果てしなき独り言

毎日そこはかとなく思う事あり。言葉を紡ぐ職人には遠いけどね。

愛し合うかたち

2006年01月11日 | 感じるとこ・・・ぇ
指先がほんの一瞬触れただけで通じる感情があるのよ。ましもです。
これはここの続編です。

二人が愛し合う時は、キスから始まることは少なかった。
彼の運転する車の助手席で、あたしは、彼のシフトノブに置いた手に
自分の指を這わせる。
信号で止まるたびに、彼はあたしの目を見つめ、
そして何度目かに、彼の方からあたしの手を握り、
そのままシフトノブを握らせる。

言葉は、あったり無かったり。
その日のことを話すこともあれば、
もう、言葉すら邪魔になるほどにシフトノブを握らされている
彼の手のひらの感覚に酔いしれる日もあった。

いつものホテルに寄り、車を降りる間だけ手を離し
すぐに繋ぎ治して適当に部屋を決めて、ホテルの部屋に入る。
そして、やっと、キスをする。
お互いの服を乱暴に脱がしあいながら、
あたしは、彼の体の全てに触れようとし、
かれは、全身であたしの全てに触れようとした。

前戯と呼べるものは、この程度だったかも知れない。
繰り返されるキスの音と、
触れられるたびに漏れてしまうあたしの声が
ベッドにたどり着く頃には、
インサートに向けての準備が整っていた。

少し乱暴にベッドに倒される。
けれども、ベッドの脇に立つ彼は、すぐにあたしの片腕を曳いて上半身を起こすと、
舐めることを強要する。
ちっとも、嫌じゃなかった。
むしろ喜びだった。
舐められながら、彼はあたしのあの部分に手を伸ばして、
全てを分かり尽くしているように弄り始める。
喉の奥からのあたしのあえぎを聞いている彼は、満足だったのだと思う。
次第に固くなり
そして、口を離させると、浅いキスを一度だけして
あたしを征服する仕草に取りかかる。

この瞬間が、あたしは一番好きだった。

位置に着いたあと、一度だけ見つめ合う。
一瞬焦らす彼のことを、あたしは「おねがい」という目で見つめ返す。
そして、ゆっくりと入って行く。
かれは、あたしに覆い被さるようにして
そして、深く深くキスをする。
腰の動きと連動するように。
ゆっくりと。

次第に彼の息が荒くなり、キスを続けられなくなる。
あたしも、声を上げてしまうから、それ以上キスが出来なくなる。

もっと、もっと。
あたしの手は、ベッドのシーツを握りしめ、目は開けられないけれど
宇宙を見ている感覚がしてくる。

「あぁ!いくっ!」

その言葉で、彼が、今までよりも奥へ、深く強く突いてくるのが分かる。
体中から、力が抜け、ただ、彼のものを締め付けるように痙攣を繰り返す。
そんな数秒間のあと、
彼はすぐにまた続ける。

もっと。もっと。

彼の終わりは、とても激しくピストンしてからだった。
だから、あたしは逝ってしまってても、彼のピストンが終わるまで
そのまま耐えていなければならなかった。
不思議な感覚は、その時に起こった。

続きはこちらです。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なるほどね! (こうた)
2006-01-12 00:24:51
たくさんの恋愛をされてきたのですね。

恋愛は、人生の肥ですからね!

うらやましいです(#^.^#)



恋と愛の違いを、、、。

少し古臭いかもしれませんが、書いてしまいます!



「恋」と言う字の上は、「変わる」の字と同じ。

だから、恋の段階はお互いが変わる時期であって、お互いを知ってもらう時間だと思うんだ!



で、それが「愛」変わると愛の字の下を変えると「受ける」の字になるので今度は、受け入れなくてはならないとなると思うのだ!いい事も悪い事もお互いに受け取って分かち合う!



それが、オイラの理論なり!

なんか、変な話をしてスイマセン(>_<)



では、また。

最後にここの続編のリンクがおかしいような気がします(^^ゞ
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受け入れる (ましも)
2006-01-15 23:07:19
実際に愛し合う形からして、女性は受け入れるかたちをしているのよねぇ。。。ましもです。



ずっと変わらずに、好きでいることなんて無いんだろうなぁって、つくづく思うんです。

この感覚も、この感情も、いつか色あせて行くのかと思うと、いや、だからこそ、その瞬間を大事にしたいと思って止まないのです。

こうたさんも、そんな感覚になったことがおありでしょう?

体が触れあわなくとも、愛し合う事なんて容易くて、愛していなくとも、体を合わせることなんかもっと容易い。

なんか、返事になってないわ(*^^*ゞ



コメント有難うございます。
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ごめんなさい (エイジ)
2006-01-15 23:08:17
はじめまして、エイジといいます。

読んでいて、辛くなりました。



昨年、とても愛していた女性と別れてしまったのですが

私のほうが作ったきっかけで、お互いがとても辛い心境のまま別れてしまいました。

お互いが既婚者で、とても愛し合っていました。



こちらへ、レスすることにとてもためらっていました。



突然の書き込みで、失礼しました。
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愛し合う形 (こうた)
2006-01-16 16:52:14
オイラは、あまり恋愛はしてきてないような気が、、、。昔は、束縛感があまり好きでなかったので、、、。

どちらかと言うと悲惨な目にばかり合ってきた人なので、、、、。好きな人はいっぱい居ました。でも、付き合えるのは一人と言うのが不思議でしたが、結婚を機にすべて辞めました。一人を守ると思えたので、、、、。でも、実際には、まもれてるかどうか?

でも、それも人生。



恋愛は、数でなくどれだけ深く知り合えたかが問題!

どれだけ必要とし必要とされたかが恋愛!



でも、オイラの好きなのは、初めの頃のときめきを

味わうこと!

その人の事を考えていることが好きなのです!

そして、その人と出会えるその瞬間がそして、

すぐに過ぎてしまうと思える充実感が好き。



と、取りとめもなく書きました。

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不毛という罠 (ましも)
2006-01-17 00:04:32
何も生まないなんて嘘。憎しみも悲しみも、そして何よりも愛し合った過去を持って未来に進もうとするのよ。ましもです。



エイジさんの恋も、きっときっと、素敵だったのだと思います。誰といる時よりも、自分らしく居られること。家族と居るよりも、安らぎを得ること。。。

社会的には、認められなくても、そんな空間があることを、あたしは知っていますから^^;

嘘じゃなかった。

そのことだけが、未来のエイジさんを支えますよ。きっと。。。



こうたさんのおっしゃるように、恋愛にはまっちゃうと、束縛をしたくなってしまうのも、しょうがないことなんですよねぇ。。。そして、その大半が、「うざい」ってことになって、今の言葉では「きもい」ってなっちゃうんですよねぇ。あぁ、情熱的なだけなのに!

ときめきを、保ち続けるのは、至難の業です。ってか、あたしには無理です。

常に新しい発見を求め続ける忍耐力の上にときめきって成り立つのでしょうか?

ぅう~ん、わからないわ。



コメント有難うございます。
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