新宗教マサルハッピー教

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2回目に書いた小説⑨

2016-09-19 13:26:41 | 小説
午前の講義が終了し、昼食を食べるため校舎郡からは離れた池地区へ向かった、池は整備が行き届いておらず、不純物が混じり濁ってはいるが、今日のぼくは水さえあれば癒されそうだった。着くと先客がおり少し離れた所に陣取ろうと目の前を通り過ぎようとしたが、「あれっ」と思わず声が漏れた、ぼくの目線の先には先日の自己紹介で誰より早く誰より強気に挨拶をしていたエリカがいた。「あっきっ奇遇ね、」
「お嬢さん、お一人かい?」
「だっ誰がお嬢さんなの!ロリ扱いしやがってあんただって一人で…いや、いいわ…」やはり気が強いというかなんと言うか、からかい甲斐がある、しかし最後の失速はどうしたんだろう…。「やっぱりここにいた」向こうからやってきたのはミカだ、自己紹介の時一言しか喋らなかった暗い女の子、今日も全身黒い衣類で纏われていて近寄りがたい感じだ。今日は、ミユウとは一緒じゃないみたいだ、初めて見た時は保護者的な印象を受けたので常に一緒なのかと思い込んでいた。「また一人でご飯食べて…隣りお邪魔するよ」なるほど、少し驚いた、ミユウが言っていた友達想いというのは実に確かなようだ、ミカの発言からするといつもこの様な光景があるのだろうか。

「あ、映司さん…でしたっけ、いたんですね」最初見た時は引っ込み思案というか人見知りのように見えたので友達想いなど本性を見るのは後になるやと思っていたのが意外に早く素が見えたなと思ったら、ぼくに気付いてないだけだったのか、しかしぼくは強かったので泣かなかった。「じゃ、ぼくはこれで」ぼくは2人のカオスとも気まずい空気に耐えられず立ち去ろうとした「映司さんもここで食べてけばいいのに…」と止めたのは意外にも黒い方のミカだった。「そうよ、元々ここで食べるつもりだったんでしょ、それとも美少女2人に恐れおののいちゃった?」
「エリカ…」美少女2人に含められたミカは照れていた。確かにここで食べようとしていたし、止められてまで離れて食べる理由もなかった、決めかけていると親友の遺言である新らしい友達を云々というのも思い出した。「分かった。一緒に食べよう」ぼくの言葉にミカは少し微笑み「みんなで食べた方が美味しいもんね」と言った。その見た目の暗黒さや口数の少なさからとっつきにくい子なのかと思っていたが、こうして接してみると案外優しくて良い子なのかもしれない。

「エリカ、今日のお弁当も可愛い」
「へっへ〜、女子力の賜物だから!ミカはね、お料理しないのよ」それは思いもよらずぼくに話しかけていた。「いいよ、私は別にお嫁さんになるわけでもないもん」
「あ〜それ女子としてどうなのよ!自分のこと何でも聞いてくれる金ヅル…もといしもべが欲しくないの?」
「なにそれ…そんなの欲しいのエリカくらいだよ、あとそれ女子力関係ないよ…」ミカの写真部での接し方を何となく理解したところで、ぼくは2人の会話を終始昼飯を食べながら黙って聞いていた。その後2人と別れ、部室へ行ってみたが誰もいなかった、特に行くところもする事も見当たらなかったので、部室で一人で先日買った鳥葬の国を読んでみた。

「チベット仏教や、インドのゾロアスター教教徒などの間で行われ、チベット高地に住むチベット人にとって最も一般的な死体の処理方法である。死体は郊外の荒地に設置された鳥葬台に運び、それを断片化し、ハゲワシなどの鳥類に食べさせる、断片化するのは鳥類が食べやすいようにするためである。」

本にはチベットの特異な文化などが事細かに書かれ、初めて知る鳥葬の実態に一文一文がいちいち刺激的に感じられた。

スマフォでチベット仏教のことを調べていると、日本で唯一のチベット仏教の寺院が名古屋にあるということなので早速行ってみることにした。大学からは電車とバスを2度乗り換えて1時間弱で行けるらしかったが、八事で乗り換えの電車を待っている時のことだ。「この…後ろ姿は?」後ろから肩を叩かれ、文庫本に集中していたぼくは不意を突かれた。横に並んで現れた人を見るとそれは写真部の…「ミユウさん」
「正解!家こっち?」
「いえ、家は反対ですけど、少し所用で」
「うん、じゃあ当ててみよう」ミユウはわざとらしく考えるフリをした後に、「映司くんは今から私とイオンへ行く!ナゴヤドーム前の」
「ええとどうして今からミユウさんと一緒にイオンに行かねばならんのですか」そんなのまるで…「いいじゃんデートみたいで」正直、こうやって積極的に押してくる女性は嫌いとは思わない、ぼくが女性に対して消極的だから簡単に落ちてしまうのだ。「いいでしょう私と一緒にウインドウショッピング〜」
「あ、電車来ましたよ」紫色のパックマン電車に乗り込みながらもミユウはしきりに俺にデートを勧めてきたが、ぼくもまた今日はショッピングという気分ではさらさらなかった。
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