リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

笑顔のない国

2016-09-18 08:33:00 | オヤジの日記
娘が韓国に留学してから、3週間が経った。

異国というのは、面白い。
娘はいま、それを実感しているそうだ。

ポジティブな部分もネガティブな部分も面白いらしい。

大学内に、あまり日本人がいないから寂しいとは言っているが、留学とは、そんなものだろう。
ただ、中国人が大量にいて、中国語が飛び交い、白人もかなりいて英語が飛び交っているのを聞くと、ここは本当に韓国か、と思うらしい。

まず最初に驚いたのは、どこの店に入っても、店員の多くが仕事中に、スマートフォンをいじっていることだ。
そして、買い物をしても、あまり「ありがとうございます」を言われたことがない。

レジで支払いをしようと思って並んでいたとき、突然数人の中国人が割り込んできても、誰も注意をしない。
中国人たちは、支払いを済ませたら、騒音とともに無表情に店を出ていく。

そんなとき娘は、「ああ、ここは日本じゃないんだ」と思い知ったという。

地下鉄に乗っているとき、娘は気づいた。
前の席に座る女性のほとんどが、白塗りで赤い唇だった。

バカ殿じゃないか、と娘は思った。

ただ、このバカ殿は、ビジネス街、繁華街近辺だけで、大学構内では、ほとんど見かけない。
面白い現象だ。

娘が気に入っている町は、「明洞(ミョンドン)」「弘大(ホンデ)」だ。
日本的というわけではないが、それなりに洗練されていて、店員の教育も、他よりはしっかりしているから。
とは言っても、スマートフォン片手の接客は、少なからずあるらしい。

彼らが使うスマートフォンは、きっとサムスン製だろうから、彼らにとっては誇らしいものなのかもしれない。
自国の世界的ベストセラーなら、仕事中に使っても構わないとか。
あるいは、時給の中に、サムスン製スマートフォンの使用義務が入っているとか。

「でも、もう慣れちゃったからね。そんなものだと思えば、気にならないよ」

ポジティブに受け入れたようだ。


ただ、娘が、いまだに、受け入れられないこと。

それは、笑顔が少ないことだ。

「ありがとうございます」を言わない店員に、もちろん笑顔はない。
銀行で口座を作ったときも、仏頂面。
銀行員は、頭も下げない。

健康診断に行った病院も、ほとんど笑顔なし。
レントゲン室に入るときは、背中を強い力でドンと押されて焦った。
次の診断場所を尋ねても、声に出さず、指でヒョイと方向を指すだけ。
最後に支払いをしても無言。

さすがに、大学では笑顔が多いが、それは仲間内だけのこと。
初めての人に、何かを聞いても、ほぼ笑顔が返ってくることはない。
大学の学生課の人も、まるで能面のようだという。
「親身」という言葉は韓国にはないと思った。


ただ、一度だけ、嬉しいことがあった。
娘が、寮の近くのコンビニで買い物をしたとき、おつりを貰うのを忘れたらしい。

どうしよう。でも、もう店を出てしまったから、引き返すのはみっともないし、おつりを返してくれる保証はないし、と娘は悩んだ。
そのとき、40歳くらいの女店員が、店から出てきて、「あんたぁ、おつり、忘れてるよぉ」と日本語で言ったというのだ。

娘は、ハングル語で買い物をしたが、店の人には、日本人だということが、バレていた。
「ちゃんと確認しないと、損するよ」とも言われた。

その店のレシートは、買った金額しか打ち出されていないものだった。
おつりが表示されないのだ。
だから、おつりが出なくても、あとで文句は言えない。

「おつり渡したよ」と言われたら、泣き寝入りするしかない。
しかし、店員は、追いかけてまで、おつりを渡してくれた。

しかも、「韓国、楽しんでね、いい国だから」という、とびきりの笑顔で。

すごく嬉しかったという。


韓国に来て、まだ3週間。
娘は、韓国の5パーセントもわかっていないと思う。

だから、これから少しずつ、まわりに笑顔が増えることを娘は期待している。



ところで、こんないい話もある。

娘が日本でとっているゼミの教授に、留学前に言われた。

「月に1回、メールでリポートを送ってくれたら、ゼミの単位は取れたことにします」

月に1回なら楽なものだ。

しかし、つい最近来たメールで、「リポートはいりません。月に2回、近況報告のメールをくれたら、単位は与えます」と言われた。

そして、最後に、こんなことが追加されていた。

「注意することは3つ。
これを必ず守ってください。

1.健康に気をつけること
2.治安に気をつけること
3.韓国のイケメンに気をつけること

そして、夏帆さんが、いつもの太陽のような笑顔で戻ってくれることを信じています」


娘は、いい先生を選んだのかもしれない。


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