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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

近松門左衛門NO.6・・・文楽「女殺油地獄」(国立劇場)

2009-02-23 | 近松門左衛門
■日時:2009年2月17日(火)、18:30~
■劇場:国立劇場・小劇場
■作:近松門左衛門
■太夫:豊竹咲太夫、豊竹呂勢太夫、竹本相子太夫、他
■三味線:鶴澤燕三、鶴澤清治、竹澤団吾、他
■人形遣い:桐竹勘十郎、桐竹紋寿、吉田玉也、吉田玉英、他

「文楽」、初体験しました。国立劇場で上演していた「女殺油地獄」を観に行ったのです。歌舞伎もそうでしたが今まで古典芸能を食わず嫌いでいたなと思います。でも観るまでは睡魔が襲うのではと勝手に想像し恐る恐るチケットを購入、開き直りの心境で劇場へと足を運びました。しかし、それは嬉しい誤算、これが予想以上に面白い!もう感嘆符つけちゃいます。いやいやこんなに面白いものだったのかとびっくりです。日本の芸能、捨てたもんじゃない。

これまで映画、テレビドラマ、歌舞伎と様々な形式による「女殺油地獄」を観てきたわけですが、もしかしたら今回の文楽によるものが一番面白かったかもしれません。そもそもボクは近松門左衛門についてほとんど知識はありませんでした。昔観た増村保造が監督した映画「曾根崎心中」がとってもよくって(ベストテンに入れてもいいくらい)、近松はすごいな、泣けるよな、といった程度のレベルでした。今回この作品を軸に様々な角度から近松鑑賞を試みたわけですが、とにかく深い、味わい深いと。そこには見事に人間が描かれているからです。

今回観た文楽は人形なのに、まるで生きているかのようでした。お世辞抜きに、どんどん舞台に釘付けになっていく自分を感じました。特に「豊島屋の場」における与兵衛によるお吉殺しの場面は凄かったです。こぼれた油で与兵衛が、サーッと滑るところは一部笑いが生じていましたが、人形の演技で実際にはない油の存在をリアルに、そしてそこで行われた悲惨さまで感じさせる非常に卓越した鳥肌が立つ演出でした。異常な現場の張り詰める緊張感が最後まで素晴らしい感性で表現されていたと思いました。奪った金を慌てて懐に収める与兵衛の動きも、その動転振りがとても人形とは思えないほど。

文楽においてとても人形とは思えない動きを見せてくれた与兵衛、彼の性格は歌舞伎のそれに比べて凛々しい感じがしました。もしかしたらそれは役者にくらべ格段に表現が制限された人形によって生じるイメージかもしれませんが。歌舞伎においては強調されていたどことなく気弱な部分が薄れて、よりも我が儘千万のワル、悪童といった印象で、アウトローとしての魅力さえ漂わせているかのようでした。(与兵衛が舞台に登場すると拍手が起こっていたことにもその魅力に由来していたのかもしれません)

ところで今回の上演は、与兵衛が捕まる所は上演されませんでした。歌舞伎でも、お吉殺しの部分までの上演でありましたから、捕まる最後まで観たら作品の印象がどう変わるのか気にはなっていたのですが、それがなかったのは少々残念でした。お吉を殺してそのまま逃走してしまう・・・そこまでの上演が作品のインパクトを考えるとスタンダードのようになっているのかもしれません。ボクにおいてその理由は不明のままです。

いずれにせよ、初の「文楽」体験。三業と呼ばれる、太夫、三味線弾き、人形遣いのどれもがボク心を打ちました。勝手なイメージによる食わず嫌い、そのままいたらもったいないことでありました。初めて知った日本の芸能の至芸でした。

観賞の前には「サライ」を購入し事前勉強も。
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