コンサル弁護士マスダの「勝手にひとこと」

弁護士稼業をする中で中小企業支援の必要性に目覚め,中小企業診断士となった弁護士舛田雅彦が日々感じたことをコメントします

東日本大震災−人災だけは出さないで欲しい

2011-03-15 14:30:29 | Weblog
3月11日の東北地方太平洋岸地域を襲った巨大地震と大津波の被害は、テレビの画面を見ているだけでも、その被害の甚大さに言葉を失います。

そして、今、東京電力福島第1原子力発電所の4基の原発のうち1号機、3号機が水蒸気爆発、4号機は火災、そして2号機は原子炉格納容器につながる一部に欠損が生じているということで、原発は絶対安全だと胸を張っていた原発推進の人たちの自信が、このような巨大地震の前では全く無力だということを思い知らされています。

当面の対策として望まれるのは、原発の再臨界による暴走を防ぐことが第一だと思いますが、この原発の事故によって、大津波の恐怖を命からがら逃れて救助を求めている人たちへの救助・支援活動が停滞することのないようにしていただきたいというのが率直な気持ちです。

自然災害は、地球上に生きている限り避けられないものとして受け入れるしかないところがありますが、それよりも、私たちが人知を結集すれば防げたはずの二次災害を引き起こすことの無いように願いたいものです。

特に、被災地で孤立して救助を待つ人は、仮に安全な場所にいたとしても、1日の最低気温が氷点下になる中、3日以上も食料も水もない状態で耐えているのです。最悪の場合には震災による直接の被害は免れても救助の手が届かないために凍死、あるいは衰弱死してしまう被害者も出てきかねません。

世界中の地震報道の中には、このような未曾有の災害にもかかわらず、秩序正しく他人と苦痛を分かち合っている日本人の精神性に対して、感動や尊敬の念を抱くという論調も目立ちます。

私たちは、そのような世界から尊敬される国の一員であるということに誇りを持って、まずは、被災者の救助の状況を見守りたいと思います。

命が助かれば、ひとまずどん底は脱出したわけですから、あとは良くなるだけです。地理的にも交流の深い北海道は、東北の復興に大きな協力を果たすべき存在です。私たち北海道の住民も、これから何ができるのかを真剣に考える必要があるのでしょう。
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弁護士の懲戒件数が過去最多を更新しました

2011-03-02 18:48:47 | Weblog
全国の弁護士会が平成22年中に、弁護士や弁護士法人に出した懲戒処分が過去最多の80件に上ったという記事が産経ニュースサイトに掲載されていました。
産経ニュースサイトはこちら

記事によると、日弁連は「弁護士数が毎年増えていることが原因ではないか」と説明しているとのことですが、その理由としては、会費滞納による懲戒が増えているからなのでしょう。

確かに、新司法試験が開始されて弁護士が大量に増員されるまでは、会費の滞納で懲戒処分を受ける弁護士は懲戒事件の中でもごく一部で、その内情も精神的に病んでしまって仕事を事実上していない場合や高齢で仕事ができなくなってしまった場合など、その弁護士固有の事情によるものであったと感じています。

ところが、昨今の会費未納の案件は、単純に仕事が少なくて会費が支払えないという案件が増えたということが日弁連の会費滞納事由の分析結果なのでしょう。

その一方で、実は事件放置で懲戒処分を受ける事例も少なくありません。事件放置の場合も、精神的な問題で事件処理が手につかないという例もあるのですが、最近では、「あの弁護士が?」というような人が、単純に忙しすぎて事件処理に手が回らないということで懲戒処分を受ける例も増えています。

事件放置で懲戒処分される事案のほとんどは、依頼者からの申立によるもので、依頼者とのコミュニケーション不足が信頼関係の喪失という事態を招き、それが懲戒請求にまで至ってしまうわけです。

どのような職業でも、顧客との信頼関係は仕事の基本ですし、信頼関係を維持するためにはきちんと連絡を取ってお互いの考えに齟齬が生じないようにするということも必須ですが、そのようなことをする余裕もなかったということなのでしょうか。

私が最近気にしているのは、テレビコマーシャルなどによって大量に事件を勧誘している法律事務所が、きちんと事件を処理しているのだろうかということです。そのような事務所で、事件放置で懲戒処分を受けている例も散見されますが、これは氷山の一角に過ぎないのではないかという気がしてなりません。

これらの事件放置事案が表面化するのは、依頼者が我慢しきれずに弁護士会に懲戒申し立てをして、弁護士会の綱紀委員会・懲戒委員会で慎重に審理をしてからですから、おそらくもう少し先になりますが、火種はくすぶっているのではないでしょうか。

忙しいという字は、心を亡くすると書きますが、弁護士業務も、個々の事件に心を込められないほどの事件数は、受けるべきではないのではないかというのが率直な思いです。
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「ヤフー知恵袋」で京大に受かれるかな??

2011-02-27 21:47:14 | Weblog
京大他複数の大学の入試問題が,試験時間内に「ヤフー知恵袋」に投稿されて,それに対する回答も受験時間内に返されたことからカンニングの疑いが持たれています。
朝日新聞の記事はこちら

しかし,この方法で本当に合格できるかとなると疑問に思います。全問を投稿している訳ではないので,本当にカンニングして合格しようとするのであれば,その他の問題は自力で解いている訳で,自力で解けない問題を投稿するのが普通でしょう。最初の投稿は試験開始から7分後というのですから,一通り問題に目を通して自力では解けないと思った問題を投稿したということになるのでしょうが,試験官の目を盗んで投稿のために携帯電話を操作する,その後回答が書き込まれたころを見計らって,これも試験官に見とがめられないように書き込みを確認するという作業をするだけの時間のロスを考えると,これで合格するかというとはなはだ疑問です。

先ほどテレビのニュースを見ていたら,実際に試験会場で試験官に見られないように携帯電話を操作して試験問題を打ち込むのは極めて難しいので,試験問題を写真に撮って外部の協力者にメール添付で送って,外部の協力者が更に「ヤフー知恵袋」に投稿したのではないかという推測も紹介されていました。

そうすると,試験開始直後に,試験問題全部を写真に撮影して送信し,受信した協力者は自力で解ける問題はそこで処理することにして,解けない問題だけを「ヤフー知恵袋」に投稿したということも考えられます。その方法であれば試験会場にいる本人は自力で回答を考える必要がなく,人目を盗んで携帯端末を操作できれば大丈夫なので時間は何とかなりそうです。

この方法だと時間的には何とかなりそうではありますが,それなら,「ヤフー知恵袋」に投稿する際に手間のかかる携帯電話から投稿しているのが腑に落ちません。PCから送信する方が打ち込みに要する時間は少なくて済むはずなのに,どうして携帯電話からで投稿したのか更に疑問は深まります。

ただ,いずれにしても,本件は京大が業務妨害罪で刑事告訴するようなので,警察の捜査に委ねられることになります。刑事事件の捜査ということであれば,投稿者のインターネット接続情報を管理しているプロバイダも発信者の特定に協力するでしょうから,「ヤフー知恵袋」に投稿した人のIPアドレスからその人物を探し当てることはそんなに難しいことではないはずです。

ネットの世界は匿名性の世界だと思っている人が少なくありませんが,技術的には情報発信者のPCや携帯端末を特定するのはそれほど難しいことでではないので,投稿した人物の特定はそれほど難しいことではないでしょう。

そうすると,苦労してカンニングして良い点を取ったとしても,それはその場限りの成果に過ぎないことになり,合格は取り消されることになるでしょう。結局このような足の付く方法でカンニングをしても,結果的にはうまくいかないということになります。

大学に進む目的は何なのか。その先の人生で社会にどのような価値を提供するために,これからの学生生活の中で何を学ぼうとしているのか。そんなことを真剣に思っているのならば,こんな愚かなことは考えないと思うのですが・・・。

我が国の大学の在り方そのものも考えさせられる事件です。
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東京都知事選の展望は

2011-02-23 14:12:28 | Weblog
今年4月の東京都知事選挙に現職の石原慎太郎知事が出馬しないことが正式に表明されました。石原知事は、これまでも続投するとなると自身の在任期間が「長すぎる」ということを発言していましたので、出馬の可能性は低いのではないかと思ってはいましたが、いざ出馬しないことが本決まりになると、まさに本命不在の大混戦の様相を呈してきました。

都知事選挙の投・開票日は4月10日ですが、告示日は3月24日なので、告示日まで1か月を切ろうとするこの時点で、正式に出馬表明している著名人はワタミの渡辺美樹元会長と共産党の小池晃元参議院議員くらいです。国政の2大政党が首都の知事候補を擁立できないどころか推薦する候補者の名前すらあげられないという異常事態です。

宮崎県の前知事東国原氏はこの事態を歓迎しているようで、おそらく出馬するでしょうし、出馬すれば有力候補となるでしょうが、宮崎のセールスマンとして宣伝活動をしていればよかった境遇と巨大首都の首長とでは全く求められる手腕が異なるので、その手腕は未知数です。

同じく出馬が取りざたされている松沢神奈川県知事や猪瀬東京都副知事、蓮舫大臣、舛添元大臣などは、この時点から準備するのでは準備不足の感は否めず、展開によっては政治未経験の渡辺氏が先頭でゴールを切る可能性もあるのではないかと思っています。

国民は既存の政治家に対するやり場のない憤懣を抱えつつ、国政の混迷を見守っている状況ですから、国政の場でその責任の一端を負うべき候補者が立候補したとしても、単に知名度が高いというだけで高得票が得られるほど甘くはないでしょう。

それよりも政治手腕は未知数でも、大衆迎合のポピュリズムに陥っている多くの政治家と違って、自らの明確なポリシーを掲げ政治のあるべき姿を語る渡辺氏は新鮮であるとともに期待できるところもあるのではないかと思います。

そんな渡辺氏にシンパシーを覚えるのは、私だけではないでしょう。
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レラカムイ北海道の運営会社除名と経営の基本

2011-01-20 09:40:09 | Weblog
野球の日本ハムファイターズ、サッカーのコンサドーレ札幌と並ぶ道内3つ目のプロスポーツチームであるレラカムイ北海道の運営会社「ファンタジア・エンタテインメント」(ファンタジア社)がバスケットボール男子の日本リーグ(JBL)から除名処分を受けました。

日刊スポーツの記事
時事ドットコムの記事

ファンタジア社側ではこの処分に対して、JBLの理事らを相手に約3億3700万円の損害賠償を求めて提訴する意向を述べたということですが、双方の交渉の実情を知りえない第三者からすると、JBL側の除名処分はやむに已まれぬ措置とも思えるので、損害賠償が問題になるのだろうかという疑問があります。

除名処分の理由は2年分の年会費2000万円の未納と決算で虚偽の報告をしていたこととなどとさていますが、これらの事実はファンタジア社側も認めているので、問題はこの事実が除名処分に値するものなのかという価値判断になります。

訴訟の結論は現段階で軽々に予想できるものではありませんが、結論がどうなったとしても、この件によってファンタジア社が失った信用を回復するのは極めて難しいということになるでしょう。

ちょうど、昨日、私の主催するマスダアカデミー(企業経営勉強会)で、「企業経営の基本」というテーマでお話をしたばかりだったので、今回のファンタジア社の企業経営の在り方について、企業経営の基本に則っているのかという観点から見てみたいと思います。

昨日のマスダアカデミーでは、企業経営の基本として、「自社が社会に提供する価値を明確にする」「事業ドメインを定める」「経営資源の適正分配」「経営資源ロスの最小化」「人材の育成」などの観点を企業経営の基本として述べさせていただいたのですが、これらの視点から考えると、ファンタジア社の今回の破たんの原因は「事業ドメイン」として定めた分野が同社の実力以上だったということになるのでしょうが、除名処分に至ったのはそれ以前の問題だったような気がします。

それは、「借りたものは返す」、「嘘はつかない」という企業経営の基本以前の部分ができていなかったと感じるからです。そんな基本的なことすらできない稚拙な経営者に任せておくわけにはいかないというのがJBL側の本音なのではないかという気がします。

ファンタジア社側では、滞納している年会費について滞納分を支払うように請求を受けたことはないと言っているようですが、債務があるのははっきりしているのですから、JBL側から言われなくてもその解消のために手段を講じるのは、企業の永続性を考えた時には当然のことです。

また、内容虚偽の財務報告書をJBLに提出したというのでは、このような継続的関係の基礎となる双方の信頼関係が崩壊したとされることも仕方ないことでしょう。ファンタジア社が行うべきだったのは、経営困難の事実を隠すことではなく、事実をきちんと報告して協力を求めることだったのです。

そのような経営の基本以前の過ちを犯した責めは重いと言わざるを得ないでしょう。

レラカムイは、資金力に勝る他チームに力負けする試合が多く戦績としては苦戦を強いられていますが、観客動員数ではJBLのトップクラスにいます。

ファンタジア社が、大きなスポンサーがない中でプロバスケットボールチームを創設して、北海道にバスケットボール観戦という文化を定着させた功績は今回の除名処分によって色あせるものではないと思いますので、今後は、どのような形になるにせよ、北海道のプロバスケットボールの火を消さないように関係者の知恵を結集していただきたいものです。
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