ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

青土ダム

2016-03-24 08:00:00 | 滋賀県
2016年3月19日 青土ダム
 
青土で『おおづち』と読みます。
青土ダムは滋賀県甲賀市土山町の淀川水系野洲川にある滋賀県営の多目的ロックフィルダムです。
野洲川は琵琶湖に流入する川としては最長で、水源の鈴鹿山脈は花崗岩質で豪雨のたびに洪水被害をもたらし『近江太郎』の別名を持っていました。
野洲川上流には戦後間もなく野洲川ダムが建設されますが灌漑目的で洪水調節機能はなく、洪水調節機能を持つダムが求められました。
一方新幹線や名神高速道路の開通により、湖南地方では工場進出や人口増による水需要の高まりが予想され新たな水源の確保が課題となりました。
そこで1987年(昭和62年)に滋賀県最初の多目的ダムとして建設されたのが青土ダムです。
青土ダムは野洲川中・上流部の洪水被害の軽減、既得取水権の補給と河川流量の維持、甲賀市への上水道の供給、湖南工業地帯への工業用水の供給を目的とするほか河川維持放流を利用して最大250キロワットの管理用電力の発電を行っています。
 
このダムの特徴はなんといってもその特異な形状の洪水吐です。
常用洪水吐は自然越流式が2門とラジアルゲート1門で構成されており、2つの自然越流式洪水吐に水が吸い込まれてゆく様はまるで巨大なアリ地獄の様相です。
 
土山から県道9号を北上すると青土ダムに到着します。
左岸の洪水吐は下から見てもちょっと複雑な形状です。
 
ズームアップ
自然越流式2門の間に縦長のラジアルゲートがあります。
 
右岸から
堤高はさほどありませんが美しいリップラップです。
堤体直下は公園になっています。
 
天端は県道9号線。
 
右岸の取水設備
奥は青土エコーバレーの管理棟です。
 
洪水吐と減勢工
 
これが噂の洪水吐
まるで二つ並んだ巨大なアリ地獄!
 
 
右岸の山は採石場になっておりダンプがひっきりなしに行き交っています。
 
今回の滋賀県のダム巡りの最大の目的と言っても過言ではない青土ダムの洪水吐。
写真では何度も見ていましたが実物を見るとびっくり仰天。
期待通り越流していてよかったよかった!!
 
追記
青土ダムには410万立米の洪水調節容量が設定されていますが、豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに250万立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
1364 青土ダム(0253)
滋賀県甲賀市土山町青土
淀川水系野洲川
FNWI
43.5メートル
360メートル
7300千㎥/6600千㎥
滋賀県土木交通部
1987年
◎治水協定が締結されたダム


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