
屋根裏の散歩者
製作:1992年バンダイビジュアル
監督:実相寺昭雄
主演:三上博史 、宮崎ますみ
映画の舞台となる下宿・東栄館の住人たちが登場する画面は、その構図が微妙に斜めになっている。それは夜な夜な展開される人間模様が、淫行であったり倒錯的あったりと、不安定で尋常ではない事が起こっていることを暗示し、冒頭の蝸牛に象徴されているかのようである。
そこでは、むしろ屋根裏の住人・郷田が、光と闇と緊張と静寂の彼の「庭」を駆け巡る場面の方が落ち着いて観ることができた。まるで屋根裏の世界のほうが正常だよと言わんばかりにだ。
この映画は郷田の心の空隙を埋めていく過程として屋根裏に上がっていく過程を丹念に描く。その対比として、屋根の下の住人たちは、淫乱、SM、レズ、切腹趣味、狂気とリピドー爆発状態でルナティックな夜毎の饗宴を繰り広げるので、郷田の心根の在り所が一番まともに見えてしまうのだ。
しかし、注目すべきは俗界の様子がどうであれ、主人公の屋根裏の散歩者・郷田は小説や映画にのみ生息する住人ではなくむしろ、形を変えてそこかしこに存在する現代人であるということだ。彼の行為はまさしく盗撮、盗聴であり、また大槻ケンヂがNHKの番組で語ったように彼の心の在様はニートにも通じる現代的テーマを抱えた存在だからだ。
だからか、屋根裏を彷徨う彼の影はその心を反映しているかのようであった。
明智小五郎は「D坂の殺人事件」でも明智を演じた怪優・嶋田久作 。
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■小説
■関連DVD
製作:1992年バンダイビジュアル
監督:実相寺昭雄
主演:三上博史 、宮崎ますみ
映画の舞台となる下宿・東栄館の住人たちが登場する画面は、その構図が微妙に斜めになっている。それは夜な夜な展開される人間模様が、淫行であったり倒錯的あったりと、不安定で尋常ではない事が起こっていることを暗示し、冒頭の蝸牛に象徴されているかのようである。
そこでは、むしろ屋根裏の住人・郷田が、光と闇と緊張と静寂の彼の「庭」を駆け巡る場面の方が落ち着いて観ることができた。まるで屋根裏の世界のほうが正常だよと言わんばかりにだ。
この映画は郷田の心の空隙を埋めていく過程として屋根裏に上がっていく過程を丹念に描く。その対比として、屋根の下の住人たちは、淫乱、SM、レズ、切腹趣味、狂気とリピドー爆発状態でルナティックな夜毎の饗宴を繰り広げるので、郷田の心根の在り所が一番まともに見えてしまうのだ。
しかし、注目すべきは俗界の様子がどうであれ、主人公の屋根裏の散歩者・郷田は小説や映画にのみ生息する住人ではなくむしろ、形を変えてそこかしこに存在する現代人であるということだ。彼の行為はまさしく盗撮、盗聴であり、また大槻ケンヂがNHKの番組で語ったように彼の心の在様はニートにも通じる現代的テーマを抱えた存在だからだ。
だからか、屋根裏を彷徨う彼の影はその心を反映しているかのようであった。
明智小五郎は「D坂の殺人事件」でも明智を演じた怪優・嶋田久作 。
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■小説
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わたしの明智イメージとは掛け離れた、嶋田久作さんというキャスティングには驚きました。
『猫が八百』ブログ、かなりツボ☆ 後程あらためてお邪魔させていただきます。
こちらのほうにTBさせていただきました。
なるほど、郷田の「普通感」にはそれなりの意図があるんでしょうねと、記事を拝見して思いました。
またお邪魔させていただきます。
早速当方でリンクはらせていただきました。
今後ともよろしくお願いします。
manimaniさんの感性のセンスのよさを感じるのでうれしいです。当方もリンクしました。
これからもよろしくお願いします。
嶋田久作は長身ですよね。クールなイメージが印象的でした。
コメントいただきありがとうございました。
またよろしければ見てやってください。