新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

8月4日 その2 セーフガード発動に思う

2017-08-04 08:27:49 | コラム
アメリカからの牛肉輸入にセーフガード発動:

2011年3月だったからの発効だが、私はWTOの規定がどのようなものかなどは関心がなかった。しかし、如何に規定があるとは言え、この時期に正直に発動する判断は良く理解できなかった。それとも、自動的に発動されて、人為的に操作や回避は出来ないものなのだろうか。

何れにもせよ、国際的な商取引の実際というか実務をご存じではないとしか思えないアメリカの大統領は「自国の実情を弁えずに、大量に多額に売りつけてくる我が国や中国が怪しからんので、貿易赤字が出る」と仰せられている。そこに、折角御意に沿うべく沢山輸入した牛肉が買い過ぎとなって制限するというのは、誠に面白いというか面妖な事態だと思う。

遅かれ早かれ、トランプ様はこの事態に対処するべくTwitterででも何らかの発言をなさることだろう。私は安倍総理が如何に親密な間柄を築き上げられても、この同盟国の盟主がなさることは依然として”unpredictable”だと危惧するものだ。

特定の一国から沢山輸入してはいけないという規定があるのは解らないでもないが、これではトランプ様が推進しておられる保護貿易と実態としては変わらないのかな、などと考えてしまう。こういう事態になって私が最も好ましくないと思うことがある。

それは輸入品でも何でも原価が上がると「そのコスト上昇分を末端価格に転嫁するとお客様に悪いとか、同業者との競争上不利になる危険性があるので苦しんでいる」と嘆く業者の声を直ぐに採り上げて流すテレビ局が多いことだ。私は我が国の業者は正当な製品価格の値上げすら許されていないかの如き事態こそ、改善されるべきだと思っている。

過当競争が続いていることくらいは私にも解っている。だが、こんな中小業者間の食い合いを続けていれば、百年河清を待つに等しいと危惧する。マスメディアも歯を食いしばって「お客様の為に薄利か原価割れでも一所懸命にやっている業者」を称えるような報道の姿勢を考え直すべきではないのか。現状は恰も「弱いものいじめ」の如きだ。だが、いじめられた結果で、デフレに手を貸しているかの如きだ。

話は違うかも知れないが、日銀・黒田総裁は2%のインフレ達成の目標を先送りされたではないか。アメリカ市場のように二者択一で突き進めないところが、我が国の奥床しきビジネスの文化かも知れないが、それが徒となってはいないか。
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1 コメント

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Unknown (kazk)
2017-08-04 13:16:59
この問題も一体何なんだろうという気がします。

アメリカ産牛肉の輸入増はオーストラリア産牛肉が干ばつの影響で飼料作物が減りその輸入が減ることからアメリカ産に振り替えられただけでしょう。しかもたまたまほんの少し制限を超えたからと行って機械的に発動とは理解に苦しみます。セーフガードの目的自体が国内の農家保護にあるんですがトータルの輸入量が急増したわけではないのです。だから農水相自体が理解できないと言ってるのですから何ともなりません。

こんな所でアメリカの政府と農業生産者、そして国内消費者を敵に回す理由が全く理解できません。

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