白き焔BLOG

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真理の扉の図柄の話

2005-11-18 03:59:11 | 鋼コラム
真理の扉の絵が、アルとエドで違う!というところから、セフィロトとクリフォトの樹というキーワードが、終日様のところで取り上げられ、ハガネノココログ様のところで詳しく調べていらっしゃいます。

今まで私は、カバラ、タロット、神秘学を避けてきた。一時、かなり占いにはまっていたにもかかわらず、天野義孝のタロットとか買いそうになりながらも、結局出会うことがなかった。(苦笑)聖書も苦手だし・・・。

さらに言うならば、あれだけ話題になったエヴァンゲリオンを一度も見ていない。その間はヲタクの足を洗ってたのだ。(自爆)

だが、ちょっと調べてみた。純粋に鋼を楽しむのに、こういう作業は邪魔なような気もするが、あえて、深読み、誤読したいと思う。このところ、一人で勝手に深堀な記事多いなぁ。独りよがりでゴメンなさい。先に謝っておきます。

(この手の情報が簡単に検索できて、かつ流通してしまう早さを考えると、作者様のやり難さは想像に難くない)

私としては発見!があった。エドが書いていたクセルクセスの錬成陣の神と言う字はヘブライ語。これ、ほぼ同じじゃない?

だから、なんだ?!言われても、困っちゃうが。(^^;)あ、別に知ってる・・・?カバラや錬金術はヘブライから始まったのだから、当然といえば当然かもしれない。

セフィロトの樹(生命の樹)もクリフォトの樹(邪悪の樹)も、ヘブライ語。

セフィロトの絵を探したのだが、カバラ的解釈のものばかりでNo.1からNo.10のセフィラ(固まりのようなもの)とダアト、22のパス(セフィラをつなぐ道)の図ばっかり。いわゆる樹のようなものを、私は見つけられなかった。ちなみに、上に昇っていくことでより高次元に到達できるようだ。

エドの扉の絵を見ると10の固まりと、8本の枝と、1本の幹と、10本の根と、10枚の葉っぱ?が、葉っぱが下に、根が上に描かれている。普通の樹とは逆さま。

これが創作なのか、本歌取りなのか・・・。巨大樹の神話って世界中にあるんだけれども、錬金術に近い部分というと、やっぱりセフィロトに類するものなのかなぁ?

クリフォトについても絵は見つからなかった。「逆しまの樹」「下に降りていく樹」という記述はあって、セフィロトの上下逆転したものなのかな?と思った。

『クリフォトKlippoth 広く用いられているヘブライ語で、本来は星気の殻を表すものであったが、現在ではデーモンやエレメンタリーとも混同されている。この言葉は、また時にはサマエルの住まいであるデーモンの全領域を表すのに用いられる。』(オカルトの事典/青土社)

クリフォトの解釈の中に、セフィロトのNo.1-No.10に対して、No.10i~No.1iの虚数を当てているものがある。虚数・・・って数学で出てきたなぁ・・・。数学で赤点寸前の私には、現実には存在できないものだっていうことくらいしか、分からない・・・(爆)

その当時を思い起こすと、インドラ様(天空戦記シュラトの悪役)の雷帝時空烈は、天空樹(やはり巨大樹が・・・)の裏側とも言うべき虚数世界にぶっ飛ばす幻魔拳(聖闘士聖矢、一輝の技)みたいな技だと思っていたけど、どうだったっけか?なんていうレベルの脳みそなのだ。(脱線した。誰もわかんねぇよ。いまさら!)

だが一番早いカバラの理論書が成立したのは、創造の書3~6世紀頃に対し、虚数と言う概念は数学者オイラーの18世紀ごろなので、後づけと思われる。全然クリフォトの謎の解決になってないっすね・・・。

ここで、ようやくクリフォトの別の発音表記を発見。ケリッポト(Kelippot)、アルファベットではQlippothでも検索可能(英語の得意な方、Treeと共に検索してください)。

こちらで調べると、

『閉じた貝殻』=自分が全能であるような闇の世界に閉じこもること

この解釈だと、むしろお父様の方が、こちらを象徴するキャラクタな気がする。

ぜんぜん鋼とは関係ないし、裏を取れなかったのであるが、クリフォトに関する興味深い記述を引用する。


3P様の書評サイトでの投稿:

>片方に捕らわれた人や物のことをヘブライ語でケリッポトと言います。
>英語ではThe Kings of Unbalanced Force(均衡失いし力の諸王)と書きます。
>視覚イメージでは天秤の片方が、重みで計れなくなる状態です。

うう、片方に囚われた人!うわー、そのまんまアルっぽい。自分の肉体と精神と魂が分けられてしまって、その半分に囚われているとも解釈できるし、兄に囚われていると言う解釈もできいちゃう。

The kingdom of unbalanced forceというのがクリフォト世界ですというような英語のサイトは見つけたんだけど・・・URL紛失。

さて、旧約聖書には、生命の樹と、善悪の知恵の樹というものが登場する。この生命の樹=セフィロトと表記してあるところは多いが、知恵の樹のカバラ表現は何?と思ったのだが、わからない。

知恵の樹の実を食べてしまったのが原罪になった。原罪というと、七つの大罪につながって、ウロボロスにつながっちゃう。ということはお父様の扉絵は・・・?

もともと私がこの記事を書き始めたのは、あの扉はセフィロトとクリフォトではなく、もっとオリジナルな創作なのでは?ということを書きたかったのだが・・・。絵柄はさておき、意義的には近そうな感じ・・・。

個別の樹についての解釈はさておき、一人に一つ扉があり、真理君が居ると仮定しよう。そうしたら、その扉一枚一枚はすべて違う絵柄であろう。2種類のどちらか、というのは考えにくいし、エドとアルだけ特別に違うというのも考えにくい。

そうするとイズミにもあるし、人柱の数だけ扉は存在する。カバラで樹と言ったらセフィロトとクリフォト以外にはなさそうなので、一人に一つというのは難しいのではないか。樹以外の図案がある可能性もあるか・・・。

バリエーションとして樹にこだわろうと思えば、世界樹木神話なんて本もあるか。

エドの扉の柄の文字が、ちゃんと見える奴を探したら、一つは解決するのかな?
アルの方も文字が書いてあるけど・・・。

私としては、真理と言うのは一つじゃないのだ、一人一人の中に真理は存在するんだなぁということに、いまさら気がついて、奥が深いなぁと思った次第。もう深読みと言うか、一人泥沼?な調べモノでした。

12/19 終日様の「アルの扉の絵はクリフォトなのか?」に関する記事更新

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (仁JINN(才谷屋))
2005-11-18 09:23:29
はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいております。

2種の樹のこと興味深く拝見させていただきました。

エドのセフィロトの樹に関しては、エヴァのオープニングにも同じ図柄が出てきました。

ちなみにこちらの下の方にもあります→http://iconluminaris.com/rei/page007.html

でも、クリフォトに関してはどうしても見つけられなかったので、これはこの「さかさまの樹」に似せて創作したのかなと最近は思い始めています。

私も扉の図柄は一人ずつ違うんじゃないかと思ってます。

案外「お父様」の図はこのサイトの7つの燭台だったら「7つの大罪」ぽくて面白いかもと思ってしまいました。
Unknown (ジビコ)
2005-11-18 13:07:30
わーい真朱さんが昔の遠藤みたい。

究極の存在の基盤が…ペルシャ絨毯の一針が…

ちょっとそのお話、今度ゆっくり語ってください。ああ、でも私も調べたーい。



エヴァは汚い3倍録画で宜しければビデオありますよ。



さらにセフィロト談義 (真朱薫)
2005-11-20 04:31:50
仁JINさま

こちらこそ、いつも才谷屋さんのBlogを拝見させていただいております。書き込みありがとうございました。



おぉー、どんぴしゃの絵が出てきましたね!



この絵の出典としては、アタナシウス・キルヒャーの『エジプトのオイディプス』(1652年)と、ロバート・フラッド『神聖哲学』(1626年)のようですね。



http://hw001.gate01.com/yuji-toki/nazotoki-2.html

こちらによると、ウロボロスなども交えて、DNAを表しているなどと超解釈が出てますが・・・。



エヴァでこの絵を使っているのは知らなかったのですが、私は仁JINさんが引用されたサイトの説明文が理解できず、更なる謎が生まれてしまいました。



さかさまの樹(セフィロト)となっていますが、文面はカータ(カタ、またはカータカ)・ウパニシャッドについてです。



木の名前をアシュヴァッタ=無花果(いちじく)の樹としています。これはサンスクリット語のインド菩提樹、 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/indo-bodaiju.html を指すのです。ハート型の葉というもの特徴です。



でも、どーみても、この絵のような木ではないのです。



さらにバンヤン(バニヤン)ですが、こちらはベンガル菩提樹のことで、いわゆるガジュマルです。気根と呼ばれる根っこが、空気中に生えます。そこは逆さまの樹っぽいです。



ですが、この絵だけ見た感じだと、ヤシの木っぽいと思いませんか?



そうこうするうちに

http://www5b.biglobe.ne.jp/~fuh-yuh/ahobon23.htm

こちらの『旧約聖書がわかる』部分の言及にたどり着きました。



>地中海周辺諸国では無花果は最古の果樹であり、生命樹として神聖視される事が多かった



>木々の王の候補から外されているけれど、ナツメヤシは”フェニックス”と言われるほどの見事な樹木



むしろこの絵としては、ナツメヤシかと。



セフィロトを実際の樹木の何に結び付けてもいいと思うのですが、調べていくうちに、この絵的には逆転した「フェニックス=不死」だったら面白いなぁと思いました。



セフィロトには上昇・下降という概念があるのに、なぜ逆転した樹をモチーフに使ったか疑問です。



七つの燭台(メノラー)も生命の樹を模しているようです。

http://www.fitweb.or.jp/~entity/shinpi/kabara2.html



生命の樹の隠喩的モチーフが他にもあったとしたら、その絵がアルの扉絵の可能性もありますよね。



>ジビコちゃん

ただいま糸がもつれて土曜夜25時どころじゃない時間・・・(笑)
恥。 (真朱薫)
2005-11-30 01:47:14
われながら底の浅い考察記事をアップしておりますが、一度アップしたものを削除・大幅修正するのは嫌いなのでこのまま残します。



イズミ師匠の扉もエドと同じ柄だったという確認が鋼の器様の http://momodori.seesaa.net/article/9712525.html の記事に出てるいる。



むしろアルが特殊・・・なのかなぁ・・・。
すみません (入夜)
2005-12-18 16:04:07
真朱様、ご無沙汰しております。

この記事で、拙宅の所から「クリフォトの樹」に関した記事を引用して頂きまして、ありがとうございます。

しかし、この記事自体に誤りがありましたので、今回訂正の報告をさせて頂きます。

訂正内容についてはTBさせて頂きましたので、参照して頂けたらと思います。

この度は、真朱様の貴重な時間を無駄にさせてしまうことになって、申し訳なく思っております。今後このような事が無いように努めていきたいと思います。

この度は、大変失礼致しました。
入夜さま (真朱薫)
2005-12-19 22:49:34
当方で勝手に引用させていただきましたのに、ご丁寧に訂正のご連絡を頂き、ありがとうございます。



あれから追従して調べていらっしゃったんですね!尊敬します。



考察って、私もつまらないことを書いておりますが、難しいですよね・・・。私は途中で思考放棄状態です(苦笑)



作品についてこれだけ色々なことを考えさせられるというのが、鋼は魅力の一つだと思っています。
Unknown (w)
2007-11-16 23:00:11
あんたちょっと勘違いしてない?wセフィロトなんて調べてわかるようなものじゃないよ?セフィロトは真理だ人、神、宇宙の構造と関係神の意思の通り道、ダビデの星、ロゴスの三角形、太陽の輝き、月の輝き、星の輝き、メノラー、男性原理、女性原理、3つの柱、隠れたセフィラダート、巻きつく蛇、四界、アツィルト界、ブリアー界、 イエツィラー界、アシャー界それがわかるとwあんた神になれるよw
w様 (真朱薫)
2007-11-19 11:36:51
ご指摘いただくまでもなく、分かるわけないと思っています。

私は錬金術師でもなければ、研究者でもありませんし、ましてや神になりたいわけでもありません。

私はただの鋼の錬金術師と言うマンガの一ファンにしか過ぎません。そしてこのマンガの中の錬金術は、オリジナルな世界観で展開されています。

その世界観に楽しむために付け焼刃で書いた内容の古いエントリーに対し、わざわざコメントを頂きありがとうございました。

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