まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

観戦記・女子プロ野球はなかなかの熱戦(兵庫対埼玉)

2016年06月05日 | プロ野球(独立リーグほか)
前の記事では試合前の様子を書いたところで、試合開始。

兵庫先発の泉は長身のサウスポーで、ゆったりしたフォーム。ボールの出所が見にくそうな感じ。球速は最速で115キロと、前回観た時の里が120キロ以上出ていたのに比べると落ちるが、女子プロ野球の中ではそれでも速い方に入るのだとか。まず初回は三者凡退に打ち取る。

一方埼玉で今季初先発の谷山は、小柄な体から重心を低くした投げ方。球速は110キロほどだが、低めを意識して打たせて取る投球に見える。こちらも3番の寺部にヒットを許すが、アウト3つは全てレフトフライで無難な立ち上がり。

2回表、埼玉の先頭は4番の川端。試合の打席を観るのは初めてだが、スイングも鋭い。第一打席はいい当たりだったがセンターフライに倒れる。この後二死となるが、6番岩谷がセンター前に運ぶと、死球と四球で満塁とする。埼玉にとっては先制のチャンスだったが、泉が次の出口をセンターフライに打ち取り、0点でしのぐ。

3回になると雨がポツポツと落ちてきた。このくらいなら耐えれるかなと思ったが、少しずつ強くなってきたのでスタンドの上段に移る。一応屋根はあるが、風で雨が吹き込んでくるので万全ではない・・・いや日中は天気が持つかなと思って、傘を持って来なかった。

試合が動いたのはその3回。ヒットと四球で二死一・二塁として、打席は前回の観戦で長打を見せてくれた4番の太田。しかしここはセンターへのフライ。これでチェンジかというところで、センターの三浦がボールをグラブに入れた後で前に落とす。痛いところでのエラーとなり、二塁走者が生還。兵庫が1点を先制した。

直後の4回表、埼玉は先頭の楢岡が右中間を破る。女子プロ野球の場合は外野が浅く守るので、その間を破られると追いつくのがしんどい。また打者も懸命に走り、三塁に到達する。

ここ続く岩谷がこれも右中間への当たり。同じような長打になるか・・・というところで、センターの中田がダイビングキャッチ。犠牲フライとなり埼玉が同点とするが、このプレーにはスタンドからも大きな拍手。バファローズの試合なら「情熱ホルモン賞」が出てもいいプレーだった。泉も後続を打ち取り、1対1のまま。

その裏、今度は兵庫先頭の石塚が同じような右中間の当たりで三塁打を放つ。NPBやBCリーグだとなかなか見られない三塁打だが、女子プロ野球はフェンス越えの本塁打がなかなか出ない分、外野の間を抜けた当たりが三塁打になるようだ。帰宅後に公式サイトで記録を見てみると、今季ここまで本塁打はリーグ全体で3本なのに対し、三塁打は埼玉の川端、岩谷がそれぞれ3本でトップ、2本が7人、1本が5人に出ている。三塁打は走るほうも一生懸命なので、これも女子プロ野球の面白さの一つかなと思う。

さて、兵庫が勝ち越しの絶好のチャンスで迎えたのは、リーグ3本の本塁打のうち1本を打っている田中。ただここは埼玉バッテリーもスクイズを警戒してか、ボールをアウトコースに外しながら様子を見る。・・・と、谷山が三塁に牽制球で、タッチアウト。これでチャンスがつぶれ、三者凡退。

兵庫は続く5回も中田、厚ヶ瀬の連打から一死二・三塁として3番の寺部。ここでセンターへの犠牲フライが出て2対1と勝ち越し。

5回裏にグラウンド整備があるが、この時間を使ってイベント。少年野球のチームが2分間で何回キャッチボールをすることができるかを競うもので、6チームが参加。3チームずつで1回戦を行い、それぞれ1位のチーム同士での決勝戦。優勝チームにはこの試合のスポンサーのJA兵庫南から、兵庫県米の特大おにぎりと野菜のプレゼント。こういう地域イベントもちゃんと行われているのが面白い。ただ、合計3回キャッチボールが行われたりして、イベントじたいが15分ほどかかっていたのがちょっと間延びしたようにも見えた。まあ、試合は7回までだし、5回を終わったところでまだ1時間少ししか経っていなかったから、このくらいの時間はいるのかもしれない。

7回までとなると6回はもう終盤。6回も兵庫のマウンドには泉が立つ。埼玉は山崎、岩谷のヒットで二死一・二塁としたところで、代打には「美しすぎる」とマスコミが取り上げる加藤。かと言ってスタンドが「おおっ」と沸くわけでもない。「○○すぎる」というのはマスコミが勝手に騒いでいるだけで、現地は案外冷静に、というか(ビジターの選手だから)淡々としたものである。(別に加藤選手は何も悪いわけではないのだが・・・)

ここで加藤は三塁の横を抜けるレフト前ヒットを放ち、満塁となる。新人ということで代打での出場が多いそうだが、代打率は6割を超える。実力もしっかりあるようだ。

埼玉にとってはまたも大きなチャンスだったが、ここは泉が踏ん張って0点でしのぐ。

そして2対1と兵庫リードのまま最終回の7回。マウンドには泉がそのまま上がる。一死から四球で出たランナーをバントで二死二塁として埼玉も食い下がるが、最後はショートゴロに打ち取って試合終了。

で、両チームがホームベース前で挨拶をした後は、「おまちかねの」勝利のダンス。これも見るのは2回目なのでびっくり度は最初ほどでもないが、どうしても笑いが出てくる。選手の皆さんは楽しそうに(あるいは、これもファンサービスと割り切って)踊っているし、スタンドからも合いの手が入るから「おまちかね」なのだろうが・・・。

試合後はヒロインインタビューで、完投した泉が碇監督とともに登場。チームのみんながサポートしてくれたと感謝のコメント。一方の埼玉・谷山も初先発で敗れたが6回を完投したということで、今後の先発ローテーション入りが期待されると前向きの評価。

さてこれで、京都を含めた3球団を一通り観たのだが、どこか応援するところがあるかと訊かれれば、地理的なこともあって兵庫なのかなというところ。本拠地としている淡路島にも行ってもいいかなと思う。ただグッズを買うとか、ファンクラブに入るとかいうそこまでの気持ちにはなだなっていない。もう少し広く観たいなと、今度は京都の主催試合あたり一度行こうかなと思う。

帰りは天気が良ければ、手柄山のモノレールの廃線跡をたどりながら姫路駅まで歩こうかと思ったが、小雨で傘を持たない中で歩くのもしんどい。ここは土日はループバスが20分ごとで出ているので、これで駅に戻る。まだ帰宅するには早いので姫路の味を楽しむことにするが、これもまた別の記事にて・・・。
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