東京・銀座の青木画廊で開かれている「石塚公昭展」に足を運びました。石塚氏は、実在の文豪やジャズミュージシャンをモデルに精巧な人形を造る作家です。今開かれている個展は氏の作品の中でも「江戸川乱歩」テーマにしたものを展示していました。
今年になって“乱歩”と出会った乱歩初心者である私は、読み始めてまもない頃に、「乱歩」というキーワードで書店を徘徊していた時に氏の作品集を発見しました。それは、どこかユーモアを交えながら独特の感性で乱歩の小説の世界を再現しており強いインパクトを受けたのでした。
その石塚氏の個展があると情報をキャッチして、いそいそと銀座へと向かったのでした。展示されていたものは、作品集の写真を中心に乱歩の人形が数体ありました。氏の人形は、江戸川乱歩とか乱歩などと呼ぶより“乱歩おじさん”と称するのが一番合っているような、どことなくトボケた雰囲気を醸し出しています。
今回個展に出展されていた数体の人形の中で、一番目を引いたものは「屋根裏の散歩者」を題材にした作品です。屋根裏から覗いているのは、小説の主人公ではなくそれを生み出した“乱歩おじさん”です。その屋根の下の部分には、我々のような鑑賞者用のための覗き穴が用意されており、覗いてみると小説で毒殺される遠藤が口を開けて寝ているではありませんか。実に精巧にして洒脱、並々ならぬ氏の乱歩への想いをみた気がしました。
画廊には、石塚氏らしき人がいらっしゃいましたが、内心声をかけたいなと思いながらも会場を後にしました。(実はサインが欲しいなと氏の作品集をカバンに入れていったのですが・・・)
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今年になって“乱歩”と出会った乱歩初心者である私は、読み始めてまもない頃に、「乱歩」というキーワードで書店を徘徊していた時に氏の作品集を発見しました。それは、どこかユーモアを交えながら独特の感性で乱歩の小説の世界を再現しており強いインパクトを受けたのでした。
その石塚氏の個展があると情報をキャッチして、いそいそと銀座へと向かったのでした。展示されていたものは、作品集の写真を中心に乱歩の人形が数体ありました。氏の人形は、江戸川乱歩とか乱歩などと呼ぶより“乱歩おじさん”と称するのが一番合っているような、どことなくトボケた雰囲気を醸し出しています。
今回個展に出展されていた数体の人形の中で、一番目を引いたものは「屋根裏の散歩者」を題材にした作品です。屋根裏から覗いているのは、小説の主人公ではなくそれを生み出した“乱歩おじさん”です。その屋根の下の部分には、我々のような鑑賞者用のための覗き穴が用意されており、覗いてみると小説で毒殺される遠藤が口を開けて寝ているではありませんか。実に精巧にして洒脱、並々ならぬ氏の乱歩への想いをみた気がしました。
画廊には、石塚氏らしき人がいらっしゃいましたが、内心声をかけたいなと思いながらも会場を後にしました。(実はサインが欲しいなと氏の作品集をカバンに入れていったのですが・・・)
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展覧会ですね。
小林信彦のエッセイ『回想の江戸川乱歩』
(文春文庫)はもうお読みでしょうか。
晩年の乱歩の人柄が分かって面白かったですよ。