すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【サッカー日本代表】イタリアのコーチが伊東、川又の台頭を予言か?

2017-12-19 08:49:18 | サッカー日本代表
1対1に強いWGとクロスのターゲットになるCF

 この記事は非常におもしろい。イタリアのコーチであり戦術分析アナリストのレナート・バルディ氏が、ハリルジャパンのブラジル戦、ベルギー戦の2試合を分析し、ハリル戦術を丸裸にしている。

『現役セリエAコーチが徹底分析! 偏見なしにハリル戦術を評価する』(footballista)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171215-00010000-fballista-socc&p=1

 特にビルドアップに関する分析は興味深い。ハリルジャパンは主にサイドを使ってビルドアップする。真ん中は経由しない。これについて「それがチーム戦術なのか、それともスマルカメント(マークを外す動き)のような個人戦術が身に付いていないからなのかは判断できない」としている。

 またそのビルドアップは「グラウンダーの縦パスで2ライン間に引いてきた味方をターゲットにする形が多いが、一気に最終ラインの頭越しに裏のスペースにボールを送り込むというダイレクトな選択肢も用意されている」「その縦パスのコースが塞がれている時には、逆サイドへの大きなサイドチェンジによって一気に敵陣までボールを運ぶという選択肢も用意されている」。

開いた2CBの間にアンカーが落ちてビルドアップを

 そしてバルディ氏は、ハリルジャパンに真ん中を使ったビルドアップを提言している。

「CBの2人はいずれも安定したテクニックを持っており、MF陣もテクニックとモビリティを備えているため、中央のルートを使ったビルドアップを試みる土台は整っているように見える」

「ベルギーの3トップによるプレッシングに対しては、2CBが開いてその間にアンカーを落とし、外でSB、内ではインサイドMFの一方がパス回しに加わることで、GKを含めて6対3の数的優位を作ってビルドアップすることが、理屈の上では十分に可能だった」

「日本のアタッカーの体格と適性からすれば前線にロングボールを送り込むのは決して割のいい選択とは言えない。むしろ常に最終ラインからパスを繋いでのビルドアップを試みる方が、日本の特徴には合っているように思われる」

ブラジル戦とベルギー戦に伊東と川又がいれば?

 そして最後に興味深いのは、ハリルジャパンのアタッカーを分析する以下の発言だ。

「(ハリルジャパンが)サイドの深いところでボールを持ったとしても、その時点で敵の守備陣形がある程度整っている場合、フィニッシュに繋がる形を作るのは簡単ではない。そこから攻め直すにしても、1対1の突破で中に入り込むことができなければ、クロスを入れるかいったん後ろに戻すかという選択肢しか残らないからだ。

 だが日本の場合、1対1の突破力を備えたウイングは、少なくともこの試合に出場した選手の中には見当たらず、またクロスのターゲットとなる体格とパワーを備えたCFもいない」

 1対1の突破力を備えたウイングって……まんま東アジアE-1選手権で頭角を現したレイソルの伊東純也である。かたや「クロスのターゲットとなる体格とパワーを備えたCF」というのはモロ、E-1で光ったジュビロの川又堅碁だ。

 となると伊東と川又は、ブラジル戦とベルギー戦を戦ったA代表にはいない、まったく新しいピースだということになる。つまり氏の分析は図らずも新戦力の台頭を予言した形になっている。

 やっぱりE-1選手権ってムダじゃなかったんだなぁ。

 うんうん。
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