極東戦線異状アリ

気の向くままに書いています。

平成23年後期読了

2012年09月21日 20時44分34秒 | 
昨年、読んだ本なので記憶があまりありません。


●『寝ても覚めても本の虫』児玉清
永遠のナイスミドルな素敵なおじ様でした。(紳士だけれどオトコを感じさせる部分も残っていたような感じがします)アタック25を毎週観ていてこんなにも早い段階で司会の児玉さんを見られなくなるとは思いませんでした。


●『荒野・12歳・ぼくの小さな黒猫ちゃん』桜庭一樹
●『荒野・14歳・勝ち猫、負け猫』
●『荒野・16歳・恋しらぬ猫のふり』
思春期の頃の好きな男の子に対する気持ちを思い出してウヲーッ!てなるね。続きが気になって三冊一気読みした。


●『武士道セブンティーン』誉田哲也
何故、香織の兄が出てこないんだ。


●『恋文の技術』森見登美彦
こういうの好きです。少し後味悪い怖い話よりも森見さんの作品はこういうほうが好き。


●『山椒大夫・高瀬舟』森鴎外
小学生の頃、NHKで放送されていた人形劇で安寿と厨子王のお話をしていて続きが今も気になって遂に原作を読んでみました。(何十年ごしだよ)やはり悲劇なんだなぁ。それと文豪と同じ気持ちかどうか分からないけど、私も急に変に機嫌が悪くなりますね。他の人からみたら不機嫌に映るらしいのだけど不機嫌なのではなくて急に物事がどうでもよくなるというかイヤになるの。誰とも話したくなくなるの。ただの我儘かね。


●『ジョーカーゲーム』柳広司
面白かったです。


●『富士』武田泰淳
尊敬していた先生が薦めていたので読んでみました。厚いからどうなるかと思ったけど面白くてスルスルいけました。流石、大正時代だっけ?のベストセラーだわ。これねズバリ萌え小説だから。そういうの好きな腐女子諸君は読みませう。気に入ると思うよ。(まさか先生も生徒が萌え萌えして読んでいるとは思わんだろうな)

平成23年前期読了

2012年07月25日 00時22分06秒 | 
1年近くブログを書いていなかったので読んだ本の感想をまとめて書きます。
(感想になっていない感想だが)


●『オケ老人!』荒木源
面白かったし良いお話でした。川原泉さんの漫画を読んでいるような気持ちになります。
なので川原泉さんが好きな人はこの小説も好きだと思います。


●『ホルモー六景』万城目学
『鴨川ホルモー』を読んだ人はこれも読むべし。


●『美女と竹林』森見登美彦
3月11日の地震の日に帰宅できなくなり翌日、電車の中で読んでいた本です。
なので地震の印象が強く残ってしまった本なのです。
昔から地震の時は竹林に逃げるといいといわれていますよね。


●『秘密』東野圭吾
時間の関係があるから仕方ないけれど映画の内容より深い話だったんだなと思いました。
悲しい話だよ。


●『プリンセス・トヨトミ』万城目学
松平萌え~。
父子の話で読んでいてジーンときてしまいました。何故、映画ではわざわざ役柄を逆にする必要が
あるんだと思いました。映画はまだ観てないけれど。


●『くすぶれ!モテない系』能町みね子
心が痛くなる内容でした。まぁ見事にモテない行動をしているわな。
素直にモテの行動がとれれば人生こんなにも苦労しないわな。
よくカップルで体を触ってベタベタしている人がいるじゃん。
前はケッ!て思ってたんだけど、密着させていてもキモくない相手がいるというだけで羨ましいわ。


●『図書館戦争』有川浩
●『図書館内乱』有川浩
●『図書館危機』有川浩
まだ全シリーズ読んでいないからなんとも。

十二月読了

2012年07月21日 20時41分51秒 | 

久々にブログを開いたら画面が白になっていて驚いた。

ブログがサボリ気味になっているなと思っているところへあの3月11日の地震。

なんだか今日まで書く気が起きなかった。

今更だが読んだ本の感想は書いておこうと思う。舞台や映画は何を観たか忘れたから書きません。

 

●『大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア‐序章‐』J.D.サリンジャー、野崎孝/井上謙治・訳
読んでみて井上さんの訳よりも野崎さんの訳のほうが好みだなと思いました。
感想は作者が何を言わんとしているのか理解できんかった。自分の読解力の無さなのか、文化の違いなのか、日本語と違う慣れない文脈を追うだけでいっぱいで文章を読めないのか、翻訳本のそういう所が苦手です。


●『森崎書店の日々』八木沢里志
以前、新聞で「ちよだ文学賞」のことが書いてあって第三回大賞を受賞したこの作品を読んでみたいなと思っていました。文庫化したのを知ったので読んでみました。
叔父と姪のはなしだと書いてあったので漫画『金魚屋書店』1巻に出てくる話みたいなものかと思い読みましたが違いました。(金魚屋~のおじと姪の話が一番好きなのよ)
読んだ感想は古本屋街に住んでみたいと思いました。あそこは素敵で危険(危険というのはうっかりすると本を買いまくってしまうので)な街ですよね。
数年前、ロバート・キャパ写真展に行き、高くて買わなかった図録(図録っていう言い方でいいの?)が500円で売っていて速攻、買いました。嬉しかったよ。


●『日傘のお兄さん』豊島ミホ
萌へぇ小説ですなぁ。金に心配はないとはいえこういう中二病男に好かれるのは嬉しくないわなぁ。というか酸っぱい話だよ。他の短編の男子とケンカする話が痛かったよ。自分も小学生のときに思春期という存在を知らなくて男子、女子はお互いに意識して敬遠しあっているのに気が付かず、今までのように振る舞い、何か変だなと思いつつイヤがられていたり嘲笑されていたんだよね。訳が分からないから幼心にショックだったんだよな。つい昨日までワーワーやり合っていたのにある日突然、静々し始めてしまうのだもの。この時期にちゃんと男女の差異を理解して乗り越えとかないと、以降の異性に対する接し方が分からなくなるという事に繋がっていくと思うんだよね。この事が原因かどうか分からないがイマイチ他人を信用できないんだよね。そんな事でつまずいた自分はある意味、考え過ぎてアタマおかしくなる系だと思うから怖いんだよな。ま、ただのコミュ障てやつなんだと思うんだけどね。あぁ過去のトラウマを思い出させてくれる作品でしたよ。心をえぐられたぜ。


十一月読了

2010年12月18日 23時45分11秒 | 
●『孤独のチカラ』 齋藤孝
齋藤氏のような屈託のなさそうな人が(今でも青年のように爽やかだし)暗黒の年月があったとは驚きです。自分も暗黒年月があるので、あれはあれで良かったんだと思えたらいいなと思いました。つか、未だ真っ暗森な感じかも。


●『ばかもの』 絲山秋子
最初が性交場面だったからこういう場面が物語上、度々入るならゲンナリだぜと思いながら読み進めましたが、良いお話でした。途中でやめられなくて一気読みしました。
運命の相手というか、魂レベルの伴侶というか、本当に縁がある人(互いの人生で必要な人)とは、遠回りしても再会するのかなと思いました。


●『有頂天家族』 森見登美彦
弁天というと『うる星やつら』の弁天を思い出します。
いやぁ毛玉たちのカワユイこと。もふもふしてやりたい。

十月読了

2010年12月18日 20時51分21秒 | 
●『羊をめぐる冒険(下)』 村上春樹
正直、よく分からなかったけれど読後にジワーッとくる何かがある作品ですね。鼠の想いが余韻に残る感じ。切ないね。読み違いだったら恥ずかしいんだけど鼠って主人公の事が好きなんだと思う。
分からない人は分からない表現をしちゃうと鼠→主人公(×まではいかないけど一方通行でもないみたいな。主人公は鼠を受け入れる準備はできてそう)って感じなのかな。なに気に萌えるな。


●『死亡フラグが立ちました!』 七尾与史
面白かったです。「フラグが立つ」って一般でも使う言葉だと思っていたのですが、どうやら違うらしいですね。(別にエロゲ愛好者ではない。が、fateはやった事がある。ま、fateがエロゲかどうかは分からんが。ストーリーがよいからさ)先輩の本宮さんの見栄がかっこよくないところがかえってよかったかなと。イケメンだったら先輩×主人公萌へぇ~!だったのだが、そうはならなかったからな。腐女子に付け込まれない為の予防策なのか?と勝手に想像してみました。これ映像化したら面白いんじゃないかと思う。

九月読了

2010年11月06日 20時13分04秒 | 
●『阪急電車』 有川浩
それぞれの登場人物が上手い具合に関わって繋がっていくのが面白いなと思いました。


●『暖簾』 山崎豊子
良いお話でした。ジーンとしながら読みました。老舗に行くと創業何年とありますが、現在でも続いている店はやはり凄いんだなと思いました。商売をやっている人間は読んだほうがいいと思います。気持ちが引き締まると思います。
時代が違うから同じ目線で見てはいけないのかもしれないけれど、現代の商売って次の代に繋いでいこうとする感じが伝わってこないですよね。商売の根底みたいなものが欠けているというか何というか。株屋の会社みたく(IT企業っていうの?)コロコロ変わっていくというか。暖簾があるか、ないかの違いというのがそういう事なのかもしれませんね。または、暖簾がないからコロコロしてしまうのかもしれないね。信用はカネで買えないとよくいいますよね。失うのは簡単ですし。あ、でも、逆に金があれば社会的信用のある会社を乗っ取って暖簾はそのままに中の人が変わるという方法が取れるか。てことは信用はカネで買えるということか?いやな世の中ですわなぁ。


●『わたしはコンシェルジュ』 阿部佳
こういう職業があるとは知りませんでした。もし、ホテルに行くような事があったらコンシェルジュがいるのか確認してみたくなりました。
仕事でお客さんのチケットの手配をするのは大変だと思います。意外と他人のチケットを買うのって気を使いますよね。

八月読了

2010年10月10日 00時52分08秒 | 
●『フラニーとゾーイー』 サリンジャー、野崎孝・訳
解説に書いてあったけどフラニーはまた、生きている限り壁にぶつかると思う。人間世界では生きづらい人だと思う。こういう人はできる事ならば人と接しない(家族以外の人間と)ほうがいいと思う。他人と接する事によって余計な事を考え始めてノイローゼっぽくなっちゃうんだと思う。他人と接すると凄く疲れてしまうんだと思う。才能があれば芸術系で伸ばしていけばいいんだろうけどね。隠遁生活したほうがいいタイプなんだろうな。嫌でも人と接しないと人間的に磨かれていかないのも事実だけど、そういう生き方が合わない人は無理しなくていいと思うんだよね。その代わり独りでいる覚悟をしないといけないんだろうけど。

七月読了

2010年10月09日 19時38分10秒 | 
●『東京タワー‐オカンとボクと、時々、オトン‐』 リリー・フランキー
リリーさんの母親ほど、リリーさんを愛する女はこの世にいないと思う。
わたしは両親ほど自分を愛してくれる人間なんていないと思うのです。子供が出来たとしても両親が自分に与えてくれた愛情と同じ分だけ還元してやれるか自信がない。
この本でリリーさんは父に題字を書いて貰っていたけど、素敵な親孝行だなと思いました。知り合いでも何でもないけれど、きっとお父さん嬉しいと思ったろうな。


●『劒岳〈点の記〉』 新田次郎
この本を電車で読んでいたら、前に立っていたカップルの男が「○子の瞳、キレイだね。(車内の)窓に映っているのを見て、そう思った」と女に言っていて「ぶほっ!」と、吹き出しそうになってヤバかったです。頼むから不意打ちで変な事を言うのはやめて欲しい。
あ、本の感想ですが主人公があれだけ苦労したのに無かった事にされた感じが悲しかったです。組織で働いている人たちは一度は経験する事なのかもしれないけれど酷い。


●『ザ・万歩計』 万城目学
面白かったです。お祖父ちゃんの話は泣きそうになった。
あと、文章を書くにあたって関西弁と関東弁が違うというのが興味深かったです。文章も意識して読んでいくと分からない程度に方言が混ざっているのかもしれないですね。

六月の鑑賞

2010年07月20日 21時57分34秒 | 鑑賞
<渋谷・コクーン歌舞伎>
●佐倉義民傳
歌舞伎で観るのは今回が初めてです。暗いけど良い話だと思いました。現代社会ともマッチしていますよね。政府は予算を節約する努力を怠り、無いなら国民からカネ毟り取ればいいじゃんみたいなさ。形を変えた税金や天下りも減らないし宦官に国を滅ぼされる勢いですよね。ギリシャの経済危機は日本でも起こり得ますよね。今こそ宗吾のような人(本当は独裁者みたいな方が望まれるかも?)が出現するのが望まれていると思うんだよね。って、残念だけど今の日本にそういう人物はいないか。いないというか、そういう人材を育成してこなかったツケですな。
七之助さんのおぶんちゃん可愛えかったよぅ。なんだか『道』のジェルソミーナを思い出しました。橋之助さんとのコンビがツボだわ。
個人的にはラストのラップはどうかと思われ。スーチー女史(英国の傀儡)と宗吾(政治的思想は無く百姓のため)を同列で語るのは違うかと。最後処刑されて感極まっている後に米兵は日本から出てけ、安保反対!で、終わり?コレなんて学生運動?みたいな?申し訳ないけど個人的には最後の最後で涙が引っ込んじまいました。

六月読了

2010年07月11日 19時13分21秒 | 
●『蜜のあわれ われはうたえどもやぶれかぶれ』 室生犀星
NHKのドラマで『火の魚』というのをやっていて、良いドラマだったので原作だというこの小説を読んでみました。ドラマの最後で原田芳雄さんが「タバコ吸いてぇ~!」と叫ぶのがカッコ良かった。
室生犀星の作品を初めて読みました。ドラマの原作の話よりも犀星のエッセイ?の方が面白かった。二時間おきくらいにおしっこをしたくなるという話が読んでいて苦しくなったです。
私もトイレが近くて常に便所の在りかを気にしているのでね。トイレから出てくるのが遅いから一緒にいる人に迷惑掛けるしね。


●『武士道シックスティーン』 誉田哲也
青春!(こういう機会を持てた人は幸運だと思う)という感じで良い作品でした。香織が中二病を克服するお話ですな。続きも読みたいです。香織の兄、萌えるな。


●『お嬢さん』 三島由紀夫
三島作品は数える程しか読んだことはないけれど、改めて、三島由紀夫って凄いと思いました。こういう作品も書けるんだなって。女性心理をこれだけ描写できるだなんて。
終わりも暗くなくてハッピーな感じで良かった。(所々、主人公の親に対する鬱屈とした感情はやはり文学的?だったと思うけど)過去、読んだ作品は主人公が不幸っぽくて(純文学とはそういうものなのかもしれないけれど)終わりが昔の仏映画なみに暗いので。