Fish On The Boat

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『トラブル・イズ・マイ・ビジネス』

2016-12-13 22:05:04 | 読書。
読書。
『トラブル・イズ・マイ・ビジネス』 レイモンド・チャンドラー 田口俊樹・他訳
を読んだ。

チャンドラー短編全集4巻目にして最終巻です。

おなじみフィリップ・マーロウの
小粋なユーモア台詞がちりばめられたものや、
チャンドラーにしては珍しいらしい幻想モノや、
探偵小説の自らの価値観、分析、
などを吐露したエッセイなどが収録されています。

チャンドラーらしい描写の仕方があって、
たとえば、
魅力的で美しい女性がいる。
比較的、目が左右に離れているらしく、
それを目と目の間でものを考えているのだろう、
みたいなのには、うっすら狂気を感じたくらいです。
でも、こういうの好きなんですが。

また、エッセイの冒頭では、
こんな文言があります。

____

「いつの世のどんな種類の小説も、
リアリスティックであることを旨としてきた。
いまなら道化芝居なみに不自然なつくりものとしか見えぬ古風な小説も、
当時の読者の目で見ればそうではなかった」

____


昔の小説にならったように、昔の文体で作品を書いても、
それはパロディであり、現代を描写できな。
あるいは幻想小説になるんだと思います。

いやぁ、おもしろかったです。
とくにそのユーモア感覚が好みです。
次にチャンドラーのものを読むのは、
長編で、さらにたぶん、村上春樹訳なのだと思いますが、
自分で自分に、乞うご期待だね!と言っています。

こういう軽くておもしろい感じで、
書きだしからばーっといって、
それでいて現代のリアリズムを持っている。
そういうものをぼくも次には書きたいですね。


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