拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

マリア・カラスのハイEs

2016-10-09 10:48:15 | 音楽

アイーダの「音だけ」の記録だったら、マリア・カラスの1951年のメキシコでのライブ録音がすさまじい。凱旋の場のラスト、カラスのハイEsが聴ける。まだダイエット前、スーパースターにはなってないが、逆に声の威力はすごかった。大合唱の中からハイEsが突き抜けてくる。カラスの声は鼻にかかった感じがして、好みが分かれるところだが、このEsにはただただ「参りました」いうほかない。実は、カラスがメキシコでハイEsを出したのは前年の1950年から(そのときの録音もある)。だが、このときのラダメスを歌ったバウムは、カラスのこのスタンドプレーに怒り心頭、カーテンコールで「もうアメリカ(大陸)では歌わせない」と言ったそうだ(にこやかなカーテンコールでどんな喧嘩をしてるかわかりゃしない)。だが次の年(1951年)のラダメスはかのデル・モナコ。デル・モナコは声自慢だから、カラスに「いいよ、やんなよ。その代わり、ボクも第3幕のエンディングをうーんと伸ばすからね」と言って了承。で、圧倒的な声の競演の記録が残ったわけだ。カラスの後、ミッロやテオドシューといったあたりが真似してハイEsを出してるが、重くドラマティックなカラスの声でこれをやるところがすごいのだ。私、このことをいろいろな例えで形容してきた。小錦が宙に浮くごとし。宇宙戦艦ヤマトのごとし。はたまた轟天号のごとし等々。このうち、どれがいいだろう?とか言っても、そもそも轟天号なんてご存じないですよね。こういう訳の分からないことを書くから私のブログは人気がない(わりには毎日100人以上の方(幸あれ!)が読んで下さってる(わりには私が把握してる読者の方は10人くらい。それ以外の方々、いったいどんな方が読んで下さってるのだろう?))。綴じ括弧の数、合ってるかな?

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