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2012年京大入試理系数学第1問その2

2012-06-10 15:34:35 | 大学入試問題
どもども。

前回は今年の京大入試理系数学の第1問(1)をやりました
今回は(2)をやります~
前回のはこちら
http://blog.goo.ne.jp/mathnegi/e/693410a66aeb0973afde362cae1ae322
問題はこちら
http://www.yozemi.ac.jp/nyushi/sokuho/recent/kyoto/zenki/sugaku_ri/mon1.html

(1)では (1+a^n)^(1/n) という形の式が登場しましたが n=2 とした形の式を
含んだ関数の定積分を求める問題です。
一見すると(1)と関連があるのかな?という第一印象は持つものの,
積分範囲が1から√3なので,実は関連は薄いのかしら?
定積分を求めるだけ,の出題ですからきっと面倒な計算が待ち構えているのでしょう~
という不安を胸に,問題に挑むことになりますが,
部分積分と置換積分を駆使すれば何とか解くことができます
ただ,部分積分と置換積分,どちらを先に行うかによって若干難易度は変わってしまうかもしれません
とりあえず 1+x^2 がある時点で多くの人は tanθ の匂いを嗅ぎ取るでしょう。
おまけに積分範囲が1から√3なので,もうこれは tanθ フラグが立ったも同然です

まずは,すぐにでも x=tanθ と置換したい誘惑を振り切って
先に部分積分をしてみた解答を挙げてみます。



部分積分したことによってお馴染みの 1/(x^2+1) の積分が出てきました。
後は心置きなく置換積分して答えを出してフィニッシュです



続いては先に置換積分を行うパターンです



おやおや,分母に (sinθ)^2 などという面倒臭そうなものが出てきましたよ!
log(cosθ)は微分するとlogが消えて三角関数になるので
なんとか微分して 1/(sinθ)^2 になる関数を見つけて部分積分に持ち込みたいです
もしかして 1/(sinθ)^2 の不定積分を求めるためにまた置換やら何やらを
駆使しなきゃならんというのでしょうか!?
でも,ちょっと待たれよ。 1/(cosθ)^2 の不定積分なら知っています。
(tanθ)'=1/(cosθ)^2 でしたね。
そもそもsinθとcosθはπ/2だけ位相がズレてる違いしかないんですから
なんだか意外と簡単に求められそうですよ!?
{1/tanθ}'={tan(π/2-θ)}'=-1/{cos(π/2-θ)}^2=-1/(sinθ)^2
を利用すれば簡単に求められるんですね~
1/(cosθ)^2 はよく出てくるから見慣れてても 1/(sinθ)^2 は見慣れてないので
意外と戸惑うかもしれません



こうしてみると,先に部分積分をやってしまった方がやはり簡単だったかもですね。

答えの値にπとかが含まれてるんで,どのような解法で挑んでも大体どこかしらで
tanθが出てくるんじゃないかと思います。
例えばx^2の2乗が鬱陶しいので x^2=t とおいて1次式にしてしまおう,という
発想で計算してみましょう。
結果的に√tとか出てきて結局面倒なことになってる気がしますが



最後の部分分数分解は特にする必要はありませんが,
しない状態で t=(tanθ)^2 とおいたら先に挙げた2つの解法と同じ計算になるだけなので
敢えてやってみました



今度は (tanθ)^2 の不定積分が必要になりました。
これも (tanθ)'=1/(cosθ)^2 を利用するとサクッと求められます。



まぁ,そんなわけで定積分の計算も1回解いて終わりにしないで
別の手順で求めてみよう~みたいなことやってみると意外と面白かったり
新たな発見があったり,要領のいい計算のコツが見い出せたり,
いい計算練習になったりしますんで,是非是非やってみてくださいまし


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