まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第6回四国八十八所めぐり~四国みぎした55フリーきっぷ

2017年01月06日 | 四国八十八ヶ所
阿佐海岸鉄道の宍喰駅に到着する。阿佐海岸鉄道は海部、宍喰、甲浦の3駅8.5キロというミニ鉄道である。ただ第三セクター鉄道の中でも最も経営が厳しいとされる鉄道であり、路線の廃止、あるいはDMV車への置き換えも検討されているという。元々は室戸岬を経由する阿佐線というのが計画されていて、東と西から建設を始めて途中で中断された区間である。その西側が土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線、そして東側が阿佐海岸鉄道である。そういう経緯でできた両路線であれば、合併して「阿佐くろしお鉄道」とでもすればよいのにと思うが、そこは第三セクター、徳島県と高知県では事情が異なるところなのだろう。

3つの駅で駅員がいるのは宍喰だけである。またここでは伊勢えびが「駅長」を務めており、改札のところの生け簀、もとい水槽に2匹いる(料理にして食うにはちょっと小ぶりかな・・・って食べたらアカンやろ)。また改札の柱には脱皮した伊勢えびの皮が飾られており、苦しい経営状態から脱皮したいという願いが込められている。

こちらの駅にも先ほどと同じく上田監督と尾崎3兄弟の写真パネルが飾られている。今となっては「オリックス・ブレーブス」というユニフォームの写真姿というのも希少なものである。また、この駅は旅番組で訪れることもあるのか、芸能人やアナウンサーの色紙も飾られている。阿佐海岸鉄道のメインの駅としての存在感を出している。

これから日和佐まで戻るわけだが、ポスターでこのようなきっぷを見つけた。「四国みぎした55フリーきっぷ」というもので、四国の右下部分、徳島~室戸岬~高知という国道55号線沿いのエリアをターゲットとしたもので、JR牟岐線の全線(特急の自由席も料金なしでOK)、阿佐海岸鉄道、高知東部交通バス(甲浦~室戸~安芸)、土佐くろしお鉄道(奈半利~安芸~後免)、そしてJR土讃線の後免~高知(これも特急の自由席OK)が3日間乗り放題で値段は55号線にちなんで5500円。5500円といえば結構な値段がするように思うが、今回訪れる日和佐や室戸への行き来、そして帰りの徳島まで使えるということを考えると、元は取れるのではないかと思う。いちいちきっぷを買ったりバスの小銭を出す必要もない。

ということで1枚購入。写真では折り畳んだ状態だが、これを広げるときっぷの説明書になっている。ただ、この後列車、バスの利用時にこれを呈示するのだが、一瞬「?」という顔をする乗務員が結構多かった。このデザインは阿佐海岸鉄道仕様のものなのかはわからないが、一見するときっぷらしくない形状であり、見る人によってはパンフレットを見せられているのではないかと思ったのではないだろうか。このきっぷは2017年の2月末までの発売、有効期間という限定商品のようだが、四国の「みぎした」の公共交通機関利用促進のために、遍路、巡拝の方々にも大いに使ってもらいたいものである。

乗ったのは14時57分の宍喰始発の海部行き。海部までは1駅7分である。車内に入ると天井に青と白のLEDの電極が光っている。

で、これがトンネルに入るとこのように車内にイルミネーションが広がるという仕掛けである。阿佐海岸鉄道は全線が高架橋の上を走り、途中にはトンネルが多い。それを逆手にとってのイルミネーションである。このような列車は、同じようにトンネルの多い新潟の北越急行ほくほく線で乗ったことがあるが、あちらはプロジェクションマッピングのような趣向だったのに対して、こちらは素朴な手作り感のあるイルミネーションである。

海部に到着。次の列車は15時47分発ということで40分ほど時間がある。ホームには牟岐線の列車も停まっているがまだ車内に入れないようなので、少し駅前を歩く。行きに高速バスで通過した時に駅近くにショッピングセンターがあったので、そちらをのぞいてみる。地元の人たちに密着したスーパーのようで、正月用の食材などを買い求める人たちで賑わっていた。こういうところでは鮮魚コーナーが面白く、近くの鞆浦漁港直送という魚がいろいろと並ぶ。中にはうつぼの開きなんてのもある。さすがに買って帰ることができないのが残念だ。

駅に戻り、列車もガラガラの状態で発車。このまま乗れば日和佐には16時半前に着くのだが、その前にあるところを訪ねることにする。今回、翌日31日に日和佐から室戸岬に向かうのだが、その間札所がないところで、宍喰と同じくその途中で立ち寄ってみようと思っていたところである。ただ最終的な計画を立てるにあたり、大阪からの移動日である30日のうちに訪ねてしまおうというものである。

ということで、海部から3つ目の鯖瀬という駅で下車する。ここには八十八所の札所ではないが、弘法大師の伝説にゆかりがあるということで・・・・。
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