Make'em Say Uhh! - 全米TOP10アルバム全作レビュー

全米チャートでTOP10入りした作品をジャンルに関係なく片っ端から紹介します。

引っ越します

2005-12-03 13:26:48 | Latin Rock
しばらく試行的にgoo blogを試してきましたが、できないことが多すぎてうんざりしてきたので、辞めて引っ越します。
引っ越し先は http://top10albums.seesaa.net/
既に、ここの記事すべてと、コメントは移行済みです。こちらのサイトは消滅させますので、ブックマークされてしまった方はお手数ですが移行をお願いします。
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Amarantine / Enya (#8, 05/12/10)

2005-12-02 01:23:29 | Ambient
Sales: 178,000
日本でも初動10万枚以上でオリコン初登場2位と大ヒット中のエニヤ。通常日本ではエンヤと書くが、エニヤのほうが実際の発音に近い。と昔知人に言われて以来なるべく意識してそう書くようにしているが、実際のところそれが本当に正しいのかどうかは知らない。
この人の場合は聴き手側の期待と、彼女の提供する音楽がぴったり一致し、寡作でかつ一作一作は非常に丁寧に作られて品質が高いだけに、人気が長続きするパターンだ。なんというか「エニヤらしい」としか形容しようのない涅槃のような音が続く。これは音楽の系譜やスタイル云々ではなく、聴き手側の接し方という観点から見れば、ポピュラー音楽の一種というよりはクラシックの仲間と言ったほうがいいだろう。
彼女のアルバムはやたらと長く売れ続けるので大ヒットしたような印象があるのだが、実は全米チャートでは前作「A Day Without Rain」に次ぐ好成績。イギリスでもアメリカと同じ8位に初登場したが、これは逆に全英チャートではデビュー作「The Celts」に次いで低い成績。
Search Amarantine @amazon.co.jp
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Born To Run / Bruce Springsteen (#18, 05/12/3)

2005-11-28 23:55:47 | American Rock
Sales: 53,000
ついに登場。「明日なき暴走」30周年記念エディション。この手の「新装版」とか「何周年記念特別版」は、だいたいお約束としてデモとか未発表とかのレアトラックを集めたボーナスディスクがついてくる。しかし、意地悪な言い方をすれば、デモだの未発表曲だのというのはしょせん「ボツ」であり、当時アーティストが「世間に対し発表するには値しない」と判断したものだ(すべてがそうとは限らないにしても)。そのアーティストの音源ならボツでも何でもいいから片っ端から聴きたい!っていうのはよほどのファンだけであって、一般人にとっては、冷静に考えればそれほど惹かれるアイテムではない。
しかし、これはまったく格が違う。まず、余計なボーナストラックなどいっさい入っていない。オリジナルアルバムの8曲をリマスターしただけだ。じゃあなにが特別なのかと言うと、DVDが2枚もついてくる。1枚は、このアルバムが発表された1975年当時のライヴ映像。しかも「オマケ」的なケチくさいものではなく130分の堂々たる作品。BBCが撮影したというので映像もしっかりしている。「発掘映像」にありがちな「ま、貴重な映像なんだからこの程度のクオリティでも我慢してよ」というエクスキューズはここにはいらない。スプリングスティーンのファンなら、まずこれだけで買いだろう。更にもう1枚のDVDはアルバム製作のドキュメンタリーで、これはややマニア度が高くなるが、貴重映像満載で、もちろんこれとて単独のDVDとして商品化できるぐらいの価値はある。
私は高校1年生のときにバイトして当時まだそれほど普及していなかったCDプレイヤーを買い、最初に購入したCDソフトが、当時3500円だった「明日なき暴走」だった。しかしこのアルバムは録音があまりよくないのか、妙にこもった音で、「え、CDってこんなん?」とえらいショックを受けた覚えがある。今回デジタルリマスターされた音を聴くと、まあ確かに以前よりはクリアな音になっているが、やっぱり75年当時の他の作品と比較してもあまり音は良くない気はする。その点は残念。今回飛躍的に音が良くなって感動しちゃうことを期待してたんだけどなー。
と言いたいことは尽きないが、75年のライヴ映像だけが目当てでも充分に買う価値ありだと結論づけておこう。筋肉もりもりで拳を振り上げて歌うスプリングスティーンの映像しか見たことがない人には、暗闇の中にうずくまって独り言のように詩をつぶやくスプリングスティーンの姿は新鮮だろう。
なお、本品の日本盤価格は6720円だそうだが、よーっぽど英語が苦手で、字幕代に何千円でも払うという人以外、絶対に買ってはいけない。amazon.co.jpでアメリカ盤を買えば4000円未満(送料無料)で買えるし、そもそもアメリカのamazon.comでは25.98ドルで売られているのだ。DVDはリージョンフリーなので普通に再生可能。安心して輸入盤を買おう。まったく消費者をナメるのもいい加減にして欲しいね。せっかくのすばらしい作品なのに気分が悪くなるよ。
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Bullet In A Bible / Green Day (#8, 05/12/3)

2005-11-26 13:45:52 | Alternative Rock
第二のピークを迎えたグリーン・デイの勢いを封じ込めたライヴ盤。前半は「American Idiot」中心で、後半はベストヒット集。
観客の声の入り方が絶妙で、盛り上がり方が、一体感がよーく伝わってくる。会場の全員が一緒に歌っているであろう「Basket Case」や「Good Riddance」なんか感動的ですらある。全般に曲の原型をほとんど壊すことないそのままの演奏で、ボーカルも非常に安定しているので、ライヴならではのハプニング的な要素はあまり味わえないが、彼らの楽曲の良さ、楽しさを再確認するには、ただのベスト盤よりもむしろこのアルバムのほうがいいかもしれない。
と、音だけでも充分に楽しめるのだが、初回はDVD付ということで、かなりお得感が高い。とくに日本盤は2980円と、DVD付きにしてはけっこう頑張っている。2時間ものボリュームたっぷりの映像はいいが、ライヴの映像がやけに凝ってたり、間にインタビューが入ったり、編集のせいで「勢い」が殺がれてしまっている、という意見が多い模様(私は未見)。
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Comin' To Your City / Big & Rich (#7, 05/12/3)

2005-11-26 13:45:26 | Country Rock
Sales: 157,000
ビッグ&リッチってなんちゅう名前だ。最初はラッパーかと思ったよ。ところがこれがジョン・リッチとビッグ・ケニーのカントリー・デュオだったりする。リッチさんは元ローンスターなのでデビューといってもまったくの新人ではなかったわけだが、デビュー作の前作でブレイク、これが2作目。実が前作がぐんぐんチャートを上昇したのは、彼らが発掘した新人女性カントリーシンガー、グレッチェン・ウィルソンが大ブレイクしたのにつられる形ではあったのだが。
だいたいアップの曲ではギターがトワンギーに鳴り、ミドル~スロー系の曲では素朴で美しいハーモニー・ボーカルを聴かせる。後者では70年代のシンガーソングライター物みたいな「Never Mind Me」なんかすごくいい曲だ。しかし彼らの持ち味はやっぱり豪快な前者。いわゆるカントリーよりは、サザン・ロックだと言ったほうがイメージは近いかもしれない。コミカルな曲が間に登場したり、飽きることなくかなりいい感じで終盤まで聴き進むのだが... 「8th Of November」でいきなりクリス・クリストファーソンが登場、なにやらナレーションを始める。そして...ああ軍歌だ。そして極めつけはアルバムのラスト「Our America」。I have a dreamだの平等だの自由だのとくすぐったい前口上に導かれ、高らかに歌われるのは... アメリカ国歌。あちゃー。「けっこういいアルバムじゃん」と聴き進めて、わき始めていた親近感が、さーっと引いていく。あーやっぱりこいつらは俺とは違う人種だー。
ただ、もういちど書くが「Never Mind Me」はほんといい曲だ。
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Some Hearts / Carrie Underwood (#2, 05/12/3)

2005-11-26 13:44:42 | Mainstream Country
Sales: 315,000
「アメリカン・アイドル」第4代優勝者のキャリー・アンダーウッドはカントリーの人。声やコブシのまわし方がちっとアギレラに似てる気がするが、曲調はだいぶ違う。
アメ・アイと言えば初代優勝者のケリー・クラークソンが大活躍中だが、音楽だけの力で彼女ほどのポピュラリティを得るのは難しいだろう。全米No.1ヒットとなったデビュー曲「Inside Your Heaven」なんかは普通のバラードだったが、このアルバムでははっきりとカントリー色を出してきた。これが単なるマーケティング戦略ではなく、彼女自身が志向した結果なのだとしたら潔いが、日本では売れないなあ。
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Confessions On... / Madonna (#1, 05/12/3)

2005-11-26 13:44:06 | Dance
Full Title: Confessions On A Dance Floor
Sales: 350,000
マドンナにとって6枚めのNo.1アルバム。もっと多いような気がするんだが、実は彼女には「最高位2位」が4枚もあったりするので。
今回はダンスミュージックばかりに的をしぼってることと、先行シングル「Hung Up」がABBAそのまんまだというのが話題。ABBAはそもそもサンプリングが嫌いなのでほとんど許可を出さないが、マドンナ直々のお願いじゃしょうがない、と珍しく許可したらしい。ま、ほとんどサンプリング部分しか耳に残らない話題作りのためだけの曲ではあるのだが、それでアルバムがこれだけ売れたんだから作戦としては大成功。
マドンナは「Vogue」にしても「Ray Of Light」にしても、最先端風の雰囲気を漂わせつつ、大衆向けにベタに仕上げるのが得意な人なので、今回もそういう曲満載。決して、クラブ系ばっかりだから普通にポップスを聴いてるリスナーにはとっつきにくい作品、というわけではなく、むしろ雰囲気的には70年代ディスコや、80年代のテクノポップを思わせたりもする。「Future Lovers」なんてミュンヘン時代のドナ・サマーだし。
しかし、あの年齢であの体形とダンスが凄いのはわかるんだが、どうしても気持ち悪さを感じてしまうのはなんでだろう。逆に、不自然だから気持ち悪いのだろうか。一時期のシェールみたいなもんか?
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Flo'Ology / Floetry (#7, 05/11/26)

2005-11-20 14:06:49 | Smooth Groove
Sales: 77,000
オーガニック系ソウル&ヒップホップ女性デュオの3作目(うち1枚はライヴ盤)。なんかキーワードを寄せ集めた節操のない人たちみたいな表現になるが、実際こうなんだから仕方ない。コモンがゲスト参加してるのも頷ける雰囲気の音。際立ってボーカルやライムに特徴があるわけではなく、むしろ存在感は軽めだし、楽曲もメロディよりは雰囲気重視で、1曲1曲よりはアルバム全体を味わうような存在。こんな地味な人たちがよくもまあ売れたもんだ。
もともとはロンドンで活動を始め、アメリカに渡ってからは裏方として、ビラル、ジル・スコット、グレン・ルイスなんかに曲を提供するソングライターだったという彼女たち。この経歴が物語る通りの音だ。
全体に非常に淡白なアルバムだが、とろけるように甘美なスロージャム「Lay Down」は絶品。全体的にもう少し、この曲みたいな色気があると良かったのに。
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12 Songs / Neil Diamond (#4, 05/11/26)

2005-11-20 14:05:57 | Singer-Songwriter
Sales: 93,000
リック・ルービンのプロデュース作ということで、ジョニー・キャッシュの晩年の4作品と比較したくなるのは仕方ないところ。確かに、あの一連の作品と共通する「裸」の感覚がある。よけいな音はいっさい省いて、声と、最小限の楽器の音だけ。それによりジョニー・キャッシュは「凄み」が際立っていたのに対し、このニール・ダイアモンドの作品は楽曲の良さが際立った。オープニングを飾る「Oh Mary」で期待は一気に高まる。正直言ってニール・ダイアモンドって別に好きでもなんでもなく、むしろウザい人ぐらいに思っていたが、この一曲ですっと彼の世界に引き込まれ、「もっと聴きたい」と思わされた。ああ思う壷だ。以降も地味で味わい深い作品が並ぶ。単に私がこういうのが好きだというだけでなく、もっと冷静な目で見ても傑作だと言い切れる、すばらしい作品だ。
ニールのトップ10入りは92年のクリスマスアルバム以来。オリジナルアルバムとなると、82年の「Heartlight」以来実に23年ぶりということになる。で、なんで14曲入りなのにこのタイトル?とやっぱり疑問に思うのだが、最後の2曲はボーナストラックという扱いで、本編は12曲ということらしい。そんなん屁理屈だけどね。
しかし間抜けなことにこのアルバム、現在は出荷が停止されている。例のSONY/BMGのスパイウェア騒動のとばっちりを食ったせいで、きっとチャート上からも突然すっと姿を消すのだろう。このアルバムを購入し、パソコンで再生した人は要注意。Googleで「SONY スパイウェア」と検索すれば関連記事は死ぬほど出てくると思うので(どうせ相手方のページが動いてすぐデッドリンクになるのでここに直リンクは貼りません)。
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Get Rich Or... / Soundtrack (#2, 05/11/26)

2005-11-20 14:05:14 | Hip-Hop: New York
Full Title: Get Rich Or Die Tryin'
Sales: 317,000
30万以上のセールスを維持してるので充分といえば充分なのだが、やっぱり50セント的にはこれが1位を取れなかったのは痛手だろう。50セントのメジャーデビュー作と同じタイトルを冠したこの作品は、彼の自伝的映画のサントラ。「Get Rich Or Die Tryin'」というフレーズって、よくできてるよね。同じタイトルを使い回したくなる気持ちはわかる。
もちろん全曲がG-ユニットの面々による新曲。ロイド・バンクス、ヤング・バック、トニー・イエイヨのソロ曲もあり。ま、この情報だけで充分どんな音か想像はつくだろう。シングル「Window Shopper」を筆頭に、これまでの彼らの作風と比べてちょっと柔らかめの音が多いかな、という気はするが。モブ・ディープやM.O.P.といった、後からG-ユニットに合流した「先輩」たちがすっかり馴染んでしまっているのはなんとなく寂しい。マーダー・インクから今度こそ再デビュー!と意気込んだまま、またレーベルごと消えてしまったチャーリー・バルティモアのようにならないといいけど。
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