飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

偏在する乱歩・G→『江戸川乱歩全集』完結記念トークショー

2006-06-12 | 江戸川乱歩


先週、東京・御茶ノ水の東京古書会館(さすが古本屋街が近いためか、このような建物があるのですね)で行われた

日本の幻想と怪奇、その源流を尋ねて―
『江戸川乱歩全集』&『日本怪奇小説傑作集』完結記念トークショー

を聞きに行きました。



まず、最初は『日本怪奇小説傑作集』完結記念トークショー・紀田順一郎&東雅夫です。こちらは、紀田氏の『世界怪奇小説傑作選』という書物の創刊のエピソードを中心とした話。

そして『江戸川乱歩全集』完結記念トークショー・新保博久&本多正一です。
監修にあたった新保氏に本多氏がヒアリングする形で出版にまつわるエピソードを聞くというスタイルです。

たとえば、「孤島の鬼」は当初大正時代の事件だったのが終盤では昭和の事件となってしまっていたこと、全集のタイトルで乱歩の代表作「怪人二十面相」が使えなかったこと、文脈上どうしてもおかしい表記にであったとき乱歩先生が降臨?して筆を直させたことなどなど、トークショーならではの話が聞けました。

その中で話がありましたが、今回の『江戸川乱歩全集』は文化遺産としても優れていること、つまり装丁が素晴らしいという言及がありました。(オブジェ・勝本みつる、デザイン・間村俊一)私も大賛成です。そもそも私は、今までまったく興味がなかったのに、今年になってから乱歩を発見したこと、その発端書店に積み上げられていた『江戸川乱歩全集』の装丁に目がとまったことがきっかけでありました。

それほどにこの『江戸川乱歩全集』は他の文庫本と比べて、格段にデザインに惹かれるものがありました。しかし、それを購入するまでには、平均1000円という単価の高さと分厚さ(ボリューム)によってかなりの時間がかかりました。思い切って、今年になって購入、読み始めると乱歩ってこんなに面白かったのかとのめり込んでしまいました。映画『乱歩地獄』公開なども後押しをしたのかもしれません。

とにかく今はブログで乱歩について、おかしいくらい投稿する日々、自分でも変とホント思ってしまいます。


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