させて、燃えさかる屋敷を背にジャンゴと妻ブルームヒルダ(ケリー・ワシントン)が去っていくシーンまで、それぞれの画がきまっています。

ただ、いかんせん165分は長すぎる!ディカプリオが登場するまでも長いし、ディカプリオもクリストフ・ワルツも死んでジャンゴが鉱山送りになって終りかと思ったら、そこからエピローグ的なドンパチが始まるし。最後にすっきりと正義は勝つのがアメリカらしいけどね。

公式サイトはこちら。

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