MATILDABAY シェフのブログ 〜言葉の錬金術〜

フランス料理に限らず、色んな話のブログ内容です。

サラダを簡単に考えてはいけない。同じ料理ではないか

2012-02-08 21:56:27 | Weblog
 久々に晴れ間が見え、積もった雪が若干、解け始めたせいで足場がぬかるんでしまい歩くのが大変ですが、男なのになぜか「ぬかるみの女」という言葉が頭に浮かんでしまう今日この頃、皆様、如何お過ごしでしょうか。
 先日の休みは予告通り、実家へ帰って雪下ろしをしてきましたが、屋根に積もっていた雪の量は腰くらいまであり、それを目の当たりにした瞬間「雪下ろしスイッチ」が入ってしまいました。
 実家で新たに購入した、というステンレス製と思われる小型のスノーダンプは小回りが利き、作業性を上げてくれたのでそれも一役買って、実家の二階の屋根、一階の屋根、車庫の屋根、と雪を掻き下ろし、普段の半分の時間で作業を遂行し、その勢いのまま、隣の老夫婦の家の屋根の雪まで着手する、という「ブレーキが壊れた暴走列車」の如く除雪作業をしてきたのです。
 休みの前の日にマネージャーと大掃除を終わらせてから店でワインを飲みすぎてしまったのは誤算でしたが、次の日、店の事務的な仕事を少し済ませ、バスで実家へ帰り、作業を始めたのは午後の2時。
 実家の屋根の雪下ろしを終えたのは午後の4時。隣の家の雪下ろしを終えたのは夕方5時半。「ヒューヒュー」言うほど息切れしたのはご愛嬌でしたが、雪こそ降っていませんでしたが凄まじい積雪の中、ジーパンにTシャツ姿で雪を狂ったように降ろし続けている様はかなり奇異だったかもしれません。
 「大変だからいいよ・・・」。この勢いのまま隣の家の雪まで下ろす事を告げると、当初、そのように隣の老婦人は言いましたが、雪下ろし魂が炸裂してしまっている私にはそのような言葉は意味をなしません。
 「大丈夫、大丈夫、ノッてきてるから。」全く会話が噛み合わないのも他所に梯子(はしご)を二階にかけ、雪下ろしを始めると旦那さんが「若い者には負けられんだろう」と昇ってきました。
 2人で雪下ろしをしていると、「俺の方がこんなに雪を下ろしたぜ」的な妙な張り合いが出てくるものです。
 私が車庫の方まで着手すると、隣の旦那さんはいくらかスピードアップを図ろうと燃え出したのです、しかも、結構、早い。
 おいおい、旦那さん、こちらをチラ見しながらの雪下ろしは危ないですぜ、そんな事されるとこっちも燃えるではないですか、という事で、短時間でほぼ屋根全域を下ろして来ました。
 その後、肩で息しながら実家へ戻り、お約束のビールで喉を潤し、白ワインを飲み干して7時台の電車で山形へ帰ってきました、目まぐるしい一日でしたぜ。
 雪下ろし、筋力アップに十分貢献したのでしょうが、当分、遠慮しときましょうかね。

 さて、話は変わりますが、当店のサラダ用野菜の下処理担当は、意外かと思われますが「マネージャー佐藤」であります。
 開店当初からその役付け(大げさ)にありますからサラダ下処理担当歴は長いのです。
 勿論、サラダ下処理、でありますから、サラダ後処理担当は私なのですが、サラダなどの葉物の野菜の場合、下処理が重要な役どころになります。
 当店の葉物野菜は、フリル系葉物(エンダイブやからし菜など)、苦味系野菜(トレヴィスなど)、とその他の葉物(ミックス野菜で購入。中身は、マーシュ、ロケット、プティ・スピナーシュなど)で構成されていますが、フリル系と苦味系はちぎり、その他の葉物と合わせ、一度水に晒してサラダドライヤー(野菜用脱水機)に掛けて冷蔵庫で保管します。
 この作業の重要性は、野菜を「どのくらいの大きさとどのようにちぎるか」と「どれくらい脱水させるか」に掛かってきます。
 葉っぱをちぎる、といっても大きすぎると口当たりが悪いですし、小さいと食感が悪くなってしまいますからこの辺をおざなりにしたくないものです。
 フリル系の葉物は一口大に、苦味系の野菜は葉が大きいので一口より小さめの三角形に、それぞれちぎった方が少量のヴィネグレットで絡まる、というのを想定してサラダの下処理はするものです。
 水に晒した後の水切りもサラダドライヤー(回転するザルに入れてハンドルを回すと遠心力で脱水する道具)で脱水させすぎてはいけません、野菜が押しつぶされてしまうからです。
 その辺も想定してサラダ下処理をしなければなりませんから、意外と気を使う仕事なのです、が、マネージャーはやってくれてるんですな、長いこと。
 そんな下処理済みの野菜ですから、調理する際はこちらも考えて作業しなければなりません。
 サラダを作る際は、冷やした大きめのボールに野菜を入れ(ボールの3分の1の量が適量。最大でもボールの半分までの量)ボールの内側から野菜に直接触れないようにヴィネグレット(ドレッシング)を少量づつ流していきます。
 野菜に対してヴィネグレットの量が多いと仕上がりがベタッとしたものになりますから野菜に絡まる量で十分です。ドレッシングは「ドレス」が語源ですから纏う(まとう)程度で良いのです。サラダと女性は薄着が良い、って言うでしょ。
 ボールを回しながら野菜とヴィネグレットを絡めるように混ぜ、空気を含めるようにひとまとめにして皿に盛ります。
 パルミジャーノ・レッジャーノチーズの粉末とブラックペッパーを振り掛けてお出しするのが当店のサラダです。
 「サラダ仕立て」にする際も、主素材に添えるサラダはこの手順を踏みますし、魚介のサラダのようなものの場合、魚介と野菜のヴィネグレットは違いますから別々に和えてから最終的に盛り合わせる事になります。
 「サラダ」は野菜が主役ですし、「サラダ仕立て」は主素材を支えるハーブ的役割を持ったバイプレーヤーだと思われるのですが、最近のサラダはヴィネグレット、いや、ドレッシング至上主義に向っているように思えてなりません。

 ドレッシングが美味しければ何でも良い、この考えは危険であります。

 その話は「次回」という事で。

 ただでさえ長い話がもっと長くなりますからな。











 
 
ジャンル:
ウェブログ
キーワード
ブラックペッパー レッシング パルミジャーノ・レッジャーノ ヒューヒュー スノーダンプ ぬかるみの女
コメント (0) |  トラックバック (0) |  この記事についてブログを書く
Messenger この記事をはてなブックマークに追加 mixiチェック シェア
« 肉を食べるから「... | トップ | 「おまかせ」と「... »

コメント

コメントはありません。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
※文字化け等の原因になりますので、顔文字の利用はお控えください。
下記数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。この数字を読み取っていただくことで自動化されたプログラムによる投稿でないことを確認させていただいております。
数字4桁

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL

あわせて読む