バロン・オックスのブログ

猫と音楽とワインのある風景

「種なしパン」は甘い?(マタイ受難曲)

2016-10-11 10:34:12 | 音楽
シュッツの(バッハも同じだが。どっちもルター訳だから)マタイ受難曲のエヴァンゲリストの歌詞に「der suessen Brot(e)」(複数二格。意味=甘いパンの)というのがある。これ、過越祭で食べる「種なしパン」のこと(種=酵母。すなわち、無発酵パン)。ルターの後のドイツ語訳はみな「ungesaeuernte Brot」((文字通り)無発酵パン)になっている。では、なぜルターは「甘いパン」と訳したのだろう。発酵前のビール(麦芽ジュース)は甘いが(関係ない)。「suesses Brot」で検索してもヒットするのは菓子パンばかりで過越祭の種なしパンに関連するものはない。だから「suesses Brot」に無発酵パンの意味があるということではなさそうだ。すると、文字どおり甘いから甘いと訳したのか。で、いろいろあたってみた。なんでも過越祭で食べられていた無発酵パンは「マッツァー」(ドイツ語ではマッツェ(Matze)。まっさんではない。まっさんの奥さん(役のシャーロット)が新しい朝ドラに出るそうだ)と呼ばれていて、水の代わりに果物のジュースを使った甘いものもあったそうだ(Wikiより)。おっ!それで「甘いパン」と言ったのか!いずれにせよ、後世の人が訳を変えたということは、件の場面で「甘いパン」は無理な訳だったのかもしれない。因みに、マッツァーにはチョコレートをまぶしたものもあったそうだが、チョコレートがヨーロッパに入ってきたのはコロンブスの時代だというから、イエスが弟子達と食べたパンがチョコレートで甘かったということはあり得ない。そう言えば、こないだ再放送が終わった「てるてる家族」で、パン生地にチョコスティックを入れて焼く、という話があって、作ってみたくなった。いや、その前に、甘くない種なしパンを作ってみよう(続く)。
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