≪下らない夜のお話≫

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	フルールココ

「君に殺されるなら、素手で首を絞めて欲しいな。ロープだと痒そう。ナイフで刺されるの痛そうだし、バットで殴られるのもそうだし。高いところで背中押されて落ちるのは、下がアスファルトなら痛そうだし。海岸の崖ならちょっとはいいかも」
「なんであなたを殺さないといけないの？」
「薬も嫌だな。苦しそうだ」
「だから、なんで殺さなきゃいけないわけ？」
「君を殺すなら、素手で首を絞めるかな。ナイフで刺すと見てるこっちも痛そうだし、バットで可愛い君を撲り殺すのも気が引けるし、毒殺は苦しそうだし。高い所から突き落とすと君の可愛い顔がグチャグチャになりそう。可哀想だし」
「そうね。今夜も優しく殺して」

いつも通りの下らない夜だった。