タクマー300mmF4を手に入れて、昔レンズの300mmはSMCタクマー300mmF4とニッコールHオート300mmF4.5とあわせ、合計3本になりました。製造されていた年代からすると、タクマー300mmF4が一番古いわけですが、手に入れたレンズは後期品ですから、レンズ自体はニッコールよりも新しい感じになります。
これら3本のレンズは新しいレンズ種を使用していませんから、色収差の影響が出てきてしまいます。それでもメニスカスレンズなど収差を軽減するための措置が取られています。大口径望遠レンズはスーパータクマー以降の135mmF2.5レンズや、タクマーの200mmF3.5がありますが、いずれのレンズもよく健闘していて、特に不備は無い感じです。
それならば300mmではという感じですが、残念ながら余り芳しくはありません。レンズの口径が大きくなってしまいますから、思いの外収差に悩まされることになります。特に被写体の輪郭あたりにハロがまとわりつきますから、少しにじんだように見えてしまって余り面白くはありません。普及型のタクマー300mmF6.3は余り感じませんので、やはり大きな前玉が影響しているのではと考えています。
その様な感じですので、曇天などのコントラストが低くなる状況を撮影すると、ピントが合わせ辛くなって、相当眠たい調子になります。やはり晴れの日を狙って順光撮影を行いながら深く絞り込むと、はっきりとした画像を得やすいような感じです。ハイスピード・レンズと言っても薄暗い環境ではシャッター・スピードが稼げませんので、注意が必要な感じです。
Fujifilm JX600 Fujinon4.6~23mmF4.8~6.3
撮影データ:1/8sec F3.5 ISO800
レンズを並べて見ると、タクマー300mmF4が一番古い4群4枚構成で、レンズの曲率も少ない感じで全長が長くなっています。SMCタクマー300mmF4とニッコールHオート300mmF4.5は5群5枚構成の新しいレンズのようで、全長が短くなっています。この中で解像感とハロの発生具合から比較すると、ニッコール・タクマー・SMCタクマーの様な感じで、いずれのレンズも収差補正に苦労しているような感じです。
現代のレンズでは、分散レンズや非球面レンズを使っているために、ハロの発生はほとんど無くてクリアなしっかりとした画像が手に入ります。大口径望遠レンズは200mmクラスまでと考えたほうが良い結果が残せそうです。しかし、後ぼけのボケ味はさすがに大口径望遠レンズですから、しっかりと絞り込んで撮影するのがベターであると考えています。
現代のサンニッパのレンズと同じくらい価値があった、昔ながらの300mm大口径望遠レンズですが、現像ソフトウエアの力も借りながら補正を行うと、見違えるような画像になります。300mmF4クラスのレンズでしか出せない味わいもありますから、これからもしっかりと条件を合わせて使っていこうと考えています。
それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。
PENTAX K-5 Takumar 300mmF4
撮影データ:1/125sec F7 ISO200
玄関先の菊の花は晩秋の寂しげな雰囲気に彩を添えます。タクマー300mmF4は絞り羽根が17枚位ある円形絞りですから、背景ボケも角が立たないで柔らかく写ります。
これら3本のレンズは新しいレンズ種を使用していませんから、色収差の影響が出てきてしまいます。それでもメニスカスレンズなど収差を軽減するための措置が取られています。大口径望遠レンズはスーパータクマー以降の135mmF2.5レンズや、タクマーの200mmF3.5がありますが、いずれのレンズもよく健闘していて、特に不備は無い感じです。
それならば300mmではという感じですが、残念ながら余り芳しくはありません。レンズの口径が大きくなってしまいますから、思いの外収差に悩まされることになります。特に被写体の輪郭あたりにハロがまとわりつきますから、少しにじんだように見えてしまって余り面白くはありません。普及型のタクマー300mmF6.3は余り感じませんので、やはり大きな前玉が影響しているのではと考えています。
その様な感じですので、曇天などのコントラストが低くなる状況を撮影すると、ピントが合わせ辛くなって、相当眠たい調子になります。やはり晴れの日を狙って順光撮影を行いながら深く絞り込むと、はっきりとした画像を得やすいような感じです。ハイスピード・レンズと言っても薄暗い環境ではシャッター・スピードが稼げませんので、注意が必要な感じです。
Fujifilm JX600 Fujinon4.6~23mmF4.8~6.3
撮影データ:1/8sec F3.5 ISO800
レンズを並べて見ると、タクマー300mmF4が一番古い4群4枚構成で、レンズの曲率も少ない感じで全長が長くなっています。SMCタクマー300mmF4とニッコールHオート300mmF4.5は5群5枚構成の新しいレンズのようで、全長が短くなっています。この中で解像感とハロの発生具合から比較すると、ニッコール・タクマー・SMCタクマーの様な感じで、いずれのレンズも収差補正に苦労しているような感じです。
現代のレンズでは、分散レンズや非球面レンズを使っているために、ハロの発生はほとんど無くてクリアなしっかりとした画像が手に入ります。大口径望遠レンズは200mmクラスまでと考えたほうが良い結果が残せそうです。しかし、後ぼけのボケ味はさすがに大口径望遠レンズですから、しっかりと絞り込んで撮影するのがベターであると考えています。
現代のサンニッパのレンズと同じくらい価値があった、昔ながらの300mm大口径望遠レンズですが、現像ソフトウエアの力も借りながら補正を行うと、見違えるような画像になります。300mmF4クラスのレンズでしか出せない味わいもありますから、これからもしっかりと条件を合わせて使っていこうと考えています。
それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。
PENTAX K-5 Takumar 300mmF4
撮影データ:1/125sec F7 ISO200
玄関先の菊の花は晩秋の寂しげな雰囲気に彩を添えます。タクマー300mmF4は絞り羽根が17枚位ある円形絞りですから、背景ボケも角が立たないで柔らかく写ります。