続・文学の遠吠え

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遠吠日記 7月の2

2017年07月11日 | 日記
 休みの日は、近所限定ということになるが散歩をしている。
 何しろ職場は地下にあって、基本、24時間勤務なわけで、なかなか太陽を浴びるということがない。だから、休みの日くらいは太陽を浴びようと、最近、思い立ち、散歩に出ている。が、時期が悪い。ジリジリと太陽に灼かれながら、海沿いの公園に向かって歩くのは、ほぼ修行、苦行だ。
 今日は、戦艦三笠のある公園を目的地にして歩いた。

 散歩中は、iPhoneで音楽を聴きながら歩く。基本的にはJPOPしか聴かないのだが、海に着くとピアノ曲に切り替えたりもする。例えば、ショパンを聴きながらボーッと海を見ていると気分が良くなってくる。世界から隔絶されている感覚というか、世界と直接的に対峙している感覚というか。何というか、世界とぼくとの間に何も介在していないという感覚になれる。
 ただ海を見ていても、こういう感覚にはなかなかなれない。ぼくと海の間で、ぼくの感覚を変容させ、海の意味を変容させる音楽があることが必要なのだ。海は何も変わらないが、ぼくの海に対する感覚は大きく変わる。
 つまり、これが芸術の効用であり役割だと思う。

 戦艦三笠はこれまで何度も見ているが、しかし、思ったよりも小さい戦艦だということを今日初めて感じた。
 こういう小さい戦艦でロシアの戦艦と、互いに見える距離で、大砲の撃ち合いをしていたのかと驚異に思った。戦争の狂気ということに関して、この、目に見える相手と双方に殺傷力の高い武器を使って撃ち合うということを思う。この狂気の真に怖ろしいのは、互いに組織だって殺し合いをしているということ。
 こういうことを思うとき、人間というのは、つまり、個ではあり得ず、集団的生物なんだということを悲しい気分で思い知ることになる。

 読書は、相変わらずのディヴィッド・グレーバー『負債論』。後少しで読了となるが、とても刺激的な読書となっている。資本主義の発生に関して、新たな視点が導入されていて、つまり、負債や負債感情ということなんだけど、この概念がいかに経済の歴史のなかで変容していくか、あるいは経済の歴史のなかで利用されてきたかということが、とても読みやすく書かれている。
 後は、ボルヘスを楽しみ、数日前から黒木亮『法服の王国 小説裁判官』を読み始めている。
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