土木の工程と人材成長

土木建設の工程管理や組織運営、そして人材成長の話題や雑学を紹介します

自己理解・他者理解・ソールメイト

2016-10-09 17:10:01 | 人生経営
先日、有利で安泰な職を辞し、起業しようとしているパワフルな御仁に話しを聞いた。とても勉強しており、その道には詳しいことがわかった。ある種恵まれた地位を捨て、背水の陣で臨んでいるのだから、相当の覚悟をしたのであろう。また、起業しても成功していけるのではないかと思わせる、その分野の豊富な知識を保有しており、研究実績もあるようであった。

残念ながら、私にはその分野の知識がまったくなく、ほとんど話の内容を理解することはできなかったので断定することは出来ないが、マーケティンングやファイナンス面での弱さがあるのではないかと思った。なによりも、対人関係能力に弱点があるのではないかと感じられた。曰く、誰々は法律違反、誰々は権利はく奪を企て、誰々はお金が目当てだ、と、ほとんど周りの人を敵対視しているように、少なくとも私には思われた。これから新しい事業をして行こうとしている者にとっては致命的な対応力ではないかと思われた。誰か折衝を任せられる人間とペアを組む必要があるのだろう。しかし、余程の人でないとうまくいかないようにも思えた。

私は過去8年間ほど、ソールメイトだったと今気づいた人とご一緒させていただいた幸せの日々があった。残念なことに、その人は癌で先年亡くなられた。日々、そのありがたさに感謝することが深くなってきている。件の御仁にも、そういった人と巡り会うことを願うばかりである。

さて、ハリウェル「マインド・フルネス」KADOKAWA,2015.10.25,P97に、こんな話がある。『村の入り口に賢い女の人が座っていた。旅人がこの村に滞在するかどうか悩み、彼女に話しを聞いた。「村人たちはどんな人たちですか?」。彼女はすぐには答えず、旅人に「ここに来る前に滞在したところはどうでしたか?」と聞いた。旅人は「ひどいところだったよ。愚かな連中ばかりだったよ」と。すると彼女は「それでしたら、ここも似たようなものだと思いますよ」と答えた。』

以上、2つの話から自戒しながらも、私にとっては時すでに遅しの感あり。自己を、そして他者を理解することは、これほどにも難しいことかと。


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