糸井正和経済経営研究所 〜 p3ぶろぐ おかわり

金融・経済・経営の幅広い分析をお届けします。身近な路地裏経済から陰謀渦巻く国際戦略まで、様々なハナシをお楽しみ下さい。

未だに黒船次第

2012-01-23 18:00:00 | 企業・産業
米Appleは先週、教育分野向けイベントを開催し、iPadを教科書として利用するためのインフラとしての「iBook2.0」「iBook Auther」を発表しました。
教育分野への食い込みは、情報通信分野の企業にとっては重要な課題です。
数がまとまって「掃ける」対象であるのもそうですが、最終ユーザーとしての子供達が成長過程で親しんだ機器やソフトに対する潜在顧客となる期待もありますからね。

我が国でも総務省の「原口ビジョン」が他の民主党の政策と同じように“無かったコト”になっていなければ、今年度中にガイドラインが定まるハズで、ソレに沿ってメーカー各社が競争を始めるコトになります。
ソレで育った子供達が成長し、大人になる頃には、「紙の本? ダッセー!」てなコトになるかもしれません。
紙の本で育ったおじさんとしてはそうなっては寂しいトコロが無いといえば嘘になりますが、その反面、自室での本の容積を考えると、電子化にありがたいトコロがあるのも事実ですw
また、書籍廃棄の問題(リンク先掲載「本の墓場へいらっしゃい」でワタシは知りました)なんかを考えると、電子化した方がエコだよなぁ、とか思っちゃいます。

上記の教科書は、試験運用段階ではどうせお役所体質のガラパゴス仕様になるでしょうから、海外企業が入る余地は少なくなるものと思われます。
しかし問題は、本格運用に移行する前に、AppleやAmazonといった黒船に伍して戦えるだけの国内メーカーが出てこれるか、というトコロでしょう。
それにはやはり、一般の(ケータイでマンガ、以外の)電子書籍流通の拡大が必要になるであろうと考えられます。

しかしそれには、大きな“壁”があります。
昨年末に作家の先生方が自炊代行業者を提訴したことが話題になりましたが、それ以上に出版社や印刷業者といった既存の権益保有者の抵抗は大きいでしょう。彼らが既存の大量のコンテンツを抱えて放さない現実があるワケです。
ソレ(ソレ自身だけではなくソレに対する“配慮”も含めて)が、ソニーやパナソニックがAmazonやAppleに先行した電子書籍を潰してしまった要因として大きいのではないかと思われます。

ソニーには、その前例と、やはりCBSソニーに“配慮”して先発した電子音楽プレイヤーでAppleの後塵を拝する結果となったコトを教訓に、ソニー・マガジンズに電子書籍化に積極的な作家を集めて、電子書籍コンテンツを安価に、大量に投入するくらいのコトをして欲しいトコロではありますが…
映画やゲームといったコンテンツを背景にしたヒトがトップである現状で、そうした動きはしづらいでしょうねぇ。

結局は音楽同様、黒船が本格的に動き出してから大慌て、というコトになるんでしょう。

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ソニー・マガジンズ パナソニック
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