風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

映画/神様メール

2016年10月19日 | 映画



予告編を見て、大いに期待したのですが、ちょっぴり期待以下でした。
私は、余命を知った人々が引き起こすパニック・たくさんの悲喜劇・大騒動コメディを想像していたからです。
ストーリーは、全くの作り事ですから当然リアリティはありません。
さて、原題は、Le Tout Nouveau Testament=The Brand New Testamentは、最新約聖書と言う意味だそうです。
神様は、なんと妻と死んだ一人息子[キリスト]と娘の家庭があって、ベルギーのブリュッセルに暮らしています。
キリスト教の神様の娘が、父親=神様に大反発して、人間に「余命幾ばくのメール」を送信してしまいます。

娘は、地上に現れ、新たに6人の使徒を見つけ出して、「新・新約聖書」を作ることになります。
神様は実はパソコンを通してしかその「全能」の力を発揮できません。
つまりパソコンがないと全くの凡人で、それ以外の「神的」能力は皆無なのです。
壊されたパソコンの修理のためには娘が必要で、彼女を追って地上に降りてきます。
彼は人間の俗物以下の悪態をつきます。霊力はないのですからなす術なく、まして天上に戻ることも出来ず、
あちこちでひどい目にあい、結局警察に逮捕され、イスラム教のウズベキスタンに強制追放されてしまいます。
さて、キリストには12人の使徒がいました。
その理由は、何と神様がアイスホッケーが好きでその人数だというのです。
娘は何故か新たに6人の使徒を選び「新・新約聖書」の作成を思います。
私は、キリスト教についての知識は詳しくありません。
使徒12人の12の数字の意味を知りませんでした。
ネットで調べたらイスラエルには12の部族があり、使徒はその普及のために送られたという説もあるようです。
仏教には「天」がいます。釈迦はインドの諸部族を折伏・帰依・統合させ、彼らの神を仏教の守護神=天としたと言う説があります。
似ているなと思いました。
少女に選ばれた新たな使徒は、ちょっぴりユニークです。
いずれも余命がわずかになった人々が、残りの時間を歩み始めます。
ターゲットの女性に惚れてしまった保険屋を辞めて殺し屋になった男性
 
雄のゴリラに恋した熟女とその彼氏のゴリラ

その他、鳥を追い求めて北極まで行ってしまった老人、セックス依存症の男性、女の子になりたい男の子、
そして、殺し屋と一緒になった、子どもの時左腕をなくしたモテモテの美女の6人でした。

以下ネタバレですが、女神が神様の部屋を掃除機をかけるためにパソコンの電源を切ってしまいます。
掃除が終わって、パソコンの電源を入れます。
野球が好きな彼女は娘が加えた6人の使徒を加えて18人とします。
そして再起動によって、それまでの余命寿命がリセットされてしまいました。
結果、「めでたし・めでたし」で終わります。
ここで私の疑問です。
余命がリセットされた時、彼ら・彼女らは、「ギリギリで選んだ」選択に悔い、やり直しはなかったのでしょうか?
制作者の結論は、殺し屋が彼女の子を宿し、熟女がゴリラとの赤ちゃんを産んだり、でした。
一番の悲劇は、余命100年と言われていた青年です。
彼は、それまで何度も自死的行為をして来たのですが、その度に偶然の奇跡で助かって来ましたが、
パソコンがリセットされた後は……でした。
キリスト教の伝統的教え=タブー、絶対的存在者としての神、つまり伝統的西洋文明の価値観をここまで茶化します。
ここには、神はどうして男なの?という根本的問も潜んでいるようにも思います。
原始宗教では、神は聖人では全くなく、「人間の欲望そのもの」の顕在的存在だったと思います。
だからこそ、釈迦やキリストやモハンマドのような「如来」が生まれ、新しい宗教が生まれたのだと私は思います。
12人に使徒では足りない、新たな6人の使徒が必要というのでしょう。
私は、現代ではそれではまだ足りないと思うのですが…。
今日では、パソコンと携帯・スマホが「神」のようになっていて、人々はそれに依存しきっています。
まさに新しい「ユーロ」的世界を垣間見たと言っては大袈裟すぎますか?  【10月17日】
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