先ごろ、表題の表彰式が挙行されました。濱口名古屋大学総長列席のもと、厳粛な雰囲気の表彰式でした。
今年度は、名古屋大学附属中学高校の吹奏楽部(18名)による演奏がオープニングでした。
コンクール:シニアの部 大賞は岐阜県立恵那高校3年の西尾優汰君が受賞しました。
ジュニアの部 大賞は東京都、筑波大学附属駒場中学校3年の野村建斗君が受賞しました。
論文賞 :シニアの部 金賞は愛知県、東海高校2年の中西有馬君が受賞しました。
銀賞は愛知県、旭丘高校1年の近藤友祐君が受賞しました。
ジュニアの部 金賞は愛知県、東海中学3年の山本悠時君が受賞しました。
西尾君は高校におけるSSHの授業に刺激を受け、コンクールに挑戦したそうです。
論文賞金賞は高校、中学ともに東海が受賞しました。高校はこれで5年連続金賞受賞したことになります。
中西君の受賞の挨拶にも「先輩方の受賞がこれで途切れることがなかったのでホットしています。後輩たちにもこれに続いてほしいと思います。」という言葉がありました。さっそく、山本君(中学3年)という頼もしい後輩が現れたわけです。
東海の二人が受賞したテーマは「3種類の面」というものでした。
「4角形、5角形、6角形をそれぞれ1個以上用いて、なるべく面の数が少ない多面体を作ってください。できれば辺の長さが全部等しくなるようにしてください。」
二人とも、アプローチがまったく異なる方法で、最小は9面であることを導いていました。
中西君は、場合わけを丁寧に行う、ヒューリスティックな方法によっていました。漏れのない厳密な議論をしていました。
一方、山田君は、オイラーの多面体定理を駆使して、条件を絞り込み、問題の条件を満たす多面体の最小は9面であることを導いていました。さらに、多面体に穴が開いている場合も調べていましたが、そちらは未完でした。
どちらとも、オリジナリティー溢れる力作でした。
また銀賞の近藤君は情報幾何の知識(ボロノイ図)を駆使した力作を提出してくれました。実際にソフトを組んで、実証性にとんだ結果をだしていました。今後の活躍が楽しみです。
さあ、来年度に向けて、新しい問題を考えよう。
新時代に向けて、来年度のコンクールは「インターネット受験」も可能なように頑張ろうと思います。(出来ればね。)
それでは皆さん、来年また日本数学コンクールでお会いしましょう。