昨日の定休日は、私とマネージャー、そしてもう御一方(おひとかた)をお誘いして3人で、「春のB級グルメツアー」と称して、かなりマイナーなお店を中心としてお昼から回りました。
店から店を徒歩で移動し、その途中、かろうじて咲いている梅と、まだ咲いていない桜の木を見て楽しむ、という他人の目を気にしない休日の過ごし方をしたわけです。
当店から徒歩で約2分ほどのところにある韓国食材販売店(最近、韓国家庭料理を出すようになったのです。経営者の韓国の方とは仲が良い)では、「サムゲタン」と「キムチチゲ」「キムチ3点盛り」を、買ってきたビールと(隣のコンビニから買ってきての持ち込み歓迎だそうです、当日まで知りませんでした)マッコリ(韓国のどぶろく。店内で販売、飲酒可)で流し、ガード下のたこ焼き屋さんでは、たこ焼きと、確実に定額給付金が2万円であろう熟女の店主が作ってくれた漬物で焼酎を飲み(梅酒用の焼酎なのではないか、との疑問あり)、通し営業しているチェーン店居酒屋さんでは蛍烏賊で焼酎を飲み、と大変なツアーになってしまいました。
来週は、某店の方との花見がありますから2週連続の花見になるわけです。体調を整えて臨みたいと思います。
さて、話は変わりますが、またコメントでの「料理質問」が来ましたので、お答えしながら解説していきたいと思いますが、今回は質問が複数ありますので、回を重ねてお答えしていきたいと思います。(ネタ不足なので非常に有難いのです)
まず、今回は
「なぜ、パテ・ド・カンパーニュは火を入れているのに断面がピンク色なのか?店によって白っぽいのもあるのはなぜか?」
という質問にお答えしたいと思います。
パテ・ド・カンパーニュ(豚肉のパテ。レバーも入り、熟成させるため深い味になる。直訳すると田舎風パテ)に限らず、食肉、食肉加工品は火を通して提供する事を前提としております。(ユッケ、カルパッチョ、たたきなどの生肉の話は次回、説明いたします)
当然の事ですが、肉というのは火を通しすぎると肉の脂や肉汁が流出してパサつき、肉のジューシーさを感じることが出来ません。かといって火を通さなければ生っぽい、又は中心部だけが生、という事が起こります。
では、適正な肉の火の通し方とはどういう事を指すのでしょうか。
肉に火を通す、という事は、同時に加熱して殺菌をする、という意味合いもあります。
肉の中心の菌死滅温度は65℃と言われており、65℃を起点にどう火を通すか、というのを考えます。
ギリギリで、と考えるならば肉の中心温度を65℃に、若干、火を通し気味に、と考えるならば72℃に、という風にです。
パテ・ド・カンパーニュも例外ではありません。私がパテ・ド・カンパーニュや鴨肉とフォワグラのテリーヌなどを作る場合、68℃という65℃よりほんの少し高い温度になったのをデジタル温度計で計り確認してオーブンから取り出します。(テリーヌ型を湯煎にかけて150℃のオーブンで1時間半位でその温度になります)
それをゆっくり冷まして、冷蔵庫で3日ほど寝かせると出来上がりますが、火を通しすぎていないため、断面はロゼ色に仕上がるわけです。
他の店で白っぽいのがあった、というのは、火を通しすぎているか、鶏肉を使用しているパテの場合、そのようになる可能性があります。
最後になりますが、「パテ」と「テリーヌ」の違いは何か、と疑問に思われている方のために説明しますと、「テリーヌ」は「テリーヌ型」を用いて作ったものをそう呼びます。
「パテ」もテリーヌ型で作りますが、オーバル型(楕円形の型)で作る場合もありますので、全てあの形状ではありません。
「パテ」の語源は「パート(生地)」であり、元々、ファルス(ワインやコニャックに漬け込んだ肉やレバーを挽いて詰める状態にしたものをこう呼ぶ)を「パート(生地)」で包んで型に入れて焼いたものを指すわけです。現在では生地の部分が省略されてしまったわけですね。(今は生地を使って作る本来のパテを「パテ・アン・クルート」と呼びます)
「パテ」と聞くと「リエット(豚肉と背脂を煮込み冷やしながらほぐしペースト状にしたもの)」を連想される方もいらっしゃいますが、正しく覚えて「吉」と言ったところではないでしょうか。
なると様、いかがでしたでしょうか?いつもながら長い説明になりましたが、お解かりいただけたでしょうか。
後3つほどのご質問にも近々、お答えしますのでお待ちください。
ネタのご提供には毎回、感謝いたしております。
お読みになられる方はツラいかもしれませんが、こういう人間のブログだと思ってあきらめてくださいね。
店から店を徒歩で移動し、その途中、かろうじて咲いている梅と、まだ咲いていない桜の木を見て楽しむ、という他人の目を気にしない休日の過ごし方をしたわけです。
当店から徒歩で約2分ほどのところにある韓国食材販売店(最近、韓国家庭料理を出すようになったのです。経営者の韓国の方とは仲が良い)では、「サムゲタン」と「キムチチゲ」「キムチ3点盛り」を、買ってきたビールと(隣のコンビニから買ってきての持ち込み歓迎だそうです、当日まで知りませんでした)マッコリ(韓国のどぶろく。店内で販売、飲酒可)で流し、ガード下のたこ焼き屋さんでは、たこ焼きと、確実に定額給付金が2万円であろう熟女の店主が作ってくれた漬物で焼酎を飲み(梅酒用の焼酎なのではないか、との疑問あり)、通し営業しているチェーン店居酒屋さんでは蛍烏賊で焼酎を飲み、と大変なツアーになってしまいました。
来週は、某店の方との花見がありますから2週連続の花見になるわけです。体調を整えて臨みたいと思います。
さて、話は変わりますが、またコメントでの「料理質問」が来ましたので、お答えしながら解説していきたいと思いますが、今回は質問が複数ありますので、回を重ねてお答えしていきたいと思います。(ネタ不足なので非常に有難いのです)
まず、今回は
「なぜ、パテ・ド・カンパーニュは火を入れているのに断面がピンク色なのか?店によって白っぽいのもあるのはなぜか?」
という質問にお答えしたいと思います。
パテ・ド・カンパーニュ(豚肉のパテ。レバーも入り、熟成させるため深い味になる。直訳すると田舎風パテ)に限らず、食肉、食肉加工品は火を通して提供する事を前提としております。(ユッケ、カルパッチョ、たたきなどの生肉の話は次回、説明いたします)
当然の事ですが、肉というのは火を通しすぎると肉の脂や肉汁が流出してパサつき、肉のジューシーさを感じることが出来ません。かといって火を通さなければ生っぽい、又は中心部だけが生、という事が起こります。
では、適正な肉の火の通し方とはどういう事を指すのでしょうか。
肉に火を通す、という事は、同時に加熱して殺菌をする、という意味合いもあります。
肉の中心の菌死滅温度は65℃と言われており、65℃を起点にどう火を通すか、というのを考えます。
ギリギリで、と考えるならば肉の中心温度を65℃に、若干、火を通し気味に、と考えるならば72℃に、という風にです。
パテ・ド・カンパーニュも例外ではありません。私がパテ・ド・カンパーニュや鴨肉とフォワグラのテリーヌなどを作る場合、68℃という65℃よりほんの少し高い温度になったのをデジタル温度計で計り確認してオーブンから取り出します。(テリーヌ型を湯煎にかけて150℃のオーブンで1時間半位でその温度になります)
それをゆっくり冷まして、冷蔵庫で3日ほど寝かせると出来上がりますが、火を通しすぎていないため、断面はロゼ色に仕上がるわけです。
他の店で白っぽいのがあった、というのは、火を通しすぎているか、鶏肉を使用しているパテの場合、そのようになる可能性があります。
最後になりますが、「パテ」と「テリーヌ」の違いは何か、と疑問に思われている方のために説明しますと、「テリーヌ」は「テリーヌ型」を用いて作ったものをそう呼びます。
「パテ」もテリーヌ型で作りますが、オーバル型(楕円形の型)で作る場合もありますので、全てあの形状ではありません。
「パテ」の語源は「パート(生地)」であり、元々、ファルス(ワインやコニャックに漬け込んだ肉やレバーを挽いて詰める状態にしたものをこう呼ぶ)を「パート(生地)」で包んで型に入れて焼いたものを指すわけです。現在では生地の部分が省略されてしまったわけですね。(今は生地を使って作る本来のパテを「パテ・アン・クルート」と呼びます)
「パテ」と聞くと「リエット(豚肉と背脂を煮込み冷やしながらほぐしペースト状にしたもの)」を連想される方もいらっしゃいますが、正しく覚えて「吉」と言ったところではないでしょうか。
なると様、いかがでしたでしょうか?いつもながら長い説明になりましたが、お解かりいただけたでしょうか。
後3つほどのご質問にも近々、お答えしますのでお待ちください。
ネタのご提供には毎回、感謝いたしております。
お読みになられる方はツラいかもしれませんが、こういう人間のブログだと思ってあきらめてくださいね。