まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

男色モード

2016-06-20 | フランス、ベルギー映画
 勝手にFESTIVAL !! イケメンで綴るフランス映画①
 「サンローラン」
 若くして人気デザイナーとなったイヴ・サンローランは、酒やドラッグ、男たちとの爛れた関係に溺れて身を持ち崩してゆくが…
 「イヴ・サンローラン」との比較は、どうしても避けられません。個人的には、腐女子向けの要素が濃かった「イヴ・サンローラン」のほうが好きかも。サンローランといえばの同性愛、クスリやアルコール、神経症についてちゃんと描きながらも、リアルさや醜悪さを忌み嫌う腐女子の趣向から逸脱せず、華やかなBL漫画テイストだった「イヴ・サンローラン」と違って、この映画は必要以上にゲイゲイしくて露悪的なシーンも多く、ひたすら堕落的なサンローランの姿に胸キュンどころか不快になったり、周囲の人々も乱痴気すぎて気持ち悪かった。ファッション界の異様な退廃を描きたかったのでしょうか?ラブストーリーじゃなかったのが、腐的にはガッカリでした。
 サンローランが魅力的じゃなかったのが、すごく残念でした。彼、男色とクスリとアルコールに溺れて身を持ち崩すだけなんですよ。切ないBLも、どんな風にデザインを思いつき生み出していくのか、創造の歓びや苦しみもほとんど描かれてなかったような。サンローランの恋人で庇護者のピエール・ベルジェとの愛憎も、かなり省略、希薄化されてました。サンローラン財団公認も納得だったほど、「イヴ・サンローラン」ではサンローランに全身全霊を捧げる騎士のようにカッコいいキャラ(見た目はビミョーでしたが)だったベルジェ氏でしたが、この映画ではクールなビジネスマンって感じで、サンローランに悪影響を及ぼしている愛人のジャックへの対応とか、ヤバくなってきたサンローランとあっさりビジネスだけの関係になったりとか、ベルジェ氏が認めないのも理解できる扱いではありました。
 サンローラン役は、最近めっきり男っぽくなってきてるギャスパー・ウリエル。彼のイケメンぶりと熱演は賞賛に値します。

 ピエール・ニネとのサンローラン対決、セザール賞ではニネっちに軍配が上がりましたが、ギャス男もなかなか目を驚かす演技でした。見た目に関して言えば、ニネっちは可愛い、ギャス男はカッコいい、の違いでしょうか。ゲイゲイしい表情、しなも巧みで、彼もサンローランをよく研究したんだな~と感嘆。でもサンローランにしては男らしいというか。声まで別人になって憑依的に役になりきってたニネっちに比べると、良くも悪くもギャス男そのものは完全には消えてませんでした。

 でもあらためて思った。どんな役でも、ギャス男は稀有なイケメン!大胆な男色シーン、全裸も披露してますが、汚れても崩れても美男っぷりは際立つばかり。全裸は、胸板といい腹筋といい腕の太さとい、サンローランにしてはマッチョすぎですが。私、ギャス男の瞳が大好きなんですよね~。あんなに優しい瞳の男優って、なかなかいません。ギャス男は笑顔がちょっとキモい。無表情がいちばん美しいかも。
 
 60、70年代のファッション、髪型も似合っててトレビアン。ギャス男が華やかにエレガントに着こなしていたシャツやスーツ、いくらイケメンでも日本の俳優にはなかなか難しいだろうな~。
 ピエール・ベルジェ役は、これまた大好きなジェレミー・レニエ。

 ギャス男とは「約束の葡萄畑」に続いての共演、そしてまさかのBL again!いい感じに可愛いおじさん化してるジェレミっち、ギャス男とのラブシーンでは彼もボカシ入り。おちりがキュートでした。でも、BLシーンは「約束の葡萄畑」のほうが何かヤバい感じとエロさがあったかも。準主役というより脇役の一人だったのも、ジェレミっちファンには物足りませんでした。

 サンローランの愛人ジャック役、ルイ・ガレルがちょっとキモかった。モデル役のレア・セドゥ、映画出まくり!どんだけ働いてるんだよ。晩年のサンローラン役は、ヘルムート・バーガー!サンローランの母役は、ドミニク・サンダ!往年の名作での彼らの美貌に魅せられた映画ファンにとっては、お元気そうな姿が喜ばしいつつ、すっかりお年を召してる姿には切なくなります。
 サンローランの愛犬(可愛いブルドッグ)が可哀想だった!あんな死なせ方、立派な動物虐待ですよ。動物愛護団体に激怒されるダメ飼い主っぷりでした。

 ↑仲良しボーギャルソンコンビ、ギャス男&ジェレミっち。実際には二人ともバリバリのストレート男ですが、腐ヴィジョンではジェレミっちがタチ、ギャス男がウケですな

 ギャス男の新作は、今年のカンヌ映画祭でグランプリを受賞したグザヴィエ・ドラン監督の“Juste la fin du monde”です。余命いくばくもない若き作家(ギャス男)が、疎遠だった家族(兄:ヴァンサン・カッセル、兄嫁:マリオン・コティアール、妹:レア・セドゥ、母:ナタリー・バイ)に会うため帰郷する、というお話みたいです。

 ↑ウリ坊と呼ばれていたこの頃のギャス男の可愛さは神!

 ジェレミっちの新作は、エリオ・ジェルマーノ共演の“L'ami”です。二人のイケメン対決も楽しみ(^^♪

 ↑この頃のジェレミっちも可愛かったよな~


コメント (12)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 神ってる!鯉の聖闘士 | トップ | 親友の夫が女になりました »
最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ウリ坊www (zelda)
2016-06-20 19:38:15
たけ子さんはダメでしたか~この作品。
私は結構ゲイゲイしいのが好きなので、そこは良かったんですが、ジャック役の彼の雰囲気がイカレすぎていて・・・「イヴ・サンローラン」のジャックのほうが好きでしたね。
それに、たけ子さんも書かれてるように、デザイナーとしてのサンローランの描写が手薄だったような。

デカダンス映画の申し子ヘルムート・バーガーまで引っ張ってきて「どうだ、デカダンスだぞ~」ってのはちょっとやりすぎかなと。

しかし映画はともかく、ギャス男さんは美しかったですね( *´艸`)
彼のルックスはハンニバル・ライジングの頃が一番好きなんですけど、サンローランも十分素敵でした。
笑いぼくろの位置がちょっと違う?以外は、スタイルの良さも含めて、本当に完璧な美男ですよね。

参加リストにリンクしました。
返信する
祭り関係の事務連絡です。 (zelda)
2016-06-20 20:55:31
こちらに事務連絡させていただいてすみません。
みどりさんの参加記事リストの更新をお願いいたします。

①みどりさんのアップされた記事

フランスのイケメン考!「おフランスの「イケメン」と「イケてるメン」の微妙」
http://ameblo.jp/irusutyuu/entry-12172420192.html

②みどりさんの未定だったもう一作が決定
『タキシード』のジェラール・ドパルデュー&ミシェル・ブラン

ということで、リストの更新を宜しくお願いします!!
返信する
ウケにタチ\(^o^)/ (ジェーン・ドゥ)
2016-06-20 22:48:13
松さん、こんばんは
ウケにタチでニヤついたジェーンです
えと、、わたしも自分の記事でその表現を
使うかどうか悩んで、結局やめたんですけど
松さんの潔さに拍手までしちゃいました 笑

やはり中途半端はダメですね
腐女子の風上にも居られないと反省しました

前置きが長くなりましたがこちらの
『サンローラン』はまだ未見なんですよ
申し訳ないです
ビジュアル的にはニネ君の方が似てるかな?
プラスティックで出来てるような子ですが

ウリエル君は美人です
ドーベルマンに噛まれたとか噂の
片えくぼが素敵❤️
返信する
3回目・・・ (zelda)
2016-06-21 02:21:18
ごめんなさい!
✕ 笑いぼくろ
〇 えくぼ
でした
返信する
ギャス男!!! (フキン)
2016-06-21 15:41:57
フランス映画イケメン祭始まりましたね!!
ランナップ拝見し、ワクワクしています♪

私はニネッちよりギャス男のほうがタイプなんで姉はんの記事見てますますこの作品観たくなりました!!
ギャス男ももう31歳なんですね・・・
すっかり大人の男です・・・。
笑顔がキモイって・・・
(苦笑・・・でもなんかわかるー。あごがごつすぎるねん)

新作はグザヴィエ監督作品なんですね!!
だ~の~じ~み~~~~~♪♪(ikkoさん風に)
返信する
4回目・・・(汗) (zelda)
2016-06-21 20:08:09
本当に不手際ばかりですみません!!
たけ子さんは私のリストにリンクしてくださっていたんですね。
ですので参加者の皆さんの更新記事のリンクは不要です。
あらぬ事務連絡してしまって、すみませんでした<(_ _)>
しかもコメント4回も~!!

いろいろ一人で混乱していますが、何とぞご容赦を!!
今後とも宜しくお願いします。
返信する
Il pleut (松たけ子)
2016-06-21 20:50:47
zeldaさん、こんばんは!
愛人ジャック、もうちょっと何とかならなかったのでしょうか。デザイナーとしての部分も、もうちょっと描いてほしかったですよね~。
ヘルムート氏がTVで「地獄に堕ちた勇者ども」観てるシーンありましたよね。年月の流れの残酷さに、切なくなってしまいました。
ギャス男、間違いなくイケメンなんだけど、エクボとか頬の傷跡とかが個性的な顔にもしてますよね。フランス人にしては肉体美だし。
それはそうと…何かzeldaさんに何もかもやってもらって、本当にすみません(汗)。何かお手伝いできることがあれば、何なりとお申し付けシルヴプレ~!
引き続き映画祭、よろしくお願いいたします(^^♪

ジェーン・ドゥさん、こんばんは!
タチ&ウケ、堂々と使ってしまいました(笑)。
イヴ・サンローラン映画、ギャスパー・ウリエルとピエール・ニネを見比べるのも一興かも(^^♪どっちかなんて選べない~!どっちも捨てがたいイケメン!
ドーベルマンに噛まれるなんて、怖すぎ!ミニチュアダックスフントでも噛まれたら痛いのに!傷跡がチャームポイントになるところが、イケメンマジックですよね~。

フキンさん、こんばんは!
フランス映画祭、フキンさんもどうぞご参加シルヴプレ~♪
ギャス男のファンなら、ぜったい必見どすえ~!アンなことコンなことしてますえ~。
あの可愛かったギャス男も、もう30過ぎか~。でも、いい男、大人の男になりましたよね。嵐とか同じ年頃で、あれですもん。
美男だけど、たまにキモ顔にもなるギャス男。そこが彼の個性にもなってると思います。
ドラ美の最新作、待ち遠しすぎて、どんだけ~!最近IKKOさん見ないですね。
返信する
Unknown (みどり)
2016-06-22 10:42:28
サンローラン作品、のっけに拝見した、
お二人の美術コレクションを、ピエール・ベルジェ氏がオークションにかけて手放して行かれるドキュメントに、
やられちゃいまして、三作、拝見しました。
後の二作品は、足して二で割ったら(贅沢)一番リアルかな???と思いましたわ☆

ヘルムート・バーガー様の「地獄に堕ちた勇者ども」の場面、
みどりがいい歳になったせいか、哀しくは見えなくて、
ある意味、人生にそういう時代があった幸せを感じました。
まあ、バーガー氏が、ケロンパな明るいお方なせいもあると思うんですけどね。
バーガー氏で胸が痛むのは、やはり、容姿がドロンに似てて、
ヴィスコンティ監督、ご遺作でも、ドロンを使いたがったってところかなあ。
いい人っぽいだけに、そこが切ない~。
返信する
ろーらんさん (くうこ)
2016-06-22 16:06:30
たけ子さんこんにちは!

たけ子さんも始動してたー!
遅れての訪問失礼します…

私はニネっちの方で満足してしまったからなのか、こちらは未見です。
ニネっちのお辞儀の仕方がかわいらしかった♥

が!たけ子さんの記事を読んでて比較、という部分でも観ればよかったかなーと後悔…

機会があれば観てみたいです♪
返信する
BLオートクチュール! (松たけ子)
2016-06-22 18:36:52
みどりさん、WELCOME!こちらではハジメマシテ!ご来訪、マンモスうれしいです♪
先日はご挨拶がてらにお邪魔し、汚い足跡をつけてしまい、申し訳ありませんでした!
みどりさんセレクションの「タキシード」!すごい映画キター!!と感動しました!タキシード、また観たいな~。
サンローランの集めてた美術品、私のような庶民素人にはガラクタに見えて(汗)。あの仏像とか何か笑えたし。
ヘルムート氏、今もご健在で、母国では毒舌おじさんとして人気だとか?束の間でも美しい時代があったことって、すごく羨ましいです。私なんか一瞬もない(泣)。そんな我が身が哀しいです♪
ヴィスコンティ監督作品で、ヘルムート氏とドロン氏が競演してたら、スゴい映画になってたでしょうね。いま共演しても違った意味でスゴそうだけど!
映画祭をご縁に、今後とも仲良くしていただければ幸甚の極みです♪よろしくお願いいたします!

くうこさん、ぼんそわ~る!
フランスイケメン映画祭、スタートしましたえ~!ふるってご参加しなはれや~!
そうそう!ニネっちのお辞儀、可愛かった!映画そのものは、ニネっち版のほうが私は好き。でもギャス男も、日本のイケメン俳優では絶対ムリないい仕事してますえ~。
映画祭、まだまだ続くのでヨロシク☆彡
返信する

コメントを投稿