果てしなき独り言

毎日そこはかとなく思う事あり。言葉を紡ぐ職人には遠いけどね。

はじまったころ

2006年01月05日 | 感じるとこ・・・ぇ
まだ、結婚する前の話。
人生の全てを捧げても良いと思えるほどの恋愛をした。

今でも、思い出せる、あの時の熱くて激しい思い。
それは、それから今までの人生の中で、とうとう一度も味わうことなく
この歳まで来てしまった。


親元を離れて就職して一人暮らしを始めたあたしは、
新しい土地になかなかとけ込めずにいた。
地元に古い付き合いの彼氏を置いてきぼりにしての、たった一人の始まりだった。
そしてそれは、始まりにして即座に挫折を迎え
社内でも浮いた存在になってしまうほどの失態を犯していた。
そんなあたしだったから、進んで友達になろうという人も居なく、
また、周囲の人は地元出身者が殆どで、よそ者には居づらい雰囲気もあった。
そうして半年が過ぎようとする頃、
一人の同僚に呼び止められ、転属になた若い子達と歓迎会をするから一緒にどうかと誘われた。
誰が来るとも、何名来るとも聞かずにOKをしてしまったのは
その、誘ってくれた男性こそが
隣の事務所で働いていて、言葉を交わす程度だったけれど
密かに憧れていたその人だったからだった。

歓迎会には10名ほど参加し、うち5名は若い男性だったが、
あたしの興味は、彼一人だった。

10歳も、年上の彼には既に奥さんも居た。
知ってた。
でも、好きになる気持ちに歯止めが利くはずもなかった。
彼にしても、奥さんとの生活は幸せではなく、
過去のいろいろな経験の中で、彼女を沢山傷つけてきたから、責任を取って結婚したのだと、愛情なんか無い生活をあたしに打ち明けた。

本当に愛を語り、愛を表現し、愛をはぐくんで行きたいのはあたしなのだと
彼ははっきりとそう言った。

仕事は順調になった。
忙しい時期も、そうでない時期も、彼と待ち合わせをして一緒にあたしの住むアパートに帰った。
帰る前に、近くのラブホテルに寄ることもあった。
毎日が幸せだった。
遠くの彼氏のことは、すっかり忘れてしまっていたし、
彼が、奥さんの待つ家に帰ろうとするその直前までは、彼が妻帯者であることすら忘れていられた。
お互いの全てに興味を持ち、お互いの全てを共有しようとし、それが出来た。

その土地で有名なイルミネーションを二人で見に行った時は、
この時間が止まってしまえばいいと
本当にこんな事を考えていた。

ドラマみたいに、恋愛することってあるんだなぁって
彼との唇を合わせるたびに、思っていた。

そして、この先も何も変わらないと。
二人には未来があるのだと。
そう思い始めた頃、歯車が狂い始めた。

出会って3ヶ月目の頃だった。

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2 コメント

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理性? (天空)
2006-01-06 20:59:05
人には、理性があるという。

いったい、誰が言ったのだろうか?本当かなぁ??



若い頃、自己責任の中で、他人には迷惑が掛からない範疇で、

好き勝手をしてきた。。

恋愛に対してもそう。。本当の気持ち?

やりたいようにやれれば、・・自己満足の毎日だった・・



だけど



今になって・・

自己責任の中で・・・?

他人には、迷惑の掛からない範疇で・・・?



知ってしまった。。



独りよがりの行動が、どれだけ人に影響を及ぼしてるかと・・

だから

身動きが取れなくなる。。

これって、理性??



本能のままに動いてみた。



阻まれた。。きっと、理性ってヤツに><



「感じること...ぇ」

楽しみにしていますよ^^
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ナンセンス (ましも)
2006-01-09 22:25:16
人を好きになる気持ちに、理性が効くかどうかなんて、語るに及ばないことだと思うの。ましもです。



確かに、自分のやることに責任を持って、その結果にも責任を持つつもりで、行動をすると思うの。そんなことを鼻から考えないで行動するような人は、よっぽど経験が足りないんだともうの。

でも、踏み入れてしまう罠。はまりこんでしまう誘惑。その全ても、人生の一部だったなんて、言える未来が来るなんて、今はまだ言えないの。



コメント有難うございます。
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